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本来無一物。
自分自身の存在そのものが、そもそも無であり、空である。
事実は死と生のみ。
その間に得たり起こったりするものは、全て仮のもの。
まさに諸行無常。
こういう教えを知ることができただけで
この本を読んだ甲斐がありました。
下手なカウンセラー本よりも役に立つと思うし
生きる指針を与えてくれます。
やはり、古代から教え伝えられてきたものは説得力があります。
著者は波瀾万丈な人生を送られてます。
だから、読んでいても退屈しません。
禅のことも、とてもわかりやすく解説してくれています。
著者の京文化を守り伝えようとされている考え方にも
とても共感できました。
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「門より入る者は是れ家珍にあらず」
外から入ってきたものは宝ではない、自分の中から啓発されて、でてきたものこそが宝なんだよ。というもの。
それは、たとえるなら知識と会得の違い。
知識で分かったとしても、会得したことにはならない。(p178)
人は、生きているうちに死に切る必要がある。
何か物事にぶつかったとき、徹底的に自分をなしにしてしまうこと。肉体としての命を絶つという意味ではない。精神的に、我も欲も殺して、自分自身という存在を消してしまう。いったい私は何者なのか、夢か、幻か。そこまで自分自身を追い込む。
そうすると、いつの間にか目の前がぱっと開ける瞬間が訪れる。(p201)
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無の道を行くこと、簡単ではないけれど、無の自分を意識していこう。体験して経験して納得していく、その回数が多ければ多いほど人間として成長する、という有馬さんの言葉は重い。読んでいて涙が自然に流れるのは何故なのか。うまくいかない今が、自分を磨くチャンスだと思える。生かされている自分、ちっぽけな自分を好きになろう。
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[ 内容 ]
人間本来無一物。
いちど死に切って楽になれ。
正真正銘の「正味」の生き方の真髄を異色の名僧が語る。
京都仏教会を束ね、物言う禅僧として世界レベルで行動し、伊藤若冲の「動植綵絵」展などを催した承天閣美術館の館長としても名高い著者が、その数奇な人生の中で禅の心と共に培ってきた正味の生き方。
そこには、現代の迷う心を解き放つ知恵が満ちている。
覚えておきたい禅語・仏教用語解説つき。
[ 目次 ]
第1章 禅って、なんやろ?(そもそも禅とは?;体験こそが、唯一の禅の道 ほか)
第2章 人を育てる(何よりもつらかった孤独;人の上に立つ人間は、人々のために全力を尽くす責務がある ほか)
第3章 人を動かす(「やり方」さえ知っていれば、ものごとはおのずから動く;黙って成り行きを見つめていれば、落としどころは見えてくる ほか)
第4章 文化を育てる(花街は京都が誇るべき文化である;何百年先の未来に、この文化を残すためにすべきこと ほか)
第5章 生きること、死ぬこと(臘八大接心の苦行を乗り越えると、まったく新しい世界が開ける;乗り越える醍醐味は、一度知るとやみつきになる ほか)
[ 問題提起 ]
[ 結論 ]
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[ 読了した日 ]