電子書籍
雪山での開かれた閉鎖空間。
2015/11/13 12:46
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投稿者:セシル - この投稿者のレビュー一覧を見る
正しいのは誰なのか?
読んでる手を止められず2日で読破!
2人の対立する証言、思惑。
雪山という特殊空間での人間の思い。
世界第3位の標高を誇るカンチェンジュンガ!
なぜ危険を承知で山に登るのか、その答えは…。
乱歩賞作家。
流石の面白さでした。
紙の本
登山をがっつりと盛り込んだサスペンス。
2016/01/13 14:59
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投稿者:紗螺 - この投稿者のレビュー一覧を見る
雪崩の起きたカンチェンジュンガから生還したふたりの証言がまったく逆であることから、その背景とは、真実とは?と、死者のひとりの弟と、雑誌記者が調べていく。
迫力の筆致、息もつかせぬ展開。明かされる真実もひとつだけではなくふたつ、みっつと重ねられ、最後まで驚くポイントが盛りだくさんだった。
ただし、雪山シーンは詳しく描かれてもあまりのっていけなかった。作者の熱意がそそがれているのはわかるのだが、その熱意が逆に空回りしている印象を受けた。
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二転三転する「真実」。2人の生還者、どちらの証言が事実なのか、息を詰めてページをめくる。
誰が誰を助け、誰が誰を見捨てたのか。そして繰り返される問い、「なぜ?」
生と死が背中合わせの状況で、信頼だけが命綱。本当に信じていいのは誰なのか。
少しずつ露わになる「真実」。読みながら、息を止めたり深呼吸したり、とにかくものすごく息苦しい。これは酸欠山岳小説としか言いようがない。
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山岳ミステリー。雪崩から生還した人たちの証言が正反対。
最初から引き込まれてグングン読めた。
二転三転する展開で、どんどん真相が知りたくなった。
登山道具がよくわからないから絵などで簡単な説明があると、なお山での場面がイメージしやすくなるかなとは思った。
最後の真相?は怖さを感じる。
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アルプスのカンチェンジュンガで起きた遭難は、自然災害だっのか?
兄の遭難を疑問視する弟、生還者を疑問視する雑誌記者が二人で真相を追う。
サイバーズ・ギルドに苦しむ人たちの葛藤が描かれた、読みごたえがある作品でした。
冒頭の遭難場面を、もっと長く、アルプスの過酷さやクライマーの心情を書き込んだもらえたら、もっと緊張感を高めて読めたように思います。
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何故兄は登山を再開したのか、何故兄のザイルは切りつけられていたのか、何故カンチェンジュンガから生還した人物の証言が食い違うのかなど、読み進めていくうちに次々と疑問が浮かび上がり混迷していきます。登山未経験者にはピンと来ない描写があるのと、カンチェンジュンガである必然性がないのは気になりますが、全ての謎が綺麗に解けますし、命をかけて臨む登山者の心構えや山の厳しさも描かれており、良質な山岳ミステリーだと思います。
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カメラマンだった祖父とそのモデルだった祖母。2人の死に秘密があることを聞かされた、主人公の光介。四国の海辺の町を舞台とした切なくて、さわやかな青春ミステリー。母親の姉である、おばが引っ越してきた事により、25年前の祖父母の心中事件の真相を追う事になる事から物語は始まる。1つ1つのピースを探し、繋げてはめる事によって答えが導き出されていく気がした。全ての真相がわかった時、なるほどとなる。
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登山経験はないですが、描写が上手くて迫力もあり分かりやすかった。
謎が2転3転して、最後までワクワクしながら読めた。
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極寒のの未踏峰で起こった雪崩事故。そこから生還したふたりの登山者の証言。まったく食い違う証言の裏に隠された真相を追い求める山岳ミステリ。
正直なところ、登山の魅力はまったくわかりません。何故好き好んでそんなことを? という疑問だらけ。それでも読む分にはとにかくスリルたっぷりで面白く、ぐいぐい読めました。まったく見当のつかない謎の解明にもラストまで引っ張られっぱなしです。
命を懸けてまでそこに挑もうとする心境はやはり理解はできないのだけれど。それぞれの思惑が交差し絡みついて起こった今回の事件はなんともやりきれず、それでもその壮大さには息を飲みました。凄い、のひとことに尽きます。
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山岳小説はいつもいワクワクしながら最後まで面白くていいですね~
自身登山の経験は全く無いが、もう少しハードな雪山登山の世界が読みたかった気がする
作者のほかの作品も読みたくなった!!
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山で何があったのか?雪崩を軸にして,生還者の二転三転する証言,新事実に振り回されながら読み進んだが,誰もが悪人でないこで救われた.登山だけでも命がけなのに,そこに復讐やら断罪など,余分な雑念は確実に命に係わる.
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カンチェンジュンガ遭難から生還した二人.証言は大きく食い違う.超高所という半ば密室で行われたトリックよく出来てます.
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趣味でトレッキングをやるので
点数は甘め。
警察権力の及ばない、本人の証言と推測でしか
語りえない雪山の中での真実を追い求める
という登山ミステリー。
専門的な登山の解説をしつつ、
証言の矛盾と情況証拠のみで話を展開するという
難度の高いお話作りをやり切った点は
まずは評価すべきかと思う。
ただ、読み終えてなんとなくモヤっとした
感情が残ってすっきりしなかったのは
私だけだろうか。。
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ヒマラヤでの遭難から奇跡の生還した二人の男。全く逆の証言をする。どちらの生還者が真実を語っているのか?一緒のパーティーで遭難して死んだ兄は実は殺されたのではないか…。グイグイ読ませます。徐々に謎が明らかになり、最後は思っていなかったエンドを迎えます。
ヒマラヤの場面など、山岳小説のなかでもかなりのものでは…。
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ヒマラヤ山脈カンチェンジュンガでの雪崩に巻き込まれた日本人登山者たちの中で、生還した二人の主張が食い違う。単独行だった高瀬は登山隊の加賀谷という男に助けられたと言い、登山隊の一員だった東は加賀谷こそ卑怯者だと糾弾した。
この雪崩で兄を失った直志は遺品のザイルが切断されていたことに気づき、真相を突き止めようとする…
極限状態で何が起こったのか。誰が誰を見捨てたのか、殺意は存在したのか、徐々に見えてくる真実は二転三転し、それぞれの心に秘められた想いが明らかになってくる展開に後半は一気読みだった。個人的には高峰に挑む心理は共感できないが、登場人物たちの山に対する真摯な思いは伝わってきた。
この著者の本を読んだのは2冊目だが、なかなか素晴らしい。