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ダーウィンの進化論の「なんでそうなるの?」と思ってた部分。
それに対して説得力のある説明がなされていました。
おもしろかった!
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とにかく難しいので、おばかなわたしは繰り返し読んでます。でも理解しきれてないんだけど(笑)
中学んとき習った細胞内の記述と違うのに驚いた。でも噛み砕いて飲み込みきれてないんだけど(笑)
そして、発見した科学者たちの人間くさい闘争というか、言い争いというか、大人げない論争についての記述が大変面白おかしく読めました。
利己的遺伝子、わたしも思い違いしていたなあ・・・今もそうだけど(笑);;
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[ 内容 ]
ゲノムの解読と新しい遺伝子の発見が、進化の謎を解くとともに、新たな進化仮説を生んでいる。
ダーウィンが正しかったこと、間違っていたこと、そして知らなかった事実とは?
「進化論のいま」をわかりやすく紹介。
[ 目次 ]
第1章 進化論のパラダイムシフト
第2章 遺伝子で探る進化のメカニズム
第3章 ダーウィン進化論への道のり
第4章 さまざまな進化論
第5章 進化論の五つの論点
第6章 遺伝子が進化の主役か
第7章 ウイルス進化説の提案
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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進化論がゲノム時代の遺伝子という面から再検討をされている。
ダーウィンの進化論が進化論の中では有名だが、他にも日本発のすみ分け理論などおなじような理論がある。本書では、遺伝子から考えたときに、今までの通説が覆されたり、まだまだわからないことが多いことなどをまとめている。
改めて、進化論は仮説であり、突然変異などの通常では考えられないことが起こらないと、その仮説は認められないものであると感じた。
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親が子を助けるようとすることも、自己犠牲的愛情ではなく、遺伝子に組み込まれていたため。
私たちヒトの身体も単なるDNAの乗り物にすぎない。
とすると、ヒトである私たちの言動、思考、判断も自分のものではなく、この身体を乗り物にしているDNAによるものなのか。
この本の感想を書いていることもそうであるならば、驚きである。
進化論はダーウィンの「種の起源」で終わっていない。その後新しい発見が起きている。これに気付かないのはもったいない。
ゲノム解析の恩恵は私たちの生活を思いもよらぬ方向へ進化させるのか、これから発表される説が楽しみになる。
追記
この感想を書き上げた直後にTwitterで見つけた記事。
「遺伝子がストレス情報を記録、子孫に影響も=研究〔無料〕」 on.wsj.com/AvJ0JK
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「新・進化論が変わる ゲノム時代にダーウィン進化論は生き残るか」中原英臣/佐川 峻
ブルーバックス・生物学。
棚-ubjap
進化論、概説。ダーウィン以前の進化論から、様々な議論を紹介し、ひとつの提案として著者2人の「ウイルス進化論」を提示します。
…実はレビューを書く前にネットで検索してしまって、「ウイルス進化論」がトンデモに近いような扱いをされていることを知ってしまったので、レビューを素直に公平に書けなくなってしまった、。
進化論の基本をベーシックに説明しつつ、今西錦司の「棲み分け」の理論、木村資生の中立進化説なども取り上げます。
ダーウィンの進化論で述べられる、「生存に適した突然変異が、自然淘汰の結果、種全体に拡がっていく」という論理が、果たして明確に方向性を持つような大きな飛躍(ex.眼の発生、爬虫類から鳥へ、キリンの首は何故長い?など)を実現し得るか?という点に対し、
レトロウイルスによる遺伝子の書き換え、"比較的大きな"集団全体への突然変異の伝播、というアイデアを提案します。
※webでちょっと見た感じ、「ウイルス進化論」がトンデモ扱いされている理由として、学術誌に掲載された論文でないこと、実証的な裏付けがない(弱い)こと、最新の進化生物学を反映したものではないこと、自説に不都合な事実は取り上げないこと、などと書かれていました。
確かに、学説としては弱いのかもしれないし、ある程度認められた説、のように記述するのは不誠実とも言えるでしょうが、アイデアの提案として読む分には、興味深いなあ、と感じました。
…まあ、『リング3部作』が好きだからってのが大きく関係してるとは思いますが。
あくまでも突然変異の類型のひとつとして、ウイルスによる遺伝子伝播はあり得ないのかな?と読み終わって素人考えには思いました。
進化に影響する突然変異の全てがウイルスによるわけではなく、ウイルスは進化を担う細胞小器官である、などの過言をさておくなら、
今後実証されたら面白いなあ、と思う内容でした。(3)
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著者はウィルス進化説の提唱者で,最終的にはこの内容を書きたいようだ.本書の締め(最終章)もこれである.それならば,そのようなタイトルの書籍を書けば良い.
