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アマゾニア(下)
著者 [著]ジェームズ・ロリンズ , [訳]遠藤宏昭
ネイサンらのチームはジャングルの不可解なふるまいに多大な犠牲を払いつつも、ランド調査隊の足取りを掴みつつあった。しかしその背後には、ランドの科学的発見を奪取するよう依頼を...
アマゾニア(下)
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アマゾニア 下 (扶桑社ミステリー)
商品説明
ネイサンらのチームはジャングルの不可解なふるまいに多大な犠牲を払いつつも、ランド調査隊の足取りを掴みつつあった。しかしその背後には、ランドの科学的発見を奪取するよう依頼を受けた傭兵集団が迫る。一方アメリカでは、返送されたクラークの遺体が原因と思しき謎の感染症が伝播し、パンデミックの様相を呈していた。やがてネイサンらは、ランドらを襲った悲劇、そして現在の災厄すべての原因となったアマゾンの驚くべき秘密に行き当たる―。科学的知性が躍動し、奇想が舞う、興奮の密林アドベンチャー!
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紙の本
さらに興奮のアマゾン探検は進んでいく-手に汗握るサスペンスでもあり医学薬学記でもあり博物記でもある大活劇だ
2020/08/08 17:07
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:大阪の北国ファン - この投稿者のレビュー一覧を見る
上巻からの大活劇は息つく間もなく下巻に引き継がれる。
小説なのだか、プリオン蛋白質など遺伝学の入門書のような知識、白亜紀や石炭紀に絶滅した筈の巨大な樹木が行くてに現れたり、巨大イナゴ・ピラニアのごとく生き肉を食い尽くすピラニアカエル・恐竜のような巨大なカイマンなどとの対決シーンが次々に繰り広げられたりと、一部はフィクションながらかって巨大な淡水の内海だったアマゾン盆地の博物学の知識なども交えながら圧倒的な筆致でクライマックスに進んでいく。
その中でヤノマミ族のシャーマンが心霊の世界に入るために用いるアルカロイド系の幻覚剤エペナに関する記述などもちりばめられており勉強にもなった。クライマックスなどはファンタジー的な世界ではあるが、コナンドイルが描いた「失われた世界」の如く、「ひょっとすると現代にも残っているかも知れない世界」として読んでも充分に楽しめる充実した内容だった。他にもこの著者の作品を是非読んでみたいと思わせる内容だった。
紙の本
驚くべきことにこの作品は彼の初期の作品らしいということ。彼の4作目で2002年刊行であり、私が処女作と思っていた『アイス・ハント』(2003)の1年前だという。
2016/12/10 23:50
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ナミ - この投稿者のレビュー一覧を見る
期待通りの興奮活劇でした。なお、驚くべきことにこの作品は彼の初期の作品らしいということ。彼の4作目で2002年刊行であり、私が処女作と思っていた『アイス・ハント』(2003)の1年前だという。
下巻では、クラーク捜査官の遺体が拡散している病気の原因が“狂牛病”で有名になった“プリオン”に関係したものではないかという方向に研究が進み始める。現地では、30~40mもある巨大カイマン=ワニとの死闘、次いで巨大ジャガー(普通ジャガーの2・3倍)の襲撃と休む暇もない。多くの犠牲者を出しつつも、辛うじて窮地を脱した再捜索隊の前にバンアリの案内人が現れてその秘境へと導かれる。そこは古生代の植物が繁茂する秘境であり、その中心に生育する直径10mもの巨木が全ての根源らしい。一方、ル・ファーブルに率いられたフランス製薬会社の傭兵部隊は、再捜索隊が露払いをしてくれたお蔭で、殆ど障害無しで快調に進撃、十分な偵察を行って総攻撃の準備も完了。一方、本国ではケリーの娘・ジェシカが遂に発症し、急速に危険段階へと進んでいく。ル・ファーブル隊に奇襲攻撃されたバンアリの村はひとたまりもなく壊滅。バンアリの生き残りを含めて全員が捕虜にされ、ル・ファーブルは巨木の樹液などの必要なものを採取した後、全員を拘束した状態で広大な地域全体を焦土とするに十分なナパーム弾や多数の爆薬を仕掛けて立ち去る。ネイサン・ランド達に残された時間は8時間ほどであり、その間にこの巨木の謎・秘密を解明して脱出しなければならない。この後の展開は、巨木の謎解きも加わるのでこれまでの巨大な殺戮生物たちとの死闘のような派手さはないが、最後のル・ファーブル隊との死闘まで怒涛の展開である。いやはや凄かったです。
さて、この作者の周到さも流石で、続編も書けるようにか余韻を残そうとしたのかは不明だが、巨木の種を唯一生き残った巨大ジャガーの雌が植えて立ち去るというエピローグを付記している。なお、この巨大ジャガーの雌が何故か動物学者マヌエル・アゼヴェドが生まれた時から育ててきた雄ジャガー・トートーと夫婦になるという獣医らしい配慮までしているのが微笑ましい。