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羽月莉音の帝国10
全世界を揺るがす革命の物語、ついに終幕!『革命部の栄光のために!』かけ声とともに膨大な数のミサイルが日本へ向けて飛び立っていった――。全世界から宣戦布告を受けた俺たちの新...
羽月莉音の帝国10
羽月莉音の帝国10(イラスト簡略版)
羽月莉音の帝国 10 (ガガガ文庫)
商品説明
全世界を揺るがす革命の物語、ついに終幕!
『革命部の栄光のために!』
かけ声とともに膨大な数のミサイルが日本へ向けて飛び立っていった――。全世界から宣戦布告を受けた俺たちの新生国家『大革命部帝国』は、国連から国家として承認を受けるために、この世界大戦を勝ちきらねばならない。電撃戦で日本の主要戦力を奪うことに成功した俺たちは、次なる敵・アメリカ軍の全力攻撃に備えていたのだが、敵は俺たちが予想だにしなかった方法で攻撃を仕掛けてきた!
世界大戦の勝敗行方は?
革命部の新世界構想とは?
超弩級のスケールで描く少年少女たちの革命の物語、ついに終幕!
※この作品は底本と同じクオリティのカラーイラスト、モノクロの挿絵イラストが収録されています。
著者紹介
至道流星 (著)
- 略歴
- 小説家、会社経営者、投資家。「雷撃☆SSガール」で講談社BOX新人賞・流水大賞を受賞し、デビュー。ほかの著書に「大日本サムライガール」など。
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紙の本
最終決戦!そして…
2015/09/14 11:29
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投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る
東京湾に浮かぶ無人島・猿島を占拠し、東京湾には巡航ミサイルを搭載した改造タンカーを、宇宙に展開した衛星にはアテスミサイルを配備して、独立戦争を起こした大革命部帝国皇帝の春日恒太と、その家臣である羽月莉音、羽月巳継、折原沙織、泉堂柚。
まずは猿島の領有権を主張する日本政府の自衛隊戦力の大部分を、一瞬にして無力化させる。だがその背後に控えるのは、当然のことながら世界最強のアメリカ軍と、彼らが主導する国連多国籍軍の存在があった。
革命部の起こした戦争を好機として、自らの世界戦略の中に取り込もうとする強かさを見せるアメリカ政府の作戦の前に、革命部は絶体絶命のピンチへと追い込まれていくのだが…。果たして彼らの革命の理想は世界に爪痕を残すことが出来るのか?
首都東京の目と鼻の先で巻き起こる戦争は、まさに大衆の好みそうな劇場型の戦争となった。有利不利を問わず戦況がありのまま映像として世界に配信されることで、日本が防衛力を失ったという事実を、これ以上ないくらい明確な形で、弄することなく各国政府は入手することが出来てしまった。シギントやヒューミントに鎬を削る情報機関の存在意義が無くなっちゃう…。これが世界を巻き込んだ戦争だから良かったけれど、そうじゃなければ日本は次の大戦の中心地になっていただろうな。
ビスマルクは「愚者は経験に学び賢者は歴史に学ぶ」と言ったそうだが、これを「自分一人が反映するだけなら自分だけで出来るが、あまねく人々を救おうと思えば誰かに引き継がねばならない」と解釈してみればどうだろうか。
資本主義を一言で言えば、富が富を呼ぶ思想と言えよう。富を集める方法を思いつきさえすれば、その中で上位を占めることは誰にでも可能な思想だ。ここで必要なのは、自分の知識と経験だ。しかしこの思想は、それがない大多数から富をかき集める思想でもある。かき集める富がなくなれば破綻するしかない。
この破綻が目前に迫った時、自分だけでなく大多数も助けようとすれば、システムから変革をするしかない。しかし、そのシステムを維持しようとする勢力も当然存在する訳で、そこに引き起こされるのは戦争だ。
変革が間近に迫った時、仮に変革ののちに心の平穏があるのだとしても、つい目の前の仮初の平穏に縋りつきたくなる。そこで、ファーストインパクトに働くのは拒否反応だ。だが、その通過儀礼を過ぎてしまえば、感覚がマヒして受け入れられるようになってしまうのも大衆心理と言えるのかもしれない。