紙の本
読後感に変化が!
2005/10/06 22:44
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:YUIMIHO - この投稿者のレビュー一覧を見る
出産目前にたまたま手に取った一冊でした。
母乳育児を当然とは言わないまでも好ましいものとしてためらいもなく受け入れ、実際現在息子を母乳で育てています。ここまで順調に来ているつもりでしたが、ふと授乳についての些細なことが気になり情報を得ようとネット検索すると、不安を煽るサイトのオンパレード。調べだしたらキリがなく、息子そっちのけでネットサーフィンを続け、不安なまま夜を過ごし、次の日には健診名目で近くの小児科医へ駆け込む始末。結局目の前のこども(息子)が順調に育っているのだから心配ないとのこと。冷静になれば当たり前のことなのに、こんなにも不安になるなんて!そういえば、母乳育児についての本があったじゃないと再読し、全てのエピソードが痛いほど心に響いてきました。育児中のお母さん、お父さん、忙しいとは思いますが是非手にとってみて下さい。なんとはなしに心安らかになれるのではないかと思いますよ。
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2007/10/28図書館
何よりも、混合の人におすすめ。
「まあ、もっと気を楽にして」
一番、心に響きました。
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いろんな国のいろんな考え方をした人たちの子育てのケースがまとめられている。
文化的な背景も影響しており、いろんな考え方があることに気づかされ、興味深い。
ただ、作者の書きっぷりが私の好みではない。論文調に書きたいのか、それともきどった文体にしたいのか。
少なくとも、これは論文ではありませんよ。
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すべてがそろっている時代。すべてを手に入れたい女たち。
「欲張り世代」の女たちが目指す「理想の出産・子育て」とその現実を、母乳育児というフィルターを通して書いた一冊。
各国のリアルな出産・育児事情が書かれていて、ほぉーそんな考え方もあるのか!と気づいたり、そりゃないでしょーとツッコミたくなったり。
カルチャーショックの連続です。
文章がカタイので難しいところもありますが、女性なら読んで損はありません!
ちなみに私はオランダ人・四十代のアンナさんの考えが一番しっくりきました。
(自宅出産・自然育児…などから)
国によって、また世代によって、出産・育児にも流行はある(ということにもビックリしたけれど)ものの、一人ひとりの出産・育児に対する考え方は本当にビックリするぐらい違っている。
それはそのまま、その人のアイデンティティとも言えると思いました。
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[ 内容 ]
「なんでも手に入れたい世代」の女性達が、子供を産む時代になった。
ファッション誌編集者として二十代を過ごし、渡仏した著者は、現地で結婚し、家族とともに欧米諸国を移り住む過程で、様々な国籍の同世代の女性達の「出産」「子育て」を取材する機会を得る。
それぞれの文化の文脈に応じた子育てへの取り組み方は大きく異なっていた。
しかし、途上国に比べれば何もかも手にしている先進国の高学歴・高収入の女性達が、こと育児となると、育児書や医者の一言に振り回され、落ち込んだり、優越感に浸ったり、旧来の母親像に振り回されたり、という激しい揺れの中で悩んだり葛藤したりする状況は変わらない。
そんな各国の現代女性達の「欲張りな出産育児」はどこへ向かおうとしているのか―。
[ 目次 ]
プロローグ それは「おっぱい」から始まった
第1章 「授乳」という悩ましきお仕事(マダムはミルクがお好き?―フランソワーズ(フランス人・三〇代) 七年間ノンストップ稼働中―由利子(日本人・三〇代) お姉さん世代の「おっぱいと政治」―サビーネ(ドイツ人・五〇代) 母乳育児という名のトラウマ―パウラ(スイス人・三〇代))
第2章 欲張り世代の子育てのゆくえ(「赤ちゃんはお風呂場で生まれた」―アンナ(オランダ人・四〇代) メリー・ポピンズの国から―ミッシェル(アメリカ人・三〇代) 女と母の絶妙なバランス?―エヴァ(スウェーデン人・三〇代) 闘う女―キャロライン(アメリカ人・四〇代) 母性をふりかざすような女たちが、嫌いなのです―スーザン(オーストラリア人・四〇代) 授乳はストレッチ・リムジンの中で―モニカ(アメリカ人・四〇代))
エピローグ それぞれの子育て
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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・出産して2ヶ月後くらいに「育児はアンソロポロジー」という言葉を区の保健師さんに教えてもらった。育児とは科学ではなく、何が正しいか正しくないかは大部分がその人の属する文化が決める事、なんだって。
・その頃「完全母乳(=粉ミルク無しで育てること)」を実現できなくて悩みまくっていた私は、この言葉を聞いてからどーっと肩の荷がおりて楽になったのを覚えている
・実は出産した病院が「完母推奨病院」だったので、「粉ミルク=悪」という図式が洗脳されてたし、母子手帳にも「乳児の突然死を防ぐには母乳で!」って書いてある。それでも、母乳だけでは足りなくてミルクを足してしまう自分に超自己嫌悪だった。
・でもね、ミルクあげるもあげないも「文化」だな〜と思えば気楽。
・例えばこの本によると、仏では寧ろ母乳育児が嫌悪されてるみたいだから衝撃的。
