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面白かったです。印象に残った箇所を三つほど。
[注意したいことは、社会の未来を予測することは難しいからといって、「その場その場で決定する」場当たり主義や「まずは、やってみよう」の行動主義だけが帰結するわけではない。人には、種々の知識、情報、課題を総合的に勘案しながら、「将来を見通していく力」が備わっているのではないだろうか。これが「ビジネス・インサイト」となる。](少し改)行動主義こそ是とする風潮が強い中、これを否定する姿勢は素敵。自分の意見とは何かを考えさせられた。自身も前まで行動主義であったが、今は将来に対して仮説をたて、それがどの程度的を得ているか、自問自答している。
「自分なら、そのような場合、どう考えるのか?」と自分に問いかけることの大切さは印象に残った。自身は日常においても、これを常に頭の中で反芻している。それにより、相手の優しさや気遣いを感じ取ることも出来るからである。また、解のない問いに対しても個別解を出す思考を持つ癖がつくからである。
「知識を学ぶことを教えること。」このフレーズは、僕にとってとても大切な意味を持つフレーズだと感じ大きなインプレッションを受けた。自分が本を読むようになったのも、こういった考えを持った先生に出会ったからである。一生モノの武器を手に入れることができたので、その先生には本当に感謝しているからである。
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6/26
経営学の「実証主義」に対して、それとは異なる立場に立つものとしてのイノベーションを起こす「知」を明らかにしようとしている。
さすがに石井先生。
経営学を学んできたときにずっと思ってきた疑念を明らかにしてくれる書です。
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読みやすい本ではありません。
安易に使われすぎている「インサイト」の本来の意味をあらためて認識させてくれます。
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著者は、石井氏である。生粋の神戸大学人、そして生粋の学者。
神戸大学院(経営)ー同志社大学教授ー神戸大学教授って感じ。
本質的には、本書の内容は以下の3つに集約出来る。
1.ビジネスインサイトは、人・事物・知識のネットワークにより創出
2.相手の立場になって物事を考える。(多面的思考)
3.今後、消費者と共同で物事を作っていく事が必要
である。
最終的には、3が結論であるから、その一点に集約されていくんだが、
その過程で、上記二つは結構重要。
まぁ、1は昔から「3人集まれば文殊の知恵」と言われるように、数人又は、
数百人といった形で、色々な人と話す事で、知恵や知識、多くの刺激を受け変化し、
インサイトとして表れるって感じ。
2は、そのまんま。けど、物事を考える時ってのは、必ずその考える視点がある。
360度の視点で考えていますって人は、そうはいない。もし居るとすれば、
必ずオプション提示をするはず。なければ嘘だ。
そして、3。これは既に現象化しつつあるので、なんとも言えないが、まぁ、
纏め方としては良くで来ていると思う。
全体として、ほどよく読み応えがあるし、なかなか色々な知識を駆使しいて、
構成されているので、ほどよい刺激もある。そしてなにより安い。新書だし(笑)
ただ、インサイトとして提示されているのが、ちょっと古い感じだったので、
そこをアップデートしてほしかった。
以上
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経営学・経営研究パラダイムの転換を、身をもって教えてくれる。つまりは、実証主義の超克だ。
わかりにくい概念を、様々な文献を参照しつつわかりやすく解きほぐしてくれる。また、個々のケースの紹介・分析も、簡にして要を得ている。とても知的刺激に満ちた本だ。
「ビジネス・インサイト」を学び得るかについては、この本を読んだあとでもやや懐疑的にならざるを得ない。ただ、経営学がこうした知をうまく消化できれば、経営者育成の歩留まりは向上しそうだ。
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ポランニーの「暗黙知」をベースに、これまでにないビジネス理論を展開しているのは興味深い。特に「イノベーション」に関して、暗黙知をベースに解析していることは、古いようで新しい考え方と言えるのではないでしょうか。ただ、モデル化できないために、その事例紹介がちょっと長過ぎるかな、と感じましたし、ちょっと退屈でした・・・
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パパの本棚から拝借した本。
ちょっと難しいんですが、
ふむふむ・・・じっくり咀嚼して読むと考える力がつきそう
宅急便は、今や当たり前って思うけど、
