紙の本
やっぱり、内部の人が出すんですね。それも「かなり危なくなった時」なんですって
2002/01/23 00:36
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投稿者:torikata - この投稿者のレビュー一覧を見る
週刊誌記者の筆者が長年接してきた「怪文書」のレポートです。時折週刊誌ネタになっていたような気がしましたが、その歴史は古く、また最近でも頻繁にあるようです。中には「製作者」がつきとめられたものもありますが、大半は「わからない」ままのようです。もちろん、会社の経営者とか、「内部犯行」と考えて必死で捜索するようなのですが。怪文書って、「たくさん」(部数はともかく、内容が違うものが次々と)出るんだそうです。これは初耳と言うか、新鮮でした。会社が危なくなってくると、その原因(放漫経営とか)を告発する怪文書が、社用の便箋で出てくるわけです。「そごう」とか怪文書があったなんて知りませんでしたが、なるほど典型例ですね。今は、インターネットのおかげで、怪文書作成(かつてはワープロさえなくて、新聞紙の活字切り貼りとかやってたそうです)と発行のコストがメチャクチャ低くなって、「誰でも出せる」ようになりました。わが国の歴史上最大の怪文書は、選挙がらみで、部数百万の単位にのぼるものもあるそうです。すごいですね。たいへん、おもしろかったです。
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騙されないようにするにはどうすればいいのか
2022/04/24 15:38
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投稿者:FA - この投稿者のレビュー一覧を見る
『怪文書とは1,差出人が不明であること2,ターゲットがあること3,不特定多数にばらまかれていることの3条件を満たしたもの。』
堅実であるとみなされ一般人に信頼されている業界や企業ほど仕掛けられるとダメージが大きいようだ。普段から信用にないものに対しては効果はないようなので、怪文書をまかれることはないようだ。
今は、文章がSNSやマスコミのワイドショーなど”なんちゃって報道”で煽っている。怪文書とは同列にはできないが、混乱させて無力化したり、自分に有利に持ち込もうというのであれば、同じようなものとも思える。
騙されないようにするにはどうすればいいのか。いつも考えていないといけない。
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2001/11/19
2001/11/20 22:17
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投稿者:日経ビジネス - この投稿者のレビュー一覧を見る
ある目的のために、不特定多数にばらまかれる怪文書。そごう、イトマン、東京佐川急便など、巨大な経済事件の周囲には、ライバルを追い落とすための誹謗中傷から、当局の捜査を攪乱するためのデマ、そして経営陣の暴挙を告発する内部からの悲痛な訴えまで、ありとあらゆる怪文書が飛び交う。また最近は、業績が悪化した企業でお粗末な内部事情を赤裸々に伝える怪文書も増えている。
元「週刊文春」の記者である著者は、自ら収集した怪文書を手がかりに、事件の深部を解説する。本書では、怪文書の原本を多数掲載している。内容の真偽はともかく、迫力ある文面からは、出所が割れて身を滅ぼすリスクと引き換えにしても、世間に訴えかけようとする切実さが伝わってくる。
Copyright (c)1998-2001 Nikkei Business Publications, Inc. All Rights Reserved.
