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売野さんの何が良いかというと、
説明のなさと、それを補うだけの空気感だと思う。
短編集の中では2つ目の「同級生代行」に入っているお話がどれも好きだけれども、今回も彼女の独特の世界感は十分発揮されている感じでした。
とにもかくにも、女の子がかわいらしくていいです。かわいい。
自分勝手でわがままで、それでも一途。
どんな女の子も、売野さんが描くと途端に可愛くなってしまうので不思議。
そして、かわいいだけじゃなく、ストーリーに売野さんの考え方(哲学)が滲んでいてそれもやはりいいです。
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・「そして雪を見てもこのせつない気持ちなんてぜんぜん思い出さない大人になるのだ」
・「島から島へ島流し?」「ここは北の島。ハネムーンと言ったら南に決まってる」「行くわ行くわ」
・「マギィ・マギィ・ワンダリン ムーンライ、ラビットアイ ボンジュール・ボヌール しあわせになりたい」
・「最終的にはみんなそれ使って地球誕生の瞬間を見たりするんだと思う。人間ってそーゆー愛しい生き物だよ」
・「朝生のゴミとあたしのゴミが混じり合う。どうしよう。ドキドキする」
・「重くて何が悪いんだよ。不確かなモンに100%身預けられる女なんてかわいいだろバーカ」
・「永遠の愛なんて無いかもしれないけど、永遠の愛を信じてる瞬間のいとおしさは何にも変えられないよね?」
・「私は病気みたいです。それでもずいぶん元気になって、今ではうんざりすべき6月の空にもよろこびを見つけてしまう始末なのです」
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待ちに待った、三冊目の短編集!
様々な恋と愛が詰まっています。
花火のように燃え上がれどあっけなく散る恋。見ず知らずの大人の女性との一時。ヒトとロボットの暮らし。時を跨いだ友情と恋愛。そして、描きおろしはBL風味に。(風味というかBLか)
今回もお気に入りが生まれました。「不安定だったころの君が好き」「しあわせになりたい」が特に好き。
ちなみに短編集ですが、「しあわせになりたい」だけは2話構成です。また、恋愛だけでなく友情も描かれていて、数ある短編の中でも密度の濃い話でした。
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この人の短編はやはりすごく魅力的だと思った。
詩のようなセリフまわしが一番生きるのかな。
「しあわせになりたい」はとくによかった!
願ったら時間をスキップして小学生→高校生になっちゃった、という現実感ののないお話だけど、違和感や矛盾をあまり感じさせずそういうものか、で読めてしまう。これってきっと少女漫画クオリティなんだろうな、と最近思う(少年漫画や青年漫画だとそれなりの科学的説明を必要とすることが多い)。
それ以外にも、すごく少女漫画的だなと感じる要素はたくさんあって、読んでいるだけで懐かしくなって胸がきゅうきゅうするのだけれど、こういう漫画をまだ読める自分であってよかった、とふしぎな安心の仕方をした。
それにしても、肇くんいいオトコ!
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とってもよかった。作風はやっぱり少し昔の少女漫画家さんを思い浮かばせる。
曙くんと曙さんは続きそうで続かないのかな…べったべたでむしろグッときた
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初めて「好き」と言えるものだった!絵(特に女の子の顔、眼)が好きで、表紙の吸引力に買ってたけど、今まで嫌いではないがうーん、だった。
今回は掴み所がない中に、優しさとラフさがあって好きでした。変な例えだけど一般向けというか。読後感がいい。あと、女の子がどんどん可愛く綺麗になってきてる!黒髪ショート女子!
「不安定〜」と「ハネムーン」がよかったなあ。也子さんまりお可愛いよう。掲載誌がジャンプ改…?
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びっくりするくらい面白かった。全体を通して、視点は鋭く、それでいて素敵なお話が集められていると思った。
「不安定だったころのキミが好き」「ハネムーン」「しあわせになりたい」が個人的に好き。
ある日起こった出来事というより、時間をかけて進んでいく話が多い。
タイムスリップ、人の成長、ロボットが100年過ごして人間を見て思ったこと、など。
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本日読了。
70年代の少女マンガ家、特に萩尾望都、大島弓子の作品を髣髴とさせる雰囲気。
絵柄にもノスタルジーを感じざるをえない。
どの作品も、本当に短いストーリだけれど、
濃密な物語性に満ち、高い哲学性を帯びている。
「不安定だったころのキミが好き」
すごく好き。
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「しあわせ」になりたかったから、読んだ。ぼくは「しあわせ」にはなれなかった。しあわせになる本ではなく、しあわせになりたい人たちが描かれていた本だったからだ。
本を閉じて目を閉じて、いまベッドの上でうずくまっています。