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スケッチ・ブック(上)
「アメリカ文学の父」W.アーヴィング(1783-1859)の最高傑作.短篇小説ありエッセイありの雑記帳.上巻には,アメリカ版浦島太郎「リップ・ヴァン・ウィンクル」のほかに...
スケッチ・ブック(上)
スケッチ・ブック 上 (岩波文庫)
商品説明
「アメリカ文学の父」W.アーヴィング(1783-1859)の最高傑作.短篇小説ありエッセイありの雑記帳.上巻には,アメリカ版浦島太郎「リップ・ヴァン・ウィンクル」のほかに,おもに英国の風俗習慣を素描した,格調高い筆致の18篇を収録.上下巻あわせて日本語への翻訳史上初の全34篇を訳出.挿絵多数.(全2冊)[新訳]
目次
- 《収録作品》
- 私自身について 船旅 ロスコウ氏をめぐって わが妻に リップ・ヴァン・ウィンクル イギリス人文筆家のアメリカ観 イギリスの田園生活 ブロークン・ハート 書物の作り方 王室の詩人 田舎の教会 老母と息子 ロンドンの日曜日 居酒屋ボアーズヘッド 文学の変遷 田舎の葬式 旅籠の厨房 幽霊花婿 ウェストミンスター寺院
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紙の本
挿絵多数の文学的スケッチブック
2019/11/29 20:28
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投稿者:弥生丸 - この投稿者のレビュー一覧を見る
著書の見聞をエッセイ・紀行文・伝説としてまとめた短編集。正直、興味の無いテーマも多く冗長で退屈に思えるものもある。その中で、興味をひかれるものが幾つかあった。
『リップ・ヴァン・ウィンクル』
表紙の紹介文にもある通り、アメリカ版浦島太郎。気のいい酒好きの恐妻家が山中の幽界に迷いこむ。ナインピンズに興じる不気味な男たち。芳香を放つ酒。リップは酒を口にして一夜を明かす。翌朝重い身体を引き摺るように山を降りると、村は一変していた…。
『幽霊花婿』
騎士が活躍した時代のドイツ。さる貴族令嬢が名門貴公子を婿に迎える。祝宴の準備を整え花婿を待つが一向に現れない。ようやく登場した花婿は申し分の無い貴公子だったが、宴が進むにつれ不審な様子を見せる。突然席を立ち別れを告げる花婿。自分は祝宴に向かう途中山賊に殺され、もはやこの世に無い者だと彼は語るのだった…。
これは個人的な好みだが、エッセイよりも物語のほうが面白い。エッセイはやや冗長で退屈に感じた。ただその中で、投機の失敗により破産した男が若く愛らしい妻に真の愛情を見出だす『妻』は印象に残った。