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長年週刊誌の第一線記者として活躍した作者が送る怪文書考。
怪文書の持つ意義・歴史・変遷・影響力等について、実際に用いられた怪文書を引き合いに出しつつ、述べている(肝心な箇所が伏字になっていたのは、大変残念であった)。
読後感として感じたのが、当たり障りの無いテーマについてしか怪文書が取り上げられていないのが、大変残念でならなかった(すでに真実が白日の下に晒されているトピックばかり)。
怪文書図書館を開設するくらいの情報通の作者ならではの独自情報を活かし、現在迷宮入りしている問題やタブーに囚われていないテーマに沿った怪文書を提示し、世間に発表してもらいたいと切に願う。
好奇心を満たすべく新たな驚きや発見を求めるような読者には、多少物足りないかもしれない。続編が幾つか出ているようであるが、この書と同程度の内容であれば、引き続き、手にとって読むことは無いであろうと思う。
多少、厳しいことを述べるようであるが、全ては作者の今後の奮起と型破りの続編を期待してのことである。
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怪文書について、というかそれにまつわる事件について。
おもしろかったけど、もっと怪文書そのものについて知りたかったです。
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週刊誌編集部で実際に起こったことを題材に描かれた作品。時代背景とか、ちょっと難しいかもしれないが、なかなかの良書。
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[ 内容 ]
「怪文書」-それは、力を持たぬビジネスマンが、トップを撃ち落とすための唯一無二の手段。
しかし、“殺傷能力”があまりにも強すぎるため、ときに会社ごと滅ぼしてしまうなど、思わぬ結果を招くこともある。
本書は、「イトマン事件」、「クレスベール証券事件」など、この一〇年に起きた経済事件を中心に、元「週刊文春」記者が、怪文書爆弾が炸裂した現場を歩いた記録である。
[ 目次 ]
1章 怪文書とは何か
2章 堕ちた首領-そごう怪文書
3章 闇に消えた三〇〇〇億円-イトマン怪文書
4章 政界と怪文書
5章 政治家とヤクザをつなぐタニマチ-東京佐川怪文書
6章 経団連会長の夢破れ-「防衛庁巨額水増し請求」怪文書
7章 バブルの波に乗り遅れ-拓銀怪文書
8章 元大蔵キャリアの錬金術-ヤクルト怪文書
9章 怪文書とブラックジャーナリズム
10章 切れぬ腐れ縁-クボタ怪文書
一兆円を操った“IQ84”-東洋信金事件怪文書
なぜ社員ばかりが厚遇されるのか-第一火災怪文書
「臭いものにはフタ」体質-T海上火災怪文書
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[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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このIT時代に紙での怪文書なんて…と思う事なかれ、未だに政治の世界などでは大活躍だということ。
それらを収集して解説してくれるこの一冊はゴシップ的に読んでも価値あるものだと言えます。
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○元週刊文春記者の六角氏の著作。
○過去の「怪文書」が現実の事件・事案にどのように影響を与えているのか等について分析した作品。
○事件が古いため、少し風化しているところも多いが、実際の怪文書がどのような意図で作られていたのかなどについて、分かりやすく解説している。
○事件自体の説明も詳細で、裏情報などを交え、面白い作品。
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かなりブラックな要素が満載の
一度読んだら病みつきになってしまう問題書(!)
だけれども中身は本当にすごいものがあります。
なんというか、裏側をとことん暴き出すという
一種の恐怖すら覚えてしまうという。
ちなみに刊行年こそ、10年以上前の
代物ですが、
政治の視点等で見てみると
そんなに古臭いことではないように感じます。
人の欲って結局は権力の方に
帰結するのかもしれませんね。
カネや女を踏み台にして。
何というか、ある大金を動かした個人の
怪文書を扱ったところは
驚きでした。
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10年以上前の本だが、ナニコレ面白い。
誰かを貶めるために世に出回る怪文書を掘り下げた本。
怪文書には何度かブームがあって、本書出版時もブームだったのだとか。
かつては、怪文書を作るために、定規をあてて線を引いたり、新聞や雑誌から文字を切り取ったりと涙ぐましい努力が必要だったが、パソコン、ワープロの普及で誰でも手軽に怪文書クリエイターになれるようになった。出版時の2001年は今よりインターネットユーザーが圧倒的に少ないから、今はまた怪文書事情も違ってきているんだろうなあ。
この時点での、おそらく最高額をかけて作られたであろうのが、亀井静香センセイに13億円の疑惑、という怪文書で、これは100万部単位で作られ、各世帯にポスティングされた。二億円以上使っているのではないかという怪文書。
他にも、宗教怪文書、ジャーナリズム怪文書、学校怪文書。嘘の結婚情報を流す怪文書。などなど怪文書多数。読み応え有り。しかし気分はよろしくない。怪文書など出ない世の中で爽やかに暮らしたいなあ、というのが僕の建前でも有り本音に近いところでもあるが、きっと無くなんないだろうなあ、という絶望も感じている。あとは自分が書く方にも書かれる方にもならないことや…。