電子書籍
ゆとり教育の弊害
2021/07/23 16:20
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ごり - この投稿者のレビュー一覧を見る
東大生はとても学校の勉強のできる人ばかりで、教養のない「バカ」な学生が多いという印象をもっていなかった。
なるほど、小中学生の頃から塾に通い受験テクニックを極めた学生たちが入学して、問題とその答えがあらかじめ用意されている状況に慣れてきているから、自分の考えで議論しようとしないのか。
生活するめに学ぶ実学とその基礎となる哲学、歴史学などの一般教養。
知識の積みこみはなく、知識を利用してわからない問題を考えてみる、知の考え方。
社会では正解のない問題に直面することがたくさんあるし、立花さんの考えにうなずけるものばかりだった。
本当の教養というのは、ちょっとの仕草や会話から垣間見えるもの。
東大とは全く縁のない私も、自分自身の反省として少しでも教養を身に着けるように努力しよう。
投稿元:
レビューを見る
昔の人が偉すぎたということかも。
拾い読み。リベラルアーツってこーゆーもん、という著者の定義が延々書いてあるという理解。
投稿元:
レビューを見る
ご存知、立花隆の教養論。2001年の本なんだすわね、だすわよ。ずいぶんな放言だなという感じもするけど、まあ大体は共感できる。ただ、こういう本って話題になると一定の言説を作ってしまうのが難点だよな。あとグローバリゼーションということを意識しすぎているのがなんだか時代を感じますね。数年前はグローバリゼーションという言葉が流行っていたように思うけど、最近あんまり聞かないもんね。好きな部分は「人間の知の遺産の目録を知っておく」というフレーズですね。言い方が好きなんだけど、それ自体も大事だと思う。そして、今の学生の需要ともマッチしていることだと僕は勝手に思っているんですが違うんですかね。例えば、文学軽視が良くない。文学って皆大体興味持っているけど(潜在的な興味を持っている人は多いと思う)、どっぷり漬からないといい読書ができるようにはならないから(俺がそうだった)、大枠の授業をしてくれたらいいのにな、って思う。とにかく、そういう目録を知るための必修授業つくるべきだよな。あと「暗黒社会論」開講も賛成できる。
投稿元:
レビューを見る
立花隆のいう「バカ」というのは教養のことです。とりあえずこの本で東大生がバカになったかどうかはわかりませんが、立花隆がどういう基準でバカかどうかを判断しているのかはわかりました。
投稿元:
レビューを見る
危機を感じた。大学生として。これ、読んだほうがいいんじゃないかな。いい、悪いは別として、考え方として知っておきたい。きちんと「教育」に対して真剣に考えれる人が少ないと思う。もっかいきちんと読もうかな。
投稿元:
レビューを見る
立花氏が言うのももっともなんだけど、
多分今、彼が思う以上にものを知らないバカが沢山いると思う。教養以前の問題。大体若い人は大学生ですら本を読まなすぎ。
本質的なとこから教育を見直した方がいいというのは非常に納得。日本はアホの国になってしまうという危機感をもっと多くの人が持った方がいい。立花氏にはこれからもがんばってもらいたい。
投稿元:
レビューを見る
東大なんて私には足元にも及びませんが、その東大生(特に法学部生)が無教養なバカになっていると立花氏は指摘します。自分から自発的に学べない詰め込み秀才はいつの時代も少数派だったが、現在ではそのような人間が多数派になっている、教養がなくては近視眼的なものの見方しかできなくなる。と、この国のゆく末を憂います。「教養というものは、別にひけらかさなくても、その有無が、ほんのちょっとした発言とか会話のレスポンス、日常の何気ない行動などの中に自然ににじみ出すようにしてあらわれてしまうものなのである。…教養は付け焼刃で身につけることはできないということを文科?類生は肝に銘じて欲しい。それは学校の成績にも、国家試験の成績にもあらわれてこないが、いずれ君たちの人格そのものにあらわれてきてしまうのである。」「その人の読んでいる本がわかれば、その人の頭の中はほとんどわかってしまうのである。」…また自己啓発してしまいました。
投稿元:
レビューを見る
超インテリの立花さんを目標に!
