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読了。結局、AIを支えるクラウド(ビッグデータ)みたいな内容でした。もちろん、AIの歴史や技術的な分類などの内容もありましたが、クラウドサービスに支えられて実用性が高まる、ってことを主張していました。電子的(ネットワーク上を含む)なAIと、物理的な機構を有するAiでは期待されるものが違うけれど、根本的には、「AIとして人をどのようにサポートするか」を中心に目的設定し、開発が進められている状況とのこと。汎用的なAIへストレートにアプローチするには、基礎となるInteligent Animal(人間を含む)のメカニズム解明が必要で、過去に何度もとん挫してきたが、上記のアプローチ(エージェントアプローチ)に舵を向けてからの進歩がすごいということも載っていた。
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AIそれ自体と、AIでビジネスすることについて学べる入門書として面白かった。
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AIの歴史は1950年代に始まり、これまで様々なアプローチをしては壁にぶつかってきたが、今また新たなアプローチにより進化をしているという。
初期のアプローチである、人がコンピュータにルールを教え込むルール・ベースAIは柔軟性に欠け、複雑な問題に対応できなかった。
そのため今はルールを無視して統計的・確立的な知的処理を行う汎用性の高いアプローチが主流になった。
しかしこの手法も本来的に言葉を理解してるとは言えず、知能が進化しているわけではないので、いずれ限界にぶち当たると見られている。
そこで今大きな期待を受けているのが第三のアプローチが、人間の大脳のメカニズムをコンピュータ上で再現する手法。AIの王道とも呼べるものである。
ex) ディープ・ラーニング
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MEMO:
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ルール・ベースのAIから、統計的・確立的なアプローチで知的処理を行うAI
33
人間の大脳のメカニズムをコンピュータ上で再現する手法。AIの王道とも呼べる。
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セマンティック検索とは言葉の意味を理解して、答えを返す検索エンジン
43
ビッグデータは大きく構造化データと非構造化データの2種類に大別されます。
49
「モバイルインターネットのゲートウェイを押さえたい」という点
82
その代わりグーグルが重視したのは、元の文章と翻訳された文章との間に見られる統計的な関係です。
96
スパース・コーディングから生まれた「ディープ・ラーニング」
115
Siriでは、音声操作というユーザーへの最前線(フロントエンド)をとることにより、その背後(バックエンド)では色々なサービスに仕事を割り振る特権を得ることになる。
154
介護ロボットは日本のエレクトロニクス産業にとって、近来稀に見るビッグチャンスとなる
158
AI開発の中心は今や、成熟した各種要素技術を組み合わせて、私たちの暮らしや社会を良くする段階へと移行しました。
190
ルール・ベースにせよ統計確立的アプローチにせよ、そういった理詰めの手法では人間の知性を再現することは不可能
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私の要約:
これまでの「AI(人工知能)」の失敗の経緯と最近の実用化された、されつつある「AI」について網羅的に書かれている。実用的な「AI」は膨大なデータを確率モデルで利用する形態であり、人間の知性とは違うものである。それを目指すのが「ニューラル・ネットワーク」のようである。
尚、ベイズ統計学、隠れマルコフモデル、等々の引用はあるが、詳細な説明はない。リファレンスリストもない。技術の中身を知りたい人にとって、不満が残る。文中のキーワードから、ネットで調べることはできる。例えば、”CS373: Programming a Robotic Car - Udacity”.......
目次
第1章 なぜ今、AIなのか?―米IT列強の思惑(見慣れた製品に知性を吹き込むアカデミズムから企業主導へ ほか)
第2章 “知性”の正体―AIの歴史から見る、進化の方向性と実力(楽観的ムードに沸いた黎明期論理への過信が引き起こした「AIの冬」 ほか)
第3章 “知性”の値打ち―AIが生み出す巨大なビジネス・チャンス(AI革命の先陣を切る音声認識技術スティーブ・ジョブズが評価したSiriの本質とは何か ほか)
第4章 “知性”の陥穽―AIにまつわる諸問題(機械(システム)への依存度が増すことによって生じる危険性AIによって、人間の雇用や存在価値が失われることへの不安)
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AI技術によって、今後は機械が人間に近づく時代になっていく。現在、急速に進んでいるAI技術の過去→現在→未来を見せてくれる本。
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グーグルやアップルそしてフェイスブックなどの動向から、クラウドの次はAIが復活するとして、AI(Artificial Intelligence、人工知能)やロボットの過去を振り返り、未来を展望する。
本書ではAIには三つのアプローチがあるとしている。
1.文法や構文木をのようなルールでコンピュータ処理を行う。
2.大量のデータから統計的、確率的な処理を行う。
3.ディープ・ラーニング、ニューラルネットワークの一種でより低レベルの情報から高レベルの情報を段階的に導き出す機械学習の新方式。
80年代に第五世代コンピュータやエキスパートシステム、ナレッジエンジニアなどがこれからのコンピュータ技術と華々しく喧伝されていたのは私も覚えているので、改めて振り返っている本書は懐かしさも伴ってとても興味深く読めた。
機械vs人間の諸問題は色々と考えさせられますが、テクノロジーの発達は止められない、これからの社会を展望するのにとても勉強になる一冊でした。
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データを統計処理して人間の知能を疑似したものがAIなのか?
