紙の本
考え方を安易に解説
2008/02/20 22:36
11人中、10人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:濱本 昇 - この投稿者のレビュー一覧を見る
世の中、何と本質を見抜かないで、日々送っている野からが多いか。本質を見抜かない政治家、教師、親、社員、私は、今の世を見て目を覆いたくなる。本書の著書も同様の思いを抱いて本書を書き上げたものと容易に想像出来る。本書は、「本質を見抜く考え方」を53の論述で纏めてある。その結論は、最後の53番目の論述に記されていると私は、思った。53番目の題目は、「「日本人を明確に意識する」である。自分は、何者で有るかを明確に理解してこそ、初めて本質が理解出来る。日本人としてのアイデンティティを明確に持つ事から第一歩が始まるのである。これは、決して右翼的な考えでは無い。自分が何なのか?を理解出来ない者が、物事の本質が見抜ける訳が無いと私も思う。
考え方08「むずかしい話を「やさしく」言い直す」。むずかしい話をむずかしく、あるいは、やさしい話しをむずかしく言う事は、簡単だが、むずかしい話を「やさしく」言う事は、そのむずかしい問題を本当に理解出来ている証拠でも有り、本質を理解している考え方に通じるのである。
考え方14「「民意」もあやまつ」戦後日本民主主義は、「民意絶対論」がまかり通って来た。「民意」は、間違わないという妄想である。これは、形を変えた絶対主義である。「衆愚」という言葉が、民主主義発祥のギリシア時代から有る。「民意が間違った時にどうするか?」が民主主義の大きな課題であった。今の世界の民意に間違いは、無いのか?今の日本の民意に間違いは、無いのか?常に問い掛ける姿勢が大切だと思われる。
考え方25「「自分に都合のいい論理」を調達しない」常に客観的な論理展開をしないと本質は、見えない。
考え方40「誰も疑わない「美しい言葉」こそ疑ってみる」ストレートに言える事である。
53の題目を全て挙げても良いが、長くなるので止めておくが、53の考え方の題目を読み流すだけでも、本質を見抜く考え方が何なのか?が見えてくると思う。優しい言葉で、深い意味を解説してくれて、とても楽しく、身に付いた、また、身に付いている事を再確認しながら読めた一冊であった。
電子書籍
自分に都合のいい情報ばかり集めない
2018/01/22 20:42
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投稿者:mistta - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書には色々と教えられる。
見落としがちなこと。
軽視してしまう大切なこと。
物事をより正しく捉えるために大切なこと。
本書の教えを活かしたい。
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書名の通り、物事の根っこ、本質を見抜くために必要な考え方が記された本。今まで自分がいかに表面的なものに踊らされていて、自分の頭でしっかり考えていなかったかに気づかされた。
(小谷)
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思慮深い人の 考え方をちらっと見えるような本でした
考えるということ 状態
考えを深める技術
間違いを減らす 疑問を抱く
世の中 情報を考える技術などが
著者の言葉で書かれていました。
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決断をなかなか下せないことに対し、自己嫌悪に陥っていたときに出会い、目からウロコだった本。
著者がイギリスで体験の中で学んだことをベースに、考え方の本質を説いている。
途中、正直、興味をそがれる章もところどころあったが、出会えてよかったと思える一冊。
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気になった一文
答えだけを早く知ろうとすると、決して考える力は身につかない。問題に直面したら、まずは出来合いの解答ではなく、考える材料を探して自分の頭で考える習慣をつける。(P57)
一見して美しい言葉は、人々の思考停止を誘います。字面を見ただけで、これらは文句なしに正しい言葉として不問に付されたまま、議論が進んでしまうのです。(P169)
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2008.2.8
本質的なものの考え方を示唆する良書
