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報われなかった恋、放置された悔しさ、夫を手に入れるには伯爵夫人のエミリーではダメなのだという悲しい自覚から、夫を説得し連れ戻すというしごくまっとうな思考からズレて、彼女は名もない愛人という立場にトキメキを感じ始めてしまう。
そんなこととはつゆ知らず、目の見えない中で自暴自棄になっていた男は、愛人に励まされ前向きに生きるということを考えはじめるが、愛人と妻との間で引き裂かれそうな想いを味わうというお話。
だが、そんな彼に対するヒロインの思考が、悪趣味だと感じる部分ありかも。
全体的に喜劇的な作品だが、複雑な人間の感情の駆け引きが丁寧に描かれており、読後は爽やか。
そんなこじれちゃった二人の関係がいつ終わるのか?
事実を知った彼の反応はどうなるのか?
ラストギリギリまで緊張感のある展開で一気読み。
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