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死と彼女とぼく ゆかり(8) みんなのレビュー

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コミック

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みんなのレビュー2件

みんなの評価3.8

評価内訳

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紙の本

清清と紡ぐ命の讃歌

2007/12/11 03:11

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:もりこ - この投稿者のレビュー一覧を見る

読み終えて、ふと考えた。自分にとって幸せな死とはどんなものだろう。
死者の姿を見る少女ゆかり。死者の声を聞く少年優作。二人が出会う死者たちは、それぞれに悲しく、恐ろしく、優しい。改題前から通算18冊目となる今回は、優作が子供の頃に亡くした母杏子の物語だ。看護師として様々な死と関わる杏子と、彼女を支える夫の健一郎。死という抗えない現実に、嘆き、怒り、もがき、あるいは微笑み、何かを祈る死者たち。その思いを通して彼らは知る。誰かの幸せを願うことが、自身の幸福にもつながるのだと。そして彼らは皆、命を畏れ死を敬う。それゆえ時に厳しく果敢に、時に慈悲深く寛大に、死者たちの心を受け止める。
それでも作品自体が重苦しくならないのは、登場人物の明るさと作者のユーモアのおかげだろう。絶妙な台詞の間、鮮やかな表情の変化、ストップモーションやイメージ画の効果的な活用が、個々をくっきりと描き出す。
生も死も何が幸せかはその人次第で、この作品において提案されているそれは、自分に恥じない生を生き、命に恥じない死を死ぬことだと思う。口で言うほど容易くはないが、それを実践する近道が誰かへの深い愛情なのだということ。愛することで不条理も悔恨も乗り越えて、自分を信じ人を思いやる強さが得られるということ。この作者が持っている答えではないだろうか。
じんわりと優しく、少し物悲しい。けれど決して暗くならず、穏やかでしなやかな気持ちにしてくれるシリーズだ。

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電子書籍

お母さん

2020/08/22 22:00

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:りり - この投稿者のレビュー一覧を見る

こちらもお母さんエピソードの続き。優作が産まれたところです。黒い死者についてちょっと出てきたところ。どうなるのか…

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