紙の本
救急室症候群
2016/09/12 15:59
1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:neko - この投稿者のレビュー一覧を見る
知り合いのお医者さんから、救急室で働いたときのことを聞いたことがあります。救急車から始まって、秒を争って診断し治療する。患者さんを落ち着いた状態に持って行けたときの充実感がたまらないそうです。
このお話の主人公が、東京の生活から抜け出せないのは、同じような充実感のせいでしょう。別に、「本日売り切れ」でも、また来ればいいじゃんと思うのは、ナマケモノと言われちゃうんですよね。ナマケモノって、とっても素敵だと思いますが...... 東京のヒトは、東京から出ないでほしい。
追記 2016/9/12
5月24日付の朝日新聞によると、男木島の全猫に不妊手術をしたそうです。つまり、今いる猫がいなくなると、猫島じゃ無くなる。
投稿元:
レビューを見る
仕事も恋人も失った実果が島で住民のように暮らす長期旅行(?)に出かけます。
そこでの島ならではの出会い、体験に同じことをしてみたくなりました。
投稿元:
レビューを見る
・やっぱ料理が美味しそうなんだ有間先生の小説は
・「ゲストハウスわすれな荘」シリーズ好きだった人は間違いなく楽しめます
・ヒロインの実果さんのその後とかが一切書かれてないのが逆に清々しいってか・・・爽やかだな
投稿元:
レビューを見る
失恋して(だいたい相手の男がサイテー)、引きこもったり旅に出たりなんやかんやして、料理を作って再生する…
という、何冊も読んだパターンだけど、子供たちとのやり取りが面白いし、陰が無くて気持ちよく読めたから、ま、いっか…
ひと夏の出来事(この本は、ちょっと夏前だけど)、というキラキラしたものは、案外、その人の人生に何度もあるものではないと思う。
このお話も、多分、神様が一度だけくれたものだ。
実果は都会に戻ってこの後どうなるのだろう?
きっと、逞しく忙しく、料理を作り続けて行くに違いない。
そして、折に触れてこの島の4週間を思い出し、休みが取れたら行きたいな、みんなどうしてるかな、などと思いつつも、人生が順調なゆえ、なかなか行く機会が無い。
そのうちに歳月に埋もれて忘れて行くのだ。
そして、長い月日がたった後、また島へ行くこととなる…
…な~んて、勝手に「その後」を想像してしまいました。
安藤さんも三河さんもまだ謎だし、安藤さんがやたら、三河さんと実果をくっつけたがっていたから、続きがあるのかもしれないけれど…
三河さんと結婚したりしたら、三河実果になるわけで…のびのびたみたいですね(笑)
投稿元:
レビューを見る
島の空気を感じてひとやすみした気分になります。この方の文章は情景が吸い込む空気と共に想起されてその場に居合わせているような気がします。
評価は辛目だと思います。3.5があれば3.5だったんですが。うーん、楽しく読み進めたしよかったのだけどラストがちょっと軽かったような?少々拍子抜け感ありでした。
でも、心を休めたいときふと読み返してみそうな一冊です。
投稿元:
レビューを見る
仕事と恋人を同時に失った実果。
小さな島の民宿で過ごす1カ月。
料理を一緒に準備して、釣りに行き、干した布団で猫と昼寝。
そんな実果が白猫に案内されて見つけた「気まぐれ食堂」。
無邪気で元気な島の子どもたち。
フラフラと過ごす、安藤。
実果の心にポッカリとあいた穴。
それは何なのか。
何なら埋めることが出来るのか。
民宿でタミが作る地元料理。
三河が無造作に出した料理。
実果が必死で作り出す料理。
どれも美味しそう!なはずなのに、匂いがしない、味がしない。なんだろう。それがとても残念。
投稿元:
レビューを見る
怪我の為失業し恋人にも逃げられた二十八歳の調理師の実果が夏休みを瀬戸内海の島で住むように過ごす。猫や子供達や何かと関わって来る同年代の島住み旅行者の安藤との交流。深入りしない無口な三河がスパイス。実果が取り仕切る一夜限りの食堂の目まぐるしさにわくわくした。海が綺麗で、癒されてまた進み出す実果が爽快。
投稿元:
レビューを見る
「泊まる」
暮らすような旅がいい。
いくら何でも、あれだけの年月を共にした者に対する別れ方ではないだろう。
せめて別れの言葉だけでも直接伝え、二人で貯めた資金なら話し合いで割合など決めるべきだろう…。
「作る」
ちょっと変わった思い出作りに挑戦。
苗字や名前から少し文字を入れ替えたり足したりすると、からかいがいのある名前になる人が皆経験した事だろうな。
好きだからちょっかいをかけたくなると言うが、度を過ぎればただ嫌われるだけなのにな。
「見る」
目と心を研ぎ澄ませば毎日が発見。
普段は気にしないような事でも、旅に出る事によって見える世界が変わって当たり前だった事が違うように見えるかもしれないんだよな。
都会じゃ中々見えない満天の星空を見た時の感動は、驚くぐらい心を鎮めてくれると同時に凄いの一言に尽きるんだよな。
「買う」
未来に繋がる買物を。
一度立ち止まってしまうと、次に歩き出す一歩が何故か怖くて中々踏み出す事が出来なくなってしまうんだよな。
一人では進めなくとも、誰かが少し手を引いてくれるだけで真っ暗だった道に明かりが点って恐る恐るでも小さな一歩が踏み出せるようになるかもしれないんだな。
「食べる」
美味しさを決めるのは味だけじゃない。
いくら職から離れていようと、身体は感覚を覚えているだろうし即席といえど普通の人には出来ない味を作ることが出来るから凄いよな。
狭い店でも沢山の人に楽しんで貰えるよう考えた彼女は、既に相手の事を考え店を運営できる人なのではないだろうか。
「遊ぶ」
時には子どものようにとことん遊ぼう。
心の整理には人それぞれ時間が必要で、彼女にとって島での生活の終りが丁度そのタイミングだったのだろうな。
彼女が滞在した短い間にも沢山の繋がりは増え、再び来ようと思えるような場所になったのはとても素敵な事だな。
投稿元:
レビューを見る
イタリアンシェフの主人公が、リハビリのために一夜限りのイタリアンレストランを開店させた日の充実っぷりが気持ちよかった。客のことを考え、いかに快適に過ごしてもらうかを考えた末の大盛況っぷりに、自分も何かを成し遂げたかのような快感を味わえる。
人生に行き詰まった人のための、束の間の休暇。その後に待っている社会復帰に、目をそらさなかった主人公の強さに拍手!
投稿元:
レビューを見る
青春ミステリーだけど爽やかさが小気味良いですね‼️キャラクターも魅力です。若竹七海の毒気を抜いたような読みやすさと面白味が一気読みでした⁉️
投稿元:
レビューを見る
怪我をして失業。入院中に恋人にも去られてしまった傷心の主人公が瀬戸内海の島でのんびり休暇を過ごしている。
そこでの出会いを通じて自分を見つめ直し、新しい生活に向けての英気を養う物語。
投稿元:
レビューを見る
傷つき落ち込む心が洗われる美しい海、のんびりとした島の風景、美味しそうな郷土料理。島の食材で、実果が作るイタリアンも素敵です。