AIはサイエンスかテクノロジーか?
AIの歴史やそれに纏わる論争がわかる一冊。
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AIというのは一度没落した言葉で、研究者はその言葉を使わないようにしてAI的なものを研究してきたのだといいます。アップル、グーグル、フェイスブックの三者それぞれのAIへのアプローチは身近でわかりやすいものですが、それよりやっぱり、AIのこれまでと最前線的2章と、人としてどう受け止めるか、という4章が好みです。
AI的なものがどんどん生活に押し寄せてくるのは避けようもないようです。でも、最後は人、なんていうありきたりな結論ではなくて、AIによってさらに簡素化されていく生活の作法にどう抗うのか、という気持ちで。
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文法・ルールベースのAIから、統計・確率的なAIへ。
AIの本質はUI革命。 つまり人間がテクノロジーに順応していく事。
Siriとか。
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ビッグデータというと統計確率の世界のイメージでAIとの結びつかなかったが、読んで見て納得
今後、どう進んで行くのか
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今話題になっている自動運転の技術は日本だけでなく世界で研究が行われている。
この本によると日本は少し遅れている感じがする。自動運転はグーグルもやっているようだ。
前半では失敗を含めたAIの歴史を知ることができる。失敗の原因はいくつかあるが、1つの要因にプロジェクト管理にあると著者は分析している。
AIを科学と捉えるか技術と見るかによってAIの定義が変わってくる。グーグルのAIは統計的手法をとり反論も多いが実績があるらしい。
統計的手法でなく、科学としてのAIの方が魅力的に感じる。
身近なところではビジネス・プロセスの自動化への応用を期待したい。
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■AI
今後AIを搭載した製品が社会に浸透するにつれ、次の2つの問題が生じる。
1.機械への依存度が増すことによって、生じる危険性。近い将来、AIを搭載した機会が自ら動き、判断するようになれば、新たな危険が生じる。たとえば「自らの判断で人を殺す軍用ロボット」が開発される可能性がある。
2.AIによって人間の雇用や存在価値が失われることへの不安。AIを搭載したソフトウェアや機械によって、オフィスや工場、倉庫などで働く人々の職が奪われる。
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今の最前線の人工知能は、人間を補完する機能であり、私たちが思っているような、鉄腕アトムができる訳ではなさそうですね。siriなんて結構使えるコンセルジュになりうる可能性を感じます。
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現状の人間とAIとの立ち位置を一番分かりやすくまとめた本と言えるのではないだろうか。現在AIがどこまで進化しているのか、また、今後想定される事態に対して人間がいかに振る舞うべきかを簡潔に記述している。私はAIに対しては悲観的かつ楽観的である。恐らくAIは今ホワイトカラーと言われる、現段階では勝ち組と言われている人達のかなりの仕事を奪うと見ている。その過渡期はかなりの悲劇的であり、既得権にしがみつく人は理屈にならない理屈を並べて抵抗すると思うが、いずれ勝負は付いてしまう。そうなった時の社会は大量の失業者が街に溢れると思うが、一方で劇的な効率化が図られ物価は大きく下がると思う。もちろんAIをコントロールするごく一部の人間は莫大な富を手にするが、そうでない人も収入は激減するが物価も下がるため生活には困らない、という社会になるのではないかと思う。要は世の中の大抵のことはAIがやってしまうので人間は暇になるのである。それは悲惨な未来かというとそうでもなくて、そこからがまさに人間らしい社会というか、人間の創造性を存分に発揮できる社会なのではないかと、勝手に夢想している。だから、これから人間が本当に力を入れて取り組むべくは芸術的分野ではないかと本気で考えている。もっとも、その分野ですらAIが進出して来るのかもしれないが。
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ルールで固めたAIは低迷していたが、統計確率手法や脳科学を導入することで、融通の利く現実的な技術に生まれ変わった。ビッグデータを処理するために必須の技術。
個々のトピックが、AIというキーワードでつながり、改めてその重要性を認識させられました。
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これまでのAIブームの概略や現況についてはよく纏まっているのだが論点が少々わかりにくい。従前とAIブームの今回の違い(定着し飛躍するのか)の見通しは欲しかった。いくつかの話題、例えばアップルの「Siri」をUIとしたプラットフォーマー戦略の解説は興味深かったので、的を絞ったほうが読者にとってはよかったように感じた。
チューニングマシンのゼロイチの限界からクラウドを技術的背景としたベイズ統計処理、そしてまだまだ発展途上のニューロンネットワーク。ここらへんはもう少し丁寧に背景を説明してもよかったかもしれない。
いずれにせよAI分野はグーグル・アップル・フェイスバックが参入する魅力的マーケットの可能性を秘めていることには変わりないので概略を把握したい方には良いと思う。