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"「先生の作品を子供の頃からずっと愛読していました
こうしてお会いできてとっても嬉しいです
これからよろしくお願いします
楽しいお話をたくさん聞かせてくださいね」"
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少女に拉致監禁された作家志望の大学生の物語、そのコミカライズ作品はこの三巻で完結している。
自分は原作を読んでいないので、この作品のどの要素がどこまで原作に従って描かれたものかは判断が付きかねるのだが、物語の中核をえぐるような演出は本当に素晴らしかった。
最初から破綻が予告されていた物語は、この三巻でも静々と破綻へと向かって一つ一つ歩を進めている。象徴的に描かれた生きた化石が、Uにまとわりつく亡霊がいずこから現れたものかがここでようやく端的に紹介されている。
そして、彼が唯一できたことが、彼女のその片鱗を剝がした。これが救いの表現であることは明らかだろう。ここでの彼の行いがどれほど彼女を救い上げたのかは、絵が持つ力が十全に表現している。
全体的に黒で描かれた物語は、逆光によって描かれた両親のように世間によって暴かれた。であればこそ、白を基調に描かれたエピローグの、黒で正装した彼女が印象深い。
彼が言うように刻苦を重ねて得たであろう適応がまぶしくも喜ばしく、どこか哀しみさえあった。
物語こそシンプルだが、演出の妙が光る優れた漫画作品であった。奥行きもまた味わい深い。
文句なしに星五つで評価している。
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道から外れても面白おかしく生きていく事ができる、という主題と乾いた雰囲気が凄くマッチしているんですよねぇ
読後感も爽やかで気持ちいいです。
ただ、全3巻は長かったようにも。
でも無理に短くしたら最後が軽くなる気がするし、難しいですねぇ