読割 50
電子書籍
空の怪物アグイー(新潮文庫)
著者 大江健三郎 (著)
60年安保以後、その大きな影響下に書かれた“現代の恐怖”にかかわる一連の作品を収める。「個人的な体験」と同一の設定のもとにそれとは全く逆の結末を導き出し、共通のテーマをめ...
空の怪物アグイー(新潮文庫)
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空の怪物アグイー 改版 (新潮文庫)
商品説明
60年安保以後、その大きな影響下に書かれた“現代の恐怖”にかかわる一連の作品を収める。「個人的な体験」と同一の設定のもとにそれとは全く逆の結末を導き出し、共通のテーマをめぐる著者の文学的格闘をうかがわせる『空の怪物アグイー』ほか、「万延元年のフットボール」につながる『ブラジル風のポルトガル語』、核時代の苦いユーモア『アトミック・エイジの守護神』など7編。
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紙の本
充実した短編集!
2010/11/29 12:36
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:K・I - この投稿者のレビュー一覧を見る
大江健三郎さんの短編集。
この前の「すばる」(集英社)で大江さんが翻訳家でロシア・ポーランド文学の沼野さんと対談していた。
そのときのテーマはチェーホフで、大江さんがチェーホフに率直に語っていたのが印象に残った。
そのとき、大江さんは、短編の魅力というものを語っていたように思う。
僕自身は自分が短いものを書くのに向いていると思っているので、自然と短編集に手が伸びることが多い。
大江さんの場合は、短編よりも長編のほうが有名な作品が多いが、
短編でも長編の「萌芽」のようなものが見れて、興味深い。
村上春樹という作家と大江健三郎という作家はスタイルも文体も違うが、
短編と長編の作家の中でのあり方、あるいは翻訳文学からの影響の受け方、
という点では共通点もあると思う。
僕は二人とも敬愛している。
この短編集には7編の短編がおさめられている。
それらは決して古びていない。発表から40年以上が経っていても。
読んでよかった本でした。
刺激を受けます。
冒頭の作品は、当時27歳の大江さんが発表したもので、
今、27歳の僕は、このレベルの短編が書けるだろうか?と自問したり。
これからも大江健三郎という作家の作品を読んで、刺激を受け続けたい、と思います。