- カテゴリ:一般
- 販売開始日: 2013/10/24
- 出版社: 岩波書店
- レーベル: 岩波科学ライブラリー
- ISBN:978-4-00-007497-1
電子書籍
猿橋勝子という生き方
著者 米沢富美子 (著)
女性が理系の道を選ぶことも困難な時代に地球化学の分野で世界的な業績をあげ,さらに後進を育てようと女性科学者を顕彰する「猿橋賞」を設けた猿橋勝子.自らも猿橋の精神を受け継い...
猿橋勝子という生き方
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猿橋勝子という生き方 (岩波科学ライブラリー)
商品説明
女性が理系の道を選ぶことも困難な時代に地球化学の分野で世界的な業績をあげ,さらに後進を育てようと女性科学者を顕彰する「猿橋賞」を設けた猿橋勝子.自らも猿橋の精神を受け継いで後進育成に尽力する著者が,その直向な生き方を伝えることで若い女性に勇気を与えたい,と次世代へのエールを込めて綴る渾身の評伝.
目次
- 目 次
- 執筆までの経緯
- プロローグ
- 1 誇り高き科学者
- 2 海水の放射能汚染
- 3 道場破り・現代版
著者紹介
米沢富美子 (著)
- 略歴
- 大阪府生まれ。京都大学大学院理学研究科修了。慶応義塾大学名誉教授。アモルファス(非結晶物質)研究の第一人者。ロレアル-ユネスコ女性科学賞受賞。著書に「ブラウン運動」等。
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紙の本
科学者は同時に哲学者でなければならない
2015/09/30 00:25
3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:garuhi - この投稿者のレビュー一覧を見る
猿橋賞の創設者であり、第5福竜丸事件以降の日本近海の海水に含まれる放射性物質・ストロンチウム90・セシウム137の分析において世界的に傑出した成果を残した気象庁研究員にして日本の女性科学者の草分け的存在であった猿橋勝子とは如何なる人物であり如何なる生涯を送った人物であったのか。元日本物理学会会長である米沢富美子による猿橋勝子の評伝である。本書で初めて知ったのは彼女が戦後原水爆実験による放射線物質=死の灰の人体に及ぼす影響を研究し「死の灰と闘う科学者」 (岩波新書)としてつとに有名であった三宅泰雄の愛弟子であったと言うことである。彼女は三宅が唱えた「科学者は同時に哲学者でなければならない」という科学哲学の唯一の継承者であった。
3.11以降原発推進政策における科学者の責任が厳しく問われなければならない現在において、50年以上前から構築されてきた彼らの業績を再評価し学ぶべき多くの事柄をくみ取っていく作業は焦眉の課題とならざるを得ないであろう。原発の新増設の積極的推進を鮮明にしているのみならず、原爆の保持すら公言してはばからない安倍晋三第2次内閣の成立おも許した現在のわれわれにとって彼らの科学哲学を引き継ぎ現在によみがえさせることはまさしくわれわれの課題でなければならない。
紙の本
女性自然科学者の道を切り開いた
2018/07/06 23:27
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:aki - この投稿者のレビュー一覧を見る
優れた女性自然科学者に贈られる「猿橋賞」はよく知られているが、猿橋さんがどのような業績を挙げられたのかについてはほとんど知られていないのではないか。
ビキニ環礁で第五福竜丸が浴びた死の灰の成分の分析を始め数々の業績を挙げられた猿橋勝子さんの生涯を理論物理学者の米沢富美子さんがたどる。研究だけでなく、あとに続く女性自然科学者の道を切り開いた業績も忘れることはできない。