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建築に関する書籍は本屋に行けば、数多くあります。
ですが、その殆どがデザイン向けの写真集だったりして、
純粋に構造技術者になりたいと思っている人には満足が得られないと思います。
特に構造分野ではかたい教科書的なものばかりなので、読み物として情報を得たいというときには、
自分でよく吟味して探さなければならないことになります。
今回から当分はその構造分野のなかでも稀な読み物タイプの本を紹介したいと思います。
その中でも、名著として名高いのが冒頭に掲載した、『建築構法の変革』です。
僕はこの本を通して初めてサンティアゴ・カラトラバの名前を知りましたし、
構造形式を論理的に解釈し歴史の系譜を追って、構造からの現代建築批判を十分に行なっているのは特筆すべきところでしょう。
途中、マトリックス形式で解説されている部分があるので、建築家の晦渋な文を100冊読むより、これ1冊読んでおけば建築の要点は抑えられるでしょう。