電子書籍
残照 アリスの国の墓誌
著者 辻真先
新宿ゴールデン街に店を構えるバー『蟻巣』。ミステリ好きの客たちが夜な夜な推理を戦わした日々も今は昔、ついに閉店の日を迎える。大家に鍵を返却するまでのわずかな時間、ママの近...
残照 アリスの国の墓誌
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残照 アリスの国の墓誌
商品説明
新宿ゴールデン街に店を構えるバー『蟻巣』。ミステリ好きの客たちが夜な夜な推理を戦わした日々も今は昔、ついに閉店の日を迎える。大家に鍵を返却するまでのわずかな時間、ママの近江由布子と常連客たちが思い出すのは、看板猫・チェシャをなでながらパイプをくゆらせていた物静かな巨匠、やはり常連客だった今は亡きマンガ家・那珂一兵の姿――。別れの酒の肴にと語られた、一兵が遭遇したというふたつの衝撃的な事件の経緯と真相とは? 『蟻巣』閉店までの数時間を昭和のマンガ・アニメ史とともに描く本格ミステリ。日本推理作家協会賞受賞の『アリスの国の殺人』より35年、辻ミステリの集大成! オールスターキャストで贈る長編ミステリ。
目次
- 序章
- 第一章 長野県観音平
- 第二章 新宿ゴールデン街
- 第三章 神楽坂・野母崎邸
- 第四章 新宿ゴールデン街
- 第五章 中野ブロードウェイ/新宿ゴールデン街
- 第六章 新宿ゴールデン街
- 第七章 中野ブロードウェイ
- 第八章 新宿ゴールデン街
- 終章
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スナック「蟻巣」閉店。語られる愛すべきキャラクターの近況と、最後(?)の謎解き
2021/10/26 18:38
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投稿者:アントネスト - この投稿者のレビュー一覧を見る
愛読者にはおなじみ、辻真先作品のキャラクターたちがシリーズ、出版社の垣根を越えて集うスナック蟻巣に閉店の時がやってきました……。
読者同様しんみりとした空気の中で語られる、おなじみのメンバーの近況報告。しかし、話題はそれだけでは(当然)終わらず、常連の一人だった那珂一兵の若き日の不可思議な事件の謎解きへと流れていきます。
ポテトとスーパー、トラベルライター瓜生慎、ユーカリおばさん等、晩年になって、いくつものシリーズを完結させてきた著者の総決算ともいうべき滋味と稚気あふれる一編。辻真先のミステリ―が好きだった人は絶対読むべきです。
(……と、出版当時は思いましたが、老いてなお意気軒高な著者にとっては、総決算というより中継点でしかなかったようです。この後もいくつも傑作を書き、2020年にはミステリ三冠も達成したのですから脱帽するしかありません)
ちなみに、エピローグには、著者の愛読者必読のサプライズが。その意味でも読み逃さないでほしい一編です。