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東京、埼玉、名古屋。全く関係のない場所で起こった3件の事件。被害者はいずれも子ども。3つの事件には何の共通性もない。誰が、なんのために、子どもに手をかけたのか。
それぞれの警察が犯人を追う。
元交渉人の刑事がひっかかりを覚えた男は、彼を知るすべての人が好意をよせる「いい人」。完璧といっていいほどのエリートになぜ疑問をもったのか。警察という組織の中で上の決定や方針に逆らってまで、なぜ元交渉人刑事はそこまでこだわるのか。
少しずつ明らかになる事件の根源。このタイミングで「贖い」についての小説を読むとは。
なんとも言えないもやもやの中で読み続ける。読んでいて楽しいわけじゃないのに、途中で止めることができない。知りたい、どうしても知りたい。何があったんだ。なぜ3人の子どもは殺されなければならなかったんだ。罪を憎む。犯人も憎む。けれど、それだけでは終われない、いつまでも澱のように残るもやもやをどうしたらいいんだろう。
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東京、埼玉、名古屋で3人の子供たちが殺害される。一見、何のつながりもないようにも思える3つの殺人が、一人の元SITの警察官によって、徐々に解明されていく・・・
最初から犯人は分かっているのに、なかなか先に進まない。同じところをぐるぐる廻っている感じなのに、何故か、話に引き込まれる。その感じが何とも微妙・・・でも、それはやはり読ませるのが上手ということなんだろうか・・・?
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杉並、埼玉、名古屋の三地点で子供が殺された。
3つの事件は関連があるのか?
この作品の大きな背景と同じことが繰り返し起こる。
今日も岩手県での出来事が大きくテレビ・新聞で報道されていました。関係者の心中を考えると胸が詰まる。
報道内容が多くの部分で、作品に書かれた内容とダブルが、現実の報道内容の方が作品よりもつらく感じる所も多い。
このような出来事が繰り返されないことを願いながら、書かれた作品ではないかと想像しながら、じっくりと読ませて貰いました。
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そこまで確信できているなら、もうちょっと早くに被害者との関連がわかったんじゃないの、などなど突っ込みどころは数々あり、なんたって長すぎ。ここまで引っ張るほどの内容がないと思う。中断しながら、なんとか読了。脱力。
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「誘拐」に続くシリーズ第2弾だそうですが、もはや忘却の彼方(笑。異なる管轄で連続して発生した三つの殺人事件の捜査が並行して描かれると言う、やや苦手なパターンなのですが、それでも500ページ余りの大作を一気読み。五十嵐作品の中でも3本の指に入る傑作だと思いました。
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殺害現場の近くに住んでいてアリバイなし。ってこれで疑われるん!??
事件の背景にはとんでもないことがあったわけだが・・・。
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やりきれない殺人の動機
最後の事件が解き明かされるシーン
読むのが、つらかった。
でも一気読み
今迄読んできた五十嵐作品と違っていて本当に、面白かった。
次回は、炎の塔で
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それぞれの場所で起こった3つの殺人事件。容疑者は大企業のエリート商社マンの稲葉。人柄も良く、誰からも良い人と言われている人物。果たして彼が犯人なのか。
被害者の1人は首を切り落とされ、学校の校門の前に頭部が置いてあったのを発見された小学生。2人目はスーパーの駐車場で母親が買い物している間に連れ去られ、ロッカーに死体となって入っていた1歳児。3人目は誰からも愛される中学生の女の子。彼女は自宅から連れ去られ、山の中で死体となっていたのを発見された。誰からも恨まれることなどありえない被害者たち。
事件は7月1日から3日までの間に起きていた。
動機は何なのか。3つの繋がるはずのない殺人が繋がった時、やりきれなさが残る。
稲葉にはきちんと贖ってほしいと願わずにいられない。
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長い小説だった。リカを書いた人とは思えない内容の濃い小説だった。犯人の気持ちも痛いほど解り最後には捕まって欲しくないとまで思った。けれど、3人の罪の無い子達に手をかけた事はやはり人間として許せない。反対に、親たちを殺すことでは贖わせる事が出来ないと思うほど自分の子供に対する愛情と失った辛さを思うと切なすぎる。最後もあの父親達は命は救われたけれど、罪の意識を持ってこの先生きていくのかな?って疑問が湧いた。きっと、また自分の子供達が殺された事など忘れて罪の意識も忘れていくんじゃ無いかと。それじゃあ犯人のやった事は何の意味もなくなる。色々な事を考えさせられた。
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彼のしたことは殺人。しかも被害者は子供。やったことは許されないことけど、彼の20年間持ち続けていた、はらわた煮えくりかえるような思いはよ〜く理解出来る。
結局、彼らはみんな「被害者遺族」になってしまった。もう子供は戻ってこない。親としては苦しくてツラすぎる。
星野警部に対して、生意気で人を小馬鹿にしたような里奈の態度が鼻について仕方がなかったが、星野警部は怒りもしないし咎めもしない。里奈を一人の大事なパートナーとして扱っていて紳士だ。
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各地で起こった、子供を被害者とする三つの殺人事件。一見何のつながりもないように思えたその事件を、それぞれ捜査する刑事たち。やがて徐々に事件の背景にあるものが見えてくる、読みごたえのあるミステリ。
正直なところ、犯人が誰かという問題はあまりに分かりやすくてどうでもいいかも。どう読んでもこの人しかいないでしょ? と。ただしなんのためにあの人がこんな事件を引き起こしたのか、そして「贖い」という言葉の意味は、という部分に引きつけられました。
この動機、理解はできません。でも納得はできるかも。あの人が求めた「贖い」と、あの人自身のために課せられた「贖い」の日々はあまりに哀しく、重苦しく。やりきれない思いが残りました。
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4つの話が同時進行するミステリー。3つの殺人事件と1つの一般市民の話が差し出される。場所も年齢も性別も殺害方法も全く違う3つの殺人事件が3日連続で続く。これは、犯人が同じとみなして読み進めていいのだろうか。この一般市民は犯人として登場しているのか。作者の意図を読み解くのに必死になり、見事に物語に、はまり込んだ。そして、分かる「無力だった自分自身への贖い」と「加害者だった他者に望んだ贖い」。「償い」ではなく「贖い」なところがまた意味深い。罪は罪だと単純に割り切れない思いが残る。読み応えがある作品だった。
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どうしても犯人像が事件の残虐性と結びつかない。連続して日付けを集中させることも、賢い犯人なら避けたのではないか。
心理描写があまりしっくりこなかった。
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犯人と捜査官の見事な心理戦.哀しい背景と現在に至るまでのストイックな自制心.女性捜査官の立場の難しさなどたくさんの問題がぎっしり詰まった1冊.読み応えありです.「疑ってなどおりません.確信しております.」素晴らしい!
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3つの事件の切り替わりに最初は苦労した。
(私の頭では2つまでだな)
どう結びつくかが興味があったが、東京と埼玉の
つながりは弱い。