☆自分とは何か〜日本は何か 歴史観
☆択一より共存を意識する
☆論理は保険と心得る。
☆ただしいこと と 効率のよさを混同しない
☆国を知るには、まず神話を知ること
☆日本人を明確に意識する
赤き、清き、正しき、直き心
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いくつか印象に残ったところを以下に。
1、おもしろいと「感じる」方を選ぶ
2、仮説思考
3、「孤人」主義
4、「ただしい事」と「効率のよさ」を混同しない。
5、「全会一致」はまず間違いと心得る
1って結構難しくて、おもしろいなとロジックに落として
腹に落とす訳ではなくて、0ベースで面白いと
実感できる方を選ぶという事。
これは意外に難しいかもしれない。
4は自己反省の良い機会でした。
どこか頭の中で時間の費用対効果を最大限に
伸展させる事が最良の方法だと考えているところが
ありましたが、それは厳密には違いますよね。
自分の価値観の中では合っているかもしれないですが
実際にただしい訳では絶対にありませんからね。
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考えるの技術本。こういう本たまに読みたくなる。ただし、やはり考え方を一言でいうことなんて出来ないから、どうしてもケーススタディ的に考え方のヒントをいくつか掲載するしかなくて、一つ一つに頷けるものの、それだけに心にズバっと残る単語が無い。セオリーもなぜか心に届かない。
これは自分の感性に届かなかったという事なのか。自分の頭脳が貧弱で追付いてないのか。わからないけど、いつかきっと悩んだときには助けてくれるのだろうか。
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中西輝政著「本質を見抜く考え方」サンマーク出版(2007)
*正しいものの見方をすることは難しい。物事を正しく見るためには何が大切か、誰の目にも明らかなのは、すでに出来上がっている他人の考えに染まらないで、「自分の頭で考える」ということです。
*「自分とは何か」
(考えるポイント)自分を見る鏡が歪んでいたら、ほかのものを見る歪みに気がつかない。すべてのものの見方考え方は、正しい自画像を出発点にして始まる。
*「宙ぶらりん」に耐えること
(考えるポイント)人は答えが出ない事に耐えられず、早まって謝った判断をくだすことが多い。正しい判断のためには、しばらく答えが出ない宙ぶらりんの状態に耐える習慣づけが必要である。
*必ず「言葉」にしてみる
(考えるポイント)表したい言葉を捜すことは考える事である。ただなんとなく、頭に浮かんだ考えをただなんとなく表現しているだけでは、何をどう考えたのかが明確にならない。
*自分なりの仮説をたてる
(考えるポイント)1つの見方を基準にすると、ほかの考え方が明瞭に見えてくる。曖昧さを排除して、仮説を立ててみればものごとの検証もできるようになる。具体的には、言葉も単語ではなく「定言命題」の文章にする。つまり「〜は〜である」と言い切る。すべてを定言命題化できるわけではないが、まず大切なことは、曖昧だった考えを命題化することによって、ある問題に関して、自分なりの仮説を立てるということ。その後、順次加筆修正を加えていく。
*むずかしい話をやさしく言い直す
(考えるポイント)むずかしいことをやさしく表そうとすることで、考えは進む。その単純で簡単な考え方こそが実際の世の中では役に立ち、考えを人に伝えようとするときにも威力を発揮する。
*迷いは将来への投資ととらえる
(考えるポイント)人間はつねに相反する2つのものを持ち、自分に問いかけていくべき存在だ。その中で悩み、迷い、試行錯誤することこそ、考えを広げ深める訓練の場になる。
*効率と精神のバランス
(考えるポイント)組織を支えるには「支配の効率」と「精神のリスク管理」の両方が必要である。これらを無理に統一しようとはせず、相反するもののバランスを取りながら持ち続けることこそ、現代に求められている。
*どん底から復活を考える
(考えるポイント)何より教訓になるのは、これ以上ないというどん底を経験した国や企業や人間の心の中にうまれる覚悟。
*誰も疑わない美しい言葉こそ疑ってみる
(考えるポイント)「自由」「平等」「平和」「民主」は戦後日本人に思考停止を強いた言葉である。その言葉の裏を知り、呪縛からとかれて初めて、日本人は自分の頭で考える。
*変化を見る前に不変をみる
(考えるポイント)変わるものに目を奪われていると、もっとも大切なものを見失う。変化とはまったく違うものに変化するのではなく、不変であるものが常に底にながれていると考えると、すべての状況が納得できる。
