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紙の本
読み終わってみると、とても複雑な気分で、すっきりしない私
2005/04/23 14:22
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:やまか - この投稿者のレビュー一覧を見る
読み終わってみて、私が感じたのは、「狂った愛」でした。形はそれぞれで、恋や愛とは呼べないまでも、それに近い形をそれぞれが抱いていたんだな、でした。それぞれがそれを持っていたから、すべてが始まり、すべてが終わったと思いました。「恋獄」(れんごく)「恋鎖」(れんさ)ですね。彼らを導くもの、諭すもの、愛するものがいなかったことがとても悲しい、哀しい。そんな人々が彼らの前にいてくれたなら、彼らは、そうならずにすんだのではという思いがとても強く残ってしまった。私たちには、すべての人には、そうである人々が側にいてくれることを切に願ってしまう。けれども現実は、そうではあり得ないのだろうなとも思う。だからこそ、飢餓があり、争いがあり、自ら命を絶つものもいる、奪うものもいる。とてもとてもとても、哀しいことだと、悲しいことだと思った。私たちにも、いつかは滅びるときがくるのかもしれなくて、その時は、きっと自分たちの手で、この愛しい星を、愛しい人たちを自ら壊して奪ってしまうのだろうな、と思ってしまう。話が飛躍してしまったように思われるかもしれないけれど、けして、非現実的なことではないと思う。滅びるときが訪れないよう、私たちが変われればいいと願う。私には、子供がいる。その子供たちが、世界中の子供たちが、生きとし生けるものすべてが、たくさんの方法で、たくさん幸せであれるように、すべての人が願って変わってくれればいいと思う。変わらなくてもよい人なんて、きっといないのだから。よりよく変わることは、永遠に続けられるだろうと思うから。
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