電子書籍
読む順番が大事
2016/10/10 15:54
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投稿者:ここなっつ - この投稿者のレビュー一覧を見る
シリーズものですが、これは特に読む順番が重要で、教会堂を最初に読むと面白みもショッキングさも半減です。
眼球堂→双孔堂→五覚堂→伽藍堂→教会堂 です。ぜひ、この順番に読んで、読者の期待を色んな意味で裏切る展開を楽しんで欲しい。
建築物の異様さでは伽藍堂がシリーズ最大と思いますが、教会堂の仕掛けも強烈でした。途中である人物が仕掛けの謎について独り言を言う場面があるので、そこで手を止めて考えてみると良いかも。謎が解けた人はすごい。
他の人も書いている通り、この巻のエンディングは泣きたくなるほどショッキング。MARC情報にも書いてあるので、読む前に覚悟しておくことをお薦め。
紙の本
嘘でしょ
2019/01/01 09:16
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投稿者:のきなみ - この投稿者のレビュー一覧を見る
前巻でなんか物語が壮大になりすぎだなぁーとちょっと嫌な予感してたらなんとまぁ・・・
作者容赦ないですね。
前巻でけっこう好印象だったキャラがバンバン死んでちょっと精神的ダメージが半端ないです。犯人?が追い求めるものも文系の自分からすると人を死に追いやるまでのものかぁーという気持ちが強い。
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投稿者:ワンワン師匠 - この投稿者のレビュー一覧を見る
メフィスト賞受賞作品シリーズの最新巻
本デビュー作のインパクトが大きかったため、読者のハードルは上がっている
難解な数学に関する部分はシリーズを通じてそれほど重い感じがしない
今作で折り返しのようです
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前作、伽藍堂の引きが物凄く強く、先が気になっていたので早速読了。
とこらが、今作は前作の展開に何ら回答が与えられることはなく、過去の事件に関する情報は少しずつ明らかにはなっていますが、さらに謎が深まった印象です。
さらに本書は本格ミステリ的な事件は起こらず、主な謎は、如何にして様々な死因の死体は生まれたかというホワイに絞られます。その回答自体もあたりをつけることはさほど難しくなく、ミステリとして本書を楽しむことは出来ないと思います。
シリーズ後半への転換点といったところでしょうか。
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ある意味「犯人」のいない推理小説。
前作の十和田只人のあれは、むしろあれで良かったのか、と思い直しました。ぶれまくってるというか、やることなすことお粗末というか。
今の状態だと原点により近いのは神くんのほうだと思うぜ。何をなしたとしてもやはりそこに近づくためには、何らかの筋がないとだめだと思う。神くんはぶれないよ。神だからね。十和田只人はやっぱり人だからなぁ、っていう。そこで「水仙」である百合子ちゃんがどう絡んでくるか。
最初のほう宮司さんが、十和田只人と普通に話してて、「あれ? こいつ殺人犯なのになんで?」とか思ってたら、宮司さんは知らなかったんだっけね。百合子ちゃんだけだっけ、知ってたの。
「堂」の仕掛けとしては今までとはちょっと違う系統。物理的に堂そのものが「回転」するわけじゃないっていうあたりが。
カバー返しで作者が「シリーズとして折り返し」ってゆってるけど、その地点にこの仕掛けを持ってくるのも妥当かなって思った。
や、っていうか正直一番好きかもしれない、この「堂」。絶望的な感覚が堪らない。
絡んでくる数学的要素はゲーム理論。
ただ、やっぱり今までと少し違う方向だから、今までのガチガチの「数学さ」が薄れてはいるかな。百合子ちゃんが井戸の下に行ったあたりから、神秘主義っぽくなってどーよ、って思った。ハッチを開けた理由はいいけど、開けなかった理由ももっと明確なものを用意してほしかったなぁ。後づけでいい。あのとき百合子ちゃんは気が付いていなくても、後から考えたら、で良かった。