そのビジネスモデルはどうやって、創造されたのか、
始まりは、誰かさんの頭の中に「創造的瞬間~creative moment~」が生じたからに他ならない。
創造的瞬間てなに?それはこれまで自分を縛り付けていた考えのフレームから解放されて、内的な想像力や連想力が活性化すること。
当たり前のことを、なんでかな?って考える作業はなかなか面白く、気づきがありますね
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2009.06 石井さんの久しぶりの新書。インサイトという言葉にもひかれて思わず買ってしまった。ことのほか良くて、また石井さんのマーケティングや経営に関する問題意識が見え隠れした良書。個人的にはかなり好き。
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経営者は“跳ぶ”のが仕事。
“跳ぶ”ためには、
従来の論理実証主義や認識優位ではなく、対象(ヒト、知識、モノ)への棲みこみ(当事者意識)が大事である。
コミュニケーションは誤解の連鎖。でもその中で時に思いもよらない市場が生み出されることも。(キットカットや防音型洗濯機など)
正直、まだ働いていないこの段階で、“イメージ”するのが難しい一冊だった。
5年後、または10年後に読みなおしてみたい一冊ということで、☆☆☆。
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・競争相手が採用する戦略はどのようなものか
・企業規模あるいは保有する資源は大きいのかどうか
・その製品のライフサイクルはどの段階にあるのか
・製品特性はどのようなものか。
まずは考える、考える、考える。知識はそれから。
社会では自分で問題を見つけ、その解決策を探しだすとか、やりたいことにふさわしい設問を新しく構成するといった頭の柔らかさが必要とされる。
1.事業を構成する要素はすべてが変数
2.戦略が現実を創り出す
3.アイデンティティは目的のみ
市場での競争は不変ではない。ライバルが変わり、消費者が変わる。想像もつかない市場の果て
から唐突に新しい参入者が攻撃をしかけてくることも多い。
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ビジネスインサイトについては、解った。
しかし、この本の目的が正しく理解できているかが、よくわからなかった。
ビジネスインサイト=問題に対して漸進的なソリューションを提示するでなく、根本解決を促すための思考の飛躍、だろうか。クオンタムリープ(http://en.wikipedia.org/wiki/Quantum_Leap)みたいなこと、を言いたかったのだろう。当方の理解力不足で著者の意図が汲み取れなかった。
ビジネスインサイト実現のためには、問題を感じる力、問題の背景にある原因事象を捉える力が必要。そのためには、ケーススタディが有効。
多分間違っているが、感じたことはそんなところ。
学者の本は、とかくわかりにくい。というか当方の読解力不足なのだが。
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創造というキーワードで読んでみたが、学生の私にはあまりにも研究色の強い本で読みづらく退屈でした。
唯一勉強になった章が、
「ビジネスインサイトをケースで学ぶ」だけでした。
教育に興味があり、将来関わりたいということもあるがここだけは興味を非常にそそがれました。
特に、ケース教育の狙いとまとめてあるところは、一問一答式の教育をする日本には必要なことだと思い非常に大切だと感じました。
全体を通して事例を使ったり、難しく文章が構成されているので評価は低めにさせていただきました。
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「ケースに棲みこむ」「知の暗黙の次元」
なんとかっこいいことか。友人は、この本はまだ社会科学の次元に達していないというが、僕としてはその次元を超えているという印象です。方法論としては十分に社会科学に適用できているし(本書は経営学に適用している)、あとはその「知の暗黙の次元」に達するかどうかは棲みこんだうえでの運に委ねられる。
まちがっても「就活」というケースには棲みこんではならないな笑
だって手段を目的化するようなものだから。
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事業にも寿命がある。強み伝いの経営はいずれ破綻する。
やはり経営者は、どこかのタイミングで飛ばなくてはならない。
躊躇を断ち切りどこまで飛ぶか、どこを目がけて飛ぶか。
奈落の底に落ちない程度に、まずは跳べ!
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いかにケースの主人公になれるか。ケースを手触り感も持つまで読み込み、入り込むことができるか。
主人公は読んでいる自分なのです。