*日本人を明確に意識する
(考えるポイント)自画像をはっきりと持てば持つほど、ものごとをしっかり考えられる。アイデンティティとは心の持ち方なのであり、そこに安心感や勇気がわいてくる。日本人の強みは日本人である心のあり方である。その安定した精神性では日本は他国から圧倒的に優位に立っている。自分の根っこの部分にあるアイデンティティをしっかり認識し、誇りを取り戻し、その上で、いろいろな国の国民性に興味を持ち、お互いに尊重していく事が大切である。
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(K) 起こっている現象を表面的に捉えていては、物事の本質を知ることはできない。物事の本質は、様々な利害関係を持った人間たちの行動の結果であり、人間行動の原理・原則を知らなければ本質を見抜くことはできない。そして、原理・原則に基づく現象は繰り返されるものであって、それは歴史を知ることによって何が繰り返されているのを知ることができる。
「人間この信じやすき者」の中でも、人間がいかに先入観を持って物事を判断しているのかを解き明かし、私自身の考えに大きなインパクトを与えたが、本書でも類似の感覚を覚えた。
先入観が強く、思い込みが先行する人に是非とも一度読んでみて欲しい。きっと、少なくとも一つは物事を見るときの切り口を増やしてくれるに違いない本である。
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考え方についての本
・自分なりの仮説を立てる
・問題の外に出てみる
・自分の絵にして精度を高める
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最近はコンサルタントが書いたロジカルシンキング系の本が人気だが、内容はどれも似通っている。そこで、今度は全く違う立場の人が書いた「考え方」についての本を読んでみたく思い手に取った。(著者は京都大学教授で国際政治を専門に研究)
まず前者と比べて改めて思ったのは、ロジカルシンキングは大切な発想だが、結局は考えるためのツールに過ぎないということ。それも、課題の原因を明確にして、その為の解決策を論理的な繋がりで結び付けるための手段なのだ。しかし、本著を読んで、物事を考えるにはその前に大切なことがあると感じた。それは結論が論理的に正しいとかそういう次元ではない。「人として先ずどう考えるか」という、思考の根底をなす考え方(捉え方)であると思った。筆者は冒頭で次のように述べている。
『正しい「ものの見方、考え方」というのは、できるだけいろいろな立場や視点から物事に光を当てて、曇った眼鏡や色眼鏡、歪んだレンズで物事を見ないようにすることから始まります。そのために何が大切かというと、既に出来上がっている他人の考え方に染まらないで、いかに「自分の頭」で考えるかということです。』
これは一見当たり前のことのように思える。しかし、実際に自分と相手(対象)の立場・状況を歪んだレンズ無くして捉える事は中々難しい。なぜなら情報は主観や多くのノイズに影響されてしまうためだ。そうならない為にも筆者は「本質を見抜く考え方」を身につける必要性を説いている。
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「考え方」において直感したものを論理的思考で振り返り、確認作業として活用する。論理は間違えないための「保険」
全員一致の見方は絶対に間違い→ユダヤ人の教訓
一人一人が真剣に考えれば、色々な意見が出て当然だ!
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考え方をレクチャーする本というよりも、
社会・人類学や歴史・政治・経済学について
日本人とイギリス人との考え方の違いを述べている本という印象。
「日本人」という特有の考え方に縛られず
いろんな角度から物事を考える、という意図が
この本にはあると思われるが
個人的な感想としては、いろんな角度というよりも
イギリス人を主とする欧米人からの考え方に偏っているように感じる。
実例も、実際のビジネスの場面というよりも
政治、経済の場面がほとんどで
僕が求めている内容ではなかった。
気になった項目
・宙ぶらりんに耐える
答えの出ない状態に耐えられず、早まって、
誤った判断を下すことが多い
・自分なりの仮説を優良的なものから悪いものまで3つ考える
・とにかく一度結論を出す
自分の感度が走りすぎたときに気づく
・迷ったときは直感を思い返す
・迷っている状態というのは、将来への投資である
・効率と精神のバランスをとる