ウィルス進化説は非常に興味深いものであるが,この書き方はどうも気に入らない.
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現代考えられている進化論を多角的に解説していて、現在の進化論の外観をつかむことができた。全体的にすごく面白かった。
校閲漏れか、DNAが遺伝子の本体であることを発見したのがワトソンとクリックということになってた、、、
あと個人的な意見だと、水銀耐性菌が獲得した水銀耐性がしばらくしてなくなったのは、一時的に環境に適応した結果であった進化ではないと述べられていたけど、水銀が消えて、淘汰圧のかからない遺伝子が浮動によって集団中から消えていった結果、アリル頻度が変化した⇒つまり”進化”がおこったというふうにも考えられるのかなと思う。
あと、小集団のほうが大集団よりも環境の変化に適応できるように進化することで集団が維持しやすいといえる。←と述べていたけど、遺伝的多様性の観点からあ考えて、大集団の方が確実に小集団よりは遺伝的なバラエティーがあるから環境変動に対してより高い適応力があるのではないかと思う。この辺は個人的な意見と真逆。
ダーウィン進化論だと、進化は小さな変異の積み重ねによって起こるものだけど、中間の首の長さを持ったキリンの化石が見つかっていないことはダーウィン進化論では説明できないとあった。確かにそれだとすごく不思議に思う。
ウイルス進化説もすごい面白い考え方だと感じた。
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ダーウィンは適者生存と自然選択による進化を提唱。突然変異だけによる進化は納得しずらかったが、この本で大分進化についての論点が明らかになってきたように思える。まだまだ分からないことも多いが、ウイルス進化説も面白い。
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遺伝子学から振り返るダーウィン進化論。全ては最終章にある自説のウイルス進化論に引っ張るための誘導に見えなくもないが、『進化論が変わる』としたタイトルは言い得て妙であり、ダーウィン進化論が如何に補足・修正・検証されてきたのか、進化論の歩みが追える良書。特に5章の進化論の五つの論点「生物は進化に対して受動的か能動的か」「進化は競争の結果か協調の賜物か」「進化は偶発的な出来事か必然的な出来事か」「進化は連続的な出来事か必然的な出来事か」「進化の主体は何か」に関しては、答えが出ていないものが殆どなのだが、自分が進化論に対して感じていたモヤモヤが言語化されていて、一段理解が深まった気がする。
キリンの首がなぜ長いのか、"考えたい"人にオススメの一冊。
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進化論に関するこれまでの議論とそれぞれの現時点の見解をまとめており、頭の整理をするのに役立つ。著者が提唱するウィルス進化説を紹介している最終章は、進化が断続的であることなどの謎を解明できそうで興味深い。
・ヒトのDNAではジャンクが70%を占めており、ジャンクの半分がウイルスの名残であるレトロトランスポゾン。
・脊椎動物に広く存在するが、昆虫や植物には全く存在せず、バクテリアの遺伝子に似ている225の遺伝子が見つかっている。脊椎動物が昆虫や植物から枝分かれした後に、いくつもの遺伝子がバクテリアから脊椎動物に水平移動したと考えられる。
・B型肝炎ウイルスの遺伝子型は、西日本から中部地方、中国北部や韓国にはCタイプが多く、沖縄・奄美・東北・北海道、台湾・インドネシアにはBタイプが多い。
・白血病の一種であるATLウイルスのキャリアは、アイヌ、九州、沖縄に集中していて、本州には少ない。
・縄文人のミトコンドリアDNAが南方系の型と同じだったことから、縄文人が古モンゴロイドはあることになる。
・琉球犬と北海道犬は縄文人に連れてこられた犬の子孫で、他の日本犬は大陸から来た弥生人が連れてきた犬と考えられる。
