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だましの手口
著者 西田公昭 (著)
振り込め詐欺から各種の悪徳商法まで、だましの手口はますます巧妙を極め、進化しています。なぜ人は簡単にだまされてしまうのでしょうか。手口を追いかけるだけでは、ダメです。その...
だましの手口
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だましの手口 知らないと損する心の法則 (PHP新書)
商品説明
振り込め詐欺から各種の悪徳商法まで、だましの手口はますます巧妙を極め、進化しています。なぜ人は簡単にだまされてしまうのでしょうか。手口を追いかけるだけでは、ダメです。その裏ではたらく心理のトリックにまで迫らないと……。豊富な実例を取りあげながら、だます側とだまされる側の実際のやりとりを再現しつつ、さまざまな「だましの構造」に通ずる「心の法則」をやさしく説いていきます。●後悔回避 何気なくとった自分の行動を正当化する ●保有効果 自分のモノになると、2倍高い評価をする ●返報性 他人の好意にはお返ししなくてはいけないと思う ●ハロー効果 1つ、2つの特徴で、全体を見誤る ●希少性 「今しかない」「二度とないチャンス」と思わせる だましを仕掛けられたとっさのときにも役立つ「対処法」と、だましに心理的に強くなるための「総合対策法」も併せて丁寧に解説します。
著者紹介
西田公昭 (著)
- 略歴
- 1960年徳島県生まれ。社会心理学者、博士(社会学)。静岡県立大学准教授。詐欺、悪徳商法等のマインド・コントロール研究の第一人者。著書に「「信じるこころ」の科学」等。
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紙の本
私は騙されるほどの財産がない。安心していいのか、嘆いていいのか。
2009/07/14 20:17
6人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ベニスの商人 - この投稿者のレビュー一覧を見る
石川五右衛門が捕えられて、釜煎りの刑に処される際の辞世の句が「石川や 浜の真砂は 尽きるとも 世に盗人の 種は尽きまじ」だというが、“詐欺犯”は「盗人」の同類項だ。したがって、五右衛門がいい残した「世に盗人の 種は尽きまじ」というのはまさにその通り。だましの手口(種)は、未だに尽きていない。
「俺(私)は絶対に詐欺に引っ掛からない」、「詐欺に引っ掛かるのは、間抜けだ」と、豪語する人がいる。しかし絶対にそうだろうか。プロのマジシャンの妙技は、同業者は別として、素人には見破れないことが多い。その理由はやっているのが「プロ」だから。それを「詐欺師」に置き換えて考えると、“だましのプロ”がだましにかかっているのだから、自分は「絶対に引っ掛からない」と思うのは危険。かえって、「自分は大丈夫」という過剰が、いざ引っ掛かった場合には泥沼に落ち込む。
【確証バイアス:confirmation bias】というのは、「ある考えや仮説を抱いてしまうと、それが「正しい」とする示す方向の証拠を重視し、またそうした情報を収集すること。それに相反する証拠が提示されても軽視されてしまう。最初の先入観や信念がなかなか変えられないことを理由づける「認知の歪み」のこと」。L&Gの「円天」事件の“被害者”などの行動は、「確証バイアス」で、いくらか説明は付くと思いませんか。
そして、疑っている人も、いざ、「正しい」と方向転換した場合には、わき目も振らずまっしぐら。仮に、まだいくらかおかしいかなというところがあっても【後悔回避:regret aversion】をする。「人は自分のとった行動を正当化して、後悔しそうなシーンを無意識に正当化する」のである。
だましてくるのはどんな人だろう。肩書きが立派な人だからといって、だまさないとは限らない。先ごろ、有名作曲家で音楽プロデューサーの某が詐欺罪で、懲役3年、執行猶予5年の有罪判決が言い渡されたのは記憶に新しいだろう。身の周りにいる人物でも安心できない。直接でなくても、“玉突き”的に被害に巻き込まれる場合もある。前述の「円天」事件でも、友人に誘われたという人が結構いるはず。友人はだまそうと思ったわけではないだろう。だが、結果として詐欺だったのだから、友情と金銭を失った。