知のチャートが大変勉強になった。自分が勉強している意義や目的を再認識させてもらえた。
投稿元:
レビューを見る
100冊目の更新が終わったので今の自分に大きな影響を与えた1冊を。いわゆるターニングポイントになった出会いです。
大学入試が終わった2004年3月の春休みにふと本屋でタイトルに惹かれて買ったのが本書でした。当時は立花隆さんがどんな人かも知りませんでした。
読んで驚いたのは今、教養というものが大学の場から崩壊しているだけでなく人々からも失われつつあるということ。そして自分がいかにものを知らずにここまで来たのかということを思い知ることになりました。立花さんは教養というのを次世代に受け継いでいくべき知の総体という風に定義していました。
この本は自体は2001年に単行本としてだされていたのですが、ある意味この後起こるゆとり教育問題がすでに起きていて、その世代が社会に出始める頃になって社会がそれに気がつくと立花さんは言っており、それがその後大きく議論されることになった。それを早くから警鐘を鳴らしていることはさすがだと今更ながら思います。
衝撃を受けた自分はそれから本書に書いてある知の体系というもののアウトラインに沿って分野を問わず本を読むようになりました。この本に出会わなければ今の自分はなかったといえる。
立花さんの本はどれも様々な分野の視点からものを見ているという点で非常に面白いです。学ぶことの楽しさを教えてくれるきっかけとなった本でした。
本書は教養についての本だが、東大から見た教養論など東大の歴史なども書かれており日本の大学が何を目指して出来上がってきたのかも論じられています。
一読の価値があることを保障します。
投稿元:
レビューを見る
文字通り東大生(特に法学部生)を「バカ」だと言い切る著者。では何を持って「バカ」だと断じているのか。それは「教養がないから」だと言う。では「教養」とは何なのか、そしてなぜ「教養」と身につけなければいけないのか。現代社会を生きていくために必要な能力は、試験問題のように与えられた課題にこなすことではない。自分で問題を発見し、自分で調べ、自分で表現・発信する力が必要なのだ。単に東大法学部を叩いて面白がっている本ではない。これは日本式受験勉強に染まった我々全員に当てはまることなのだ。知的亡国論を唱え、日本の将来を真剣に憂える筆者渾身の「教養論」。まずは「調べて・書く」ことから始めよう。
投稿元:
レビューを見る
現代の学生がバカになったのか?東大での教師経験から論じた本。
現代の学生はバカになった、と思う。てのが著者の見解。文章が書けない、そもそも(漢)字が書けない。などの事実から、文部省(当時)の教育プログラムの問題や大学側の対応などに疑問を投げつける。
教養(著者は定義を避けているが…)のなさが、学生がバカになった原因の1つであると語る。そして、自分で考える力のなさ、が他の原因としてある、とも言う。
とりあえず、マックス・ヴェーバー、小林秀雄、フランシス・ベーコン、デカルトとか読まないとなー。
投稿元:
レビューを見る
①東大は文部省が支配している国の機関であるということ。
②最大の原因は大学がより多くの生徒を獲得するために大学入試が簡単になっているということ。
投稿元:
レビューを見る
流し読み
おそらくは東大生に限らず、大学生の知的水準の低下に警鐘をならす本
法学部生の教養への無関心など耳が痛いですね
投稿元:
レビューを見る
リベラル・アーツ。
人間教育が目的。リベラルアーツ教育を通して、人間を鍛える。
専門的なバカはいらない。
いろんな専門領域のことまで、ある程度わかるレベルの
ゼネラリストを作る。
この本で、気にいったところ。
自分の目的とする本を求める時、目的の書棚にいくまでに
すみからすみまで歩いて、すべての本のタイトルを声にだして歩く。
自分と知識の総量のGAPを感じることができる。
大きな書店に行くと、いつも、あー自分は足りない
すごい人の話を聞くと、いつも、あー自分は足りない
そう思うと、燃えるんですよね。。。
投稿元:
レビューを見る
大学論や教育論と絡めながら,教養とは何ぞや,と読者に鋭く語りかける良書。
本書を読むと,いかに自分の受けてきた教育が偏ったものであったかを思い知る。教養を高めることをないがしろにする教育システムは,将来の日本国民の知的水準を押し下げ,ひいては国際競争に勝てなくなる,そしてそうした教育方針を現場に押しつける文科省が存在し続けていることに恥すら覚える,というのが立花氏の見解だ。
私自身の大学学部時代を思い起こすと,立花氏が糾弾の対象とする無教養な学生像に当てはまってしまい,後ろめたい気持ちもしたが,何より本書が素晴らしいのは,人類の知的資産の相続人たるべき「教養人」を目指すモチベーションを与えてくれることだ。
本書は,人間として真に取り組むべきことは何か,という広い視点から今の自分を見つめ直すきっかけを与えてくれる。
目の前の研究に行き詰まった時に読むと良い。