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紙の本
前作よりやや切れ味は落ちる
2012/06/13 15:40
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:GTO - この投稿者のレビュー一覧を見る
その名の通り『昭和史 七つの謎』の続編である。今回取り上げられているのは、
第1話 東條英機に利用されたゾルゲ事件
第2話 明かされる「大本営発表」の歪みと嘘
第3話 「陸軍中野学校」の真の姿をさぐる
第4話 吉田茂が描いた国家像とは?
第5話 昭和天皇に戦争責任はあるか
第6話 「A級戦犯」はなぜ復権したか
第7話 田中角栄は自覚せざる社会主義者か
の7つの話題である。今回は、戦前からやや新しい田中角栄までである。前作に比べると、時代が近くなるにつれ(第4話以降)、歯切れが悪いような感触を受けた。まだまだ、取材に応じてくれない人が多かったり、存命中のため証言を公にできないのかもしれない。ただ、保阪氏のことなので、今後もインタビューを根気よく続け、何年か後にもっと良いものを書いてくれると期待している。第1話から第3話までは、彼の本領が発揮されており、秀逸で話に引き込まれた。
戦争責任、東京裁判に関しては、『なぜ人を殺してはいけないのか』小浜逸郎(新書y)のような視点から、それでは「誰がどのように責任を負うべきであったか」にまで、踏み込んでもらえると読み甲斐があった。「責任を感じる」のと「責任をとる」の間には、大きな隔たりがあると思うからだ。
田中角栄の話は、感覚的には同意できるが、深まりや説得力がない。もう少し緻密な検証を加えてすべきであろう。
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