「回転」「ゼロ」っていうキィワードがちりばめられていて、もしかしたら一作目から読み返したら面白いのかもしれないなって思いました。
あと、ラスト、泣きました。途中で覚悟はしてたけど、宮司さん……(´;ω;`)
抜粋。神くんのセリフより。
「ゼロはすべてをゼロにする。すべてはゼロをゼロ以外のものにはできない。算術の檻から逃れられないのならば、あえてゼロに賭けなければならないことくらい、自明です。(略)」
三作目の抜粋部分では「ゼロを掛ける」。
檻から逃れるためには「ゼロを掛ける」けど、逃れられないのなら「ゼロに賭ける」。
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シリーズ5巻目、主要な登場人物だけに絞ってきた(今までの主要キャラさようならやで)。
今回は今までの「さぁ、推理してくれたまえ」という読者への挑戦とは雰囲気が違い、物語を進めるための転換点、という印象だ。
いつもは読者に示されるトリックに満ちた建物の平面図も、今回も示されるものの、あまり必要がない。
毎回副題がトリックに使われるが今作「教会堂の殺人Game Theory」の副題、ゲーム理論においては囚人のジレンマが用いられ、それはトリックではなく登場人物の心理戦に用いられる。
とはいえ2巻からずっと登場していた惜しい人を亡くした。むしろ、妹は傍観者の解説キャラだと思っていたけど主要キャラに格上げだ。
二十二年前の大量殺人が主要なカギとなってきたこのシリーズ、ストーリーの加速と今後とも変わらない読み応えのあるトリックを期待したい。
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「堂」のコンセプトのぶれ具合が気になる。シリーズの分岐点としては秀逸なのだが、てこ入れにしてもやり過ぎなのでは感もある。前作でも似たようなことを書いた気もするが、今後どういった展開を見せるのかとても興味深い。
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数学者・十和田シリーズ第5弾
<あらすじ>
眼球堂や伽藍堂などを建築した沼四郎の作品でもあり、大数学者・藤衛の所有物である教会堂。
とある数学者が【真理】を求めて教会堂に赴く。
そしてその数学者が水死体となって発見される。
その数学者を追った新聞記者も教会堂に行き、死体となって発見され、
捜査していた警部補も教会堂に行き、死体となって発見された。
警部補と知り合いだった警視・宮司司は真相究明のため教会堂に向かう。。。
一方その頃、宮司の妹・百合子のもとに善知鳥神がやってくる。
善知鳥神は百合子に、百合子の両親が死んだ22年前の事件のことを語る。
22年前、藤衛が著名な数学者たちを屋敷に招待したとき、その屋敷が崩壊し、招待客のほとんどが死亡した。
藤衛は後日「私が屋敷を崩壊させ招待客を殺した」と自首し、死刑が求刑されたが、そのとき藤衛がソ連にいた確固たる証拠がでたことで藤衛は釈放されたのだと。
そして、その事件には生き残りがいた。
十和田と善知鳥神、宮司司、そして百合子である。と。
善知鳥神は百合子に語る。
「あなたを惑わす無知から解放したい。【真理】を求めて教会堂へ一緒に行きましょう」
教会堂に着いた宮司を待っていたのは、教会堂の守り人・十和田だった。
宮司は十和田に一連の事件のことを聞くが、十和田はそれに答えず宮司を教会堂の中に閉じ込めた。
教会堂の内部は迷路のような通路と、複数の扉があり、どれも一方通行の迷宮で、行きつく先は水死体になるしかないような構造だった。
善知鳥神と百合子も教会堂に入るが、善知鳥神の頭脳により、迷宮を脱出。
十和田と対峙する善知鳥神と百合子。
善知鳥神は教会堂の真相を語る。
教会堂にある【真理】とはリーマン定理を解く鍵となる”関孝和の算額”のことで、藤衛はそれをエサにし、真理を求める数学者を抹殺するために教会堂を建てたのだった。
十和田は”関孝和の算額”を読んだが解らなかった、と。
そして「僕はもう、手遅れなんだ、、、」という言葉を残して去って行った。
<オチ>
善知鳥神は百合子に更なる真実を語った。
それは藤衛は善知鳥神の父でもあり、百合子の父でもある。
百合子は善知鳥神の実妹・善知鳥水仙である。と。