・性格の半分は遺伝によることがわかってきており、新奇性追求、損害回避、報酬依存、持続性については遺伝的要因が大きい。新奇性追求、損害回避、報酬依存については、ドーパミン、セロトニン、ノルエピネフリンが特徴的な役割を果たしている。
進化論
・哺乳類と爬虫類では骨格が大きく異なるが、その中間的な骨格の化石が発見されていない。
・プラスミドは染色体に乗っていない遺伝子の総称で、細胞質にあり、自律的に複製を行う。
・抗生物質に対する多剤耐性菌のほとんどはプラスミドによって支配されている。
・生死を賭けた闘いという意味での生存競争は、進化とはほとんど関係がないと考えられるようになってきた。
・小さな突然変異が積み重ねられた結果として大きな変化が起きたという具体的な例は見つかっていない。
・20種類を越える霊長類に子殺しが確認されている。ツバメでもオスによる子殺しが観察されており、一夫一婦制の種が子殺しをする唯一の例。
・中間の長さの首を持つキリンの化石は見つかっていない。
・ウイルス進化論では、多くの個体にウイルスが感染することによって種全体に変化が起きると考えられる。
・ファージは細菌に感染するウイルスで、細菌の遺伝子に組み込まれたファージをプロファージという。
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https://elib.maruzen.co.jp/elib/html/BookDetail/Id/3000057294
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990
中原英臣
1945年生まれ。東京慈恵会医科大学卒。1977年より二年間、米国のセントルイス・ワシントン大学でバイオ研究に従事。現在、山野美容芸術短期大学教授。新渡戸文化学園短期大学学長。医学博士。ニューヨーク科学アカデミー会員。多数の著書をものする一方、マスコミでコメンテーターとしても活躍中
佐川峻
1944年生まれ。早稲田大学理工学部応用物理学科卒。1969年より三年間、旧西ドイツのマールブルク、ゲッチンゲン両大学で素粒子論を研究。帰国後は著作と科学評論で活躍
お酒に強いか弱いかということも、日本人の起源と関係している。アメリカではアジア人、とくに東南アジア系の人たちがアルコールで顔が赤くなることから、この現象をオリエンタル・フラッシュと呼んでいる。お酒を飲むと顔が赤くなるのは、アルコールが肝臓で分解されてできるアセトアルデヒドの影響による。お酒を飲むと頭痛や吐き気を引き起こすのも、アセトアルデヒドに毒性があるためだ。 飲酒によって体内に入ったアルコールは、アルコール脱水素酵素(ADH)の働きによって分解されてアセトアルデヒドになり、そのアセトアルデヒドがアルデヒド脱水素酵素(ALDH)によって分解されて酢酸になる。 このALDHについて、筑波大学の 原田 勝 二 が、お酒を飲むとすぐに顔が赤くなるアルコールに弱い人は、ALDHの一つのALDH2をつくる遺伝子が変異してその働きが弱く、アセトアルデヒドを分解する能力が低いことを突き止めた。 とくに両親から変異した遺伝子を受け継いだALDH2/2型の人は、お酒がほとんど飲めない。片親から変異型を受け継いだALDH1/2型の人も、お酒に強いALDH1/1型の人と比較すると、ALDHの活性が一六分の一しかない。 原田が日本人のALDH2の遺伝子型の分布を調査した結果、その分布には地域差が認められた。お酒に強いALDH1/1型が多いのは秋田、岩手、鹿児島、福岡で、逆に少ないのは三重、愛知、石川、岐阜だった。ALDH2をつくる遺伝子の変異型は関西と中部に多く分布し、遠く離れるほどALDH1/1型が多くなる傾向を示した。 このことからわかるのは、先住民として日本列島に住んでいた縄文人はお酒に強かったが、その後、大陸からきて勢力を拡大していった弥生人は、お酒に弱かったということです。
ウイルス進化説なら、この疑問に次のように答えることができる。キリンはいわば首が長くなる病気になった動物なのだ。すなわち、首が長くなる遺伝子をもったウイルスに感染したことで首が長くなったのです。