電子書籍
惣角流浪
著者 今野敏 (著)
武田惣角。触れるだけで相手を投げ飛ばす、大東流合気柔術の祖である。「進む道は武芸なり」の信念のもと、武士の世が終焉を迎えた維新後もひたすら修行に励む。のちの講道館柔道の創...
惣角流浪
ワンステップ購入とは ワンステップ購入とは
惣角流浪 (集英社文庫)
商品説明
武田惣角。触れるだけで相手を投げ飛ばす、大東流合気柔術の祖である。「進む道は武芸なり」の信念のもと、武士の世が終焉を迎えた維新後もひたすら修行に励む。のちの講道館柔道の創始者・嘉納治五郎との対決を機に、惣角の流浪が始まる。西郷隆盛との邂逅、琉球空手の使い手・伊志嶺章憲との命を懸けた闘い。合気の道を極めんとする男の壮烈な青春を描く、明治格闘小説。
著者紹介
今野敏 (著)
- 略歴
- 1955年北海道生まれ。上智大学在学中に「怪物が街にやってくる」で問題小説新人賞を受賞。卒業後、レコード会社勤務を経て、執筆に専念。「隠蔽捜査」で吉川英治文学新人賞を受賞。
あわせて読みたい本
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
小分け商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この商品の他ラインナップ
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
紙の本
今野敏の時代小説。面白い。
2002/03/17 20:11
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:やすみつ - この投稿者のレビュー一覧を見る
今野敏には珍しい、時代小説。いろいろ手を広げているが、面白さが保障されているので、安心して読める。
明治初期、武士の世から時代が大きく変わる世で、武道一本やりで人生を切り開く武田惣角という男が主人公。どうしても「竜馬がゆく」と比べてしまうが、時代考証云々はともかく、読んで楽しいという点では引けをとらない。
武田惣角という名を知らなかったが、合気道の創始者だそうだ。
紙の本
大東流合気柔術の中興の祖、武田惣角の若き日の姿
2006/11/26 23:09
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ピエロ - この投稿者のレビュー一覧を見る
武田惣角という人物を知っていますか?幕末の会津に生まれ、若い頃より武術を志し、明治維新後、武士の世が終わったあとも武術一筋に鍛錬し、大東流合気柔術という流派の中興の祖と呼ばれている武術家です。小柄な体格ながら滅法強く、「会津の小天狗」の異名を持っていましたが、生涯道場を持たずに流浪を重ね、土地土地の有力者の元に滞在し、また、頼まれればどこへでも出向き、教えを請う者には身分を問わず誰にでも大東流合気柔術を教えたそうです。この武田惣角の、若き日の流浪と武者修行に励む姿を描いた時代小説です。
武田惣角だけでなく、保科近悳、糸洲安恒、加納治五郎、榊原健吉などなど、有名無名の武術家たちがおおぜい登場し、また、琉球空手の起源や歴史なども書いてあり、少しでも武道に興味を持つ人ならば、きっとおもしろく読めることでしょう。
が、肝心の惣角の人物像がどうしてもいただけない。明治の世になった後も武士としての誇りを持ち、というよりは依怙地になって武士として生きようとし、庶民を見下すあたりは、融通が利かず頭が固いとは感じますが、まあ、会津人の頑固さとして大目に見ることとしても、命懸けの真剣勝負の際、血にまみれながら歓喜を覚え、雄叫びを上げながら突進していくなんて・・・。まるで野獣、おもしろい小説なのに、興を削がれてしまいます。実際、勘気の強い人物ではあったようですがこれではあんまり、もう少しなんとかならなかったものでしょうか?