22年前の事件で生き残った善知鳥神は沼四郎の娘となった。
そして同じく生き残った18歳の宮司が、赤ん坊だった百合子を助け、引き取って自分の妹にし、20年間育ててくれたということを百合子は知る。
その宮司は、教会堂の迷宮によって死体となって発見された。
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シリーズ5作目。
教会堂とゲーム理論。
というかものすごいダンジョン感。
まさか、まさかあの人が。
えっ嘘でしょーーーーーとなって謎解きとか神とかよりも衝撃を受けてしまい思考停止。
わたしあの人が結構好きだったんだな…。
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これまでの作品では数学的な特徴を備えたトリックや建築物に拘りが表れていましたが、今作は、それはおろかミステリーにおける面白味まで削ぎ落とし、サバイバルゲームを楽しむだけの内容に成り下がっています。見どころはこれまでの謎がいくつか明らかになるところぐらいで、シリーズ読者でないと楽しめません。「堂シリーズ」第5弾としは非常に物足りなく、次作への繋ぎ、インタールード的な作品だと思います。
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前作で禁じ手を使った周木先生、今作でもやらかしてくれました。
今作で、十和田只人が主役でも探偵でもなくなってしまったことを決定付けたような気がします。
シリーズ中盤にして、一気にキャラクタ表が書き換わった感は拭えません。
まさかの「彼女」と十和田先生のポジションチェンジ…ですって…。
もう一人のヒロインの意外な××、っていうのは予想してたから驚かなかったけど、この役割逆転は衝撃的だったなー。あと、シリーズ序盤で出てきたある人物を殺したのもちょっとビックリした。シリーズ通して感じるけど、何かあえて変化球投げ続けてる印象受けるなー。うーん、嫌いじゃないぜ!←
でもでも、やっぱりあの人物は…生かしてて欲しかった…。
囚人のジレンマ、ゲーム理論、っていう比較的馴染みのあるトリックだったのは読みやすくて嬉しかった(笑)。でも、結局このゲームに勝つ為には、運が必要ってことなのか…?なんか、そこだけちょっと煮え切らない。シックスセンスで解決しちゃうのはどうもなー。
そんなこと言ってても、次作も絶対読むけどね!(笑)
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シリーズ5作目。シリーズとしての展開が……なんだかとんでもないことに! 愕然としてしまいました。そして徐々に明らかになる二十二年前の事件の真相も気になるところ。
しかしそれにしても。最大インパクトは「教会堂」に仕掛けられた罠。これはおそらく、史上最悪の館(堂ですが)だと思います。あまりにも悪辣すぎるぞこの仕掛け! 絶対迷い込みたくない……。
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トリックは相変わらずふーんという感じです。私にとっては。神様や天才でない私としては全て雲の上の話のようにも思えてきました。シリーズなので、一応次回も読みます。
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「…うわああああ」
私も号泣したい。
神=ゼウス で 百合子=ハデス
なら
藤衛=クロノス なのか
そして十和田はただの「人」として、神々の争いにどう干渉していくのか(それともしないのか?)
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メフィスト賞受賞の人気シリーズ、最新刊! テーマは「ゲーム理論」!?
狂気の建築家が建てた、訪れた者を死に誘う館――教会堂。
そこにたどり着いた人々は次々に消息を絶ち、ある者は水死し、
ある者は火に焼かれ、ある者は窒息した状態で、発見される。
警察庁キャリアの宮司司は、失踪した部下の足取りを追い、
教会堂へと足を向けた。待ち受けていたのは、
均衡に支配された迷宮と、『真理』を求める死のゲーム……!
天才数学者が出題した極限の問い(ジレンマ)に、解は存在するのか?