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阿部和重は、長編小説において現実の出来事を絡めることが多々あったように思うが、12編から構成される短編小説集である本書でもそういう書き方をされているものが何本かあった。
例えば、映画の「猿の惑星」、中東の指導者の暗殺、特撮の「仮面ライダー」、団塊ジュニア、おやじ狩り、東日本大震災、ホームレス襲撃、婚活、スマートデバイス、SNSなんかを絡めた話が書かれていたんじゃないだろうか。
個人的には、仮面ライダーを下地にしたのかなと思われる短編で、最後の最後までそれに気づかなくてしてやられた感があった。
長編作家のイメージがあったけど、短編もサクッと読めてなかなかいいね。
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読んで不快になる小説を集めた本。様々なスタイルを披露しているようだが、基本的に言葉の選び方が変。
例えば「ウソをつく」を「嘘を吐く」と表記しているが、なぜ「嘘をつく」だはダメなのか。
自分とは相性が悪い作家。ピストルズも途中で投げ出したまま。
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買ってまで読もうと思わないだろうというのが本音のところ。それはカタルシスがないからという非常に幼稚な理由。この単行本ではなく、それぞれの短編が収録された雑誌をリアルタイムで読んだほうがいいと思った。
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【映画を超える迫力、音楽を超えるエクスタシー】日本文学の最先端を疾走する芥川賞作家・阿部和重の残酷にして甘美な世界にようこそ! 十二の中短篇を収録した、超豪華版作品集。
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阿部和重の描くものはとても映画的。読んでいてカメラワークがイメージされて、あとから思い出そうとすると、映画でみたんだっけ? と思うことが多い。
おもしろかった。でも読んでて気持ち悪くなる作品もあるし、意味が分からない作品もあるから、全体的には普通の印象。長編がいいなぁ。でも、なんか改めて最近の阿部和重の作品を考えてみると、私にとっては何のために描いたのかよくわからない作品が増えてきた気がする。初期の頃の方が好きなのかな、いま、気付いた。
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途中で読むのをやめた。
言葉の選び方が下品。幼稚。東北の震災や中東のテロリストなど現実の出来事をモチーフにしたと思われる話もあるが、内容が中二の妄想。
とにかく読んで不快になる。
どんなに興味がなくても本は最後まで読むことにしていたが、これは時間がもったいないのでやめた。
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珍しい感触と印象の作品であることは確かでなかには「おっ」っと思うものもある。響かないものがあるのは仕方がないことだからこうして数を提出することはこういう作風の人にとって大切なことかもしれない。新しさをどこまで楽しめるかがそのまま評価につながる。各読者にとってのそういった意味での最適解をひとりの作者がひとつの作品で提出することの難しさを思った。
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米軍によるビンラディン殺害、若者による団塊世代おやじ狩り、津波、原発事故……現実をアグレッシブに取り入れつつも、誰も見たことないシュールでブラックな世界が広がります。
(アマゾンより引用)
面白くなかった。
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短編集。
"Man in the Mirror"
"Bitch"
"The Nutcracker"
等々、有名楽曲のタイトルを付けられた各短編は、阿部和重流に悪夢化され、与太話化されている。
この換骨奪胎が成功しているのかはもちろん読み手の鑑賞の仕方ひとつだが、私は楽しめた。
昭和小説にあるような人物の内面を掘り下げる著述とか、あざとく思わせぶりに散らかして配置する象徴化などと、きれいさっっっっぱり切れていて感動的。
それら下卑て下世話で即物的な素材を駆使しながら、単純なピカレスクロマン的方向に行かせない技術というものが、ここにあると思う。