・それから、この本が良書な理由は、各国の育児になやむ母親の取材から、育児の多様性を提示してくれることのみならず、著者が京大卒→雑誌編集者→欧州移住されたインテリ・アラ50なので、育児啓蒙本にありがちな「精神論一辺倒」や「論理飛躍」の連続で気持ちが悪くなることがないこと。
・ただ、子供がいない人が読んでもイマイチぴんとこないかも。
出産控えた方にお勧め。
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母乳育児は人間性の象徴か、はたまた動物性の象徴か。
私たちが「人/母としてごく自然」と思っていることが、どっこい、認知の枠組みに深く規定されているのだと分かる痛快さ。
その一方で、事例として取り上げられている母たちも人間くさくて好き。ウチの奥さんはこんなこと考えたり感じていたんだろうか、と引き込まれた。
視線の高さ=射程の長さと、目線の低さ=人を人として扱う半径5mの短さがいい具合に混ざった新書のお手本。
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まず本書を読んだ人全員が共通して思うのが、18世紀のフランス貴族ちゃんとせーよ!ってことでしょう。
内容を端的に言ってしまうと、母乳育児にこだわらなくてもいいんですよという話を文化的な水平軸と時間的な垂直軸の振れ幅という視点から語っています。もし僕が女性だったら☆はもう一つプラス。
僕自身は物事を説明する際には演繹的アプローチしかとれないので、こういう帰納的な話の進め方で説得力を持たせるのは単純にスゴイと思います。
★3+
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2005年発行。フランス、日本、ドイツ、スイスなど各国の母親達を取材レポート。タイトルと内容がちょっとずれている気がするけど、興味深い内容だった。父親がどのように関わっていたのかが触れられていないので、その点を知りたくなった(この本で求めてはいなかったけど)。
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出産を間近にして、赤ちゃんのミルクをどうするか考えていたときに出会った本。
日本ではネットで探してもなかなか母乳について情報が得られない。
欧米文化大好きな日本人のわりに、その手の海外情報が雑誌やネットであまりないので、大変興味深かった。
国や地方によって違う母乳育児への考え方や子育てと自分の人生の優先度。
どちらが正しいとは誰も判断できないから、自分で試行錯誤して考えていくしかないんですね。
VERYママの考察はおもしろかった。
それにしても、タイトルと中身の違いが凄まじい……
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古本屋で買ったら、たくさんマーカーでラインが引かれていて、そのマーカーを引いた人の子育てにおける苦悩がひしひしと伝わってきてしまった。。。欧米でも国によって子育てのスタイルがかなり異なるのに驚いた。アジア圏での子育てがここには描かれていないが、その辺りの事情も知りたくなった
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集団的母性像の呪縛と刷り込みは本人の気付かないところで行動や思考パターンを操作する。
文化、哲学、ジャーナリズム畑出身の著者らしく、母乳育児を各国水平的垂直的な視点で紹介しながら最後に英米仏の世界一贅沢な女性の生き方に展開していく。(母親になるというのはあくまで自分のファセットを増やすとという表現)
日本は豊かさでは変わらないはずも社会通念やインフラ面でこれら先進国のスタイルは望めない。私自身も、凄いなーと思いつつ違和感/異世界感は否めなかった。
ネスレの粉ミルクの途上国マーケティングで招いた事故は悲惨。
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わが相方の子育ては、一般的に言ってどうなのか、視野を広げたくて読んでみましたが、男性にとっては馴染みの薄い世界なので、新鮮・意外な価値観なども紹介されてあり、なかなか楽しめました。
欧米だけでなく、アジアの子育ても紹介してあれば、もっと面白かったはず。
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トオツキトオカ出産までのことは色々教えてもらうけど、
出産後の方が明らかに大変で悩みが多い。
子育てワールドはいろんな人がいろんなこと言うし、
自分の中の「これがいいはず」という内なる規約に、
縛られて苦しいなぁと思ったときに読みました。
世界各国の様々な出産、授乳、育児の考え方を、
まとめている本です。
文化的差異を見て、視野を広げるにはぴったりの本です。
*「集団的母性像の呪縛と刷り込み」「育児は文化」
今の日本暮らす以上、
「母乳がいい」
「3歳児神話ほどじゃないけど母子一緒にいた方がいい」
「子育ては人に任せるのはちょっと」
というなんとなくの雰囲気がある気がするけれど、
文化や個人の価値観に基づいたものであって、
別にこだわる必要もないんだなぁと改めて納得。
個人的にはフランス式の泣かせるネントレとかちょっとと思うけれど、
フランスからしたら添い寝はちょっとなんですよね。
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世界各国の子育て観を垣間見れて面白かった。『こうした方がいい』という価値観はそれぞれにあるけれど、普遍的なものは一つもないことが分かる。とにかく皆んなが笑っていられればいいのかなーと楽観的に考えられる。