紙の本
タイムスリップの原点
2016/02/02 21:12
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投稿者:キック - この投稿者のレビュー一覧を見る
本作品は、言わずと知れたSF小説の古典で、タイムスリップものの走りです。「仁」や「信長協奏曲」等の名だたるタイムスリップものの原点は、この「戦国自衛隊」と言えるでしょう。
高校生の時に初めて読みましたが、その時の衝撃は忘れられません。特にラスト7行の種明かしには、思わず唸ってしまいました。物語の流れから、今だったら簡単に予想できるラストですが、当時は本書のようなタイムスリップものはありませんでしたので、その斬新な発想に衝撃を受けました。
今回3度目の再読ですが、無駄なシーンや心理描写等は一切省き、テンポが良く、荒唐無稽な設定にもかかわらず、ラストに向けた説得力ある怒涛の展開に、文句なしの名作と再認識しました。呆気ない幕切れも良かったです。また、今でこそ、信長暗殺の朝廷黒幕説(私は反対ですが)が流布していますが、本書はその説に近い立場であり、当時としては斬新だったのではないでしょうか。また、個人的には伊庭殺害後の展開(史実に収束するのでしょうが)も読みたかったです。
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福井敏晴さんが半村了さんの原作を基に戦国自衛隊1549の原作を書き、映画化されたので、久し振りに大元となった半村了さんの「戦国自衛隊」を引っ張り出してみた。
(レビュー画像は今の本です)
当時の値段・・・文庫本1冊275円!(安)(*゚∀゚)・∵.
もちろん、これは私が買ったのではなく、母の本である。
母が読む → 十数年経ってから、成長した私が読む。
こうして、財産(本)を引き継いできた訳ではあるが・・・。
18歳頃まで、私はよく半村了さんの作品を読んでいたと思う。
元来、歴史好きであったため、半村さんの伝奇SFに興味を持っていたのだと思う。
だが、伝奇部分があったから、読んでいたものの、SF要素を好まない私は歳を重ねるにつれて、半村さんの作品から遠ざかっていった・・・そんな気がする。
前書きが長くなってしまったが、戦国自衛隊について。
この作品の優れたアイディアであるタイムスリップをメインに読むと、私好みの作品ではなくなる。
この際、私の好みはどうでもいいかもしれないが、今の私の嗜好(私の読書の原点は国内ミステリにある)が唯一、この作品をかった点。
それは○○が△△である・・・と言う点に尽きる。
○と△では分からないが、○には作中の現代人の名前、△には作中の歴史人の名前が当てはまる。
歴史は変わらない。
パラレルワールドは起こらない・・・と言うと語弊があるかもしれない。
パラレルワールドが起こったとしても、現時点で存在していた未来のために、史実(現在)が沿って動いていく。
○○が△△であったと言う点と、それに伴う描写を複線として読んだため、私はミステリとして捉えたのだ。
たぶん、ミステリ要素がなければ、私は・・・
この作品に★2つすらつけなかったであろう。
現代の福井敏晴さんは魅せる作品作りが巧みな人だと思っている。
また、良くも悪くも挑戦的な人であるとも思っている。
この後、福井さんの戦国自衛隊1549を読む予定でいるが、その後、半村さんのレビューを書き換えるであろうか・・・謎である。
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現代の自衛隊が演習中に戦国時代にタイムスリップしたら?という破天荒な話です。いきなり「どうやら私たちはタイムスリップしてしまったらしい」とか言い出すので、オイオイそりゃないだろ!と、突っ込みどころ満載、戦国時代好きのトキメキも満載。主人公たちは長尾景虎(上杉謙信)と協力することになるので、武田シンパの方はその辺をご了承くださいね〜。
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ボリュームの無い本ですが、内容はしっかりと書かれています。ストーリーは映画やドラマとは全く違いますが、面白いです。
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映画化されていましたね。
この辺の歴史が分かる人には面白いのかもしれない。最後のオチ(?)のところとか。自分は世界史選択だったので(と自分に言い訳して)今ひとつピンと来ず…
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http://tukiyogarasu.blog80.fc2.com/blog-entry-98.html
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タイプスリップのSF作品。頁が意外と薄いと思ったけど、内容が濃いので量としては丁度良いくらいでした。戦国の世と昭和の自衛隊の知識と装備が動かす世は…。幾つもの続編が書かれるだけある、面白い作品です。最後はだんだんわかっていたような…、それでも満足感がありました。
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この作品は映画で知って読もうと思いました。タイムスリップのSF作品です。けっこう長い作品ですが、面白かったのでスラスラ読めて丁度いい長さでした。内容は映画とほとんど同じはずなんですが、小説を読んでだいぶ印象が変わりました。なので映画を見た方でも楽しんで読めると思います。日本のSFはあまり面白くないイメージだったが、この作品でそのイメージはなくなりました。
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面白い作品だと思う。自衛隊の師団が戦国
時代にタイムスリップし、敵勢力と戦っていくと
いう話はなかなか斬新で、初めて読んだとき
には、一気に読み終えてしまった。数年前に
映画化されたので、知っている人も多いと思う
が、ぜひ原作であるこの本を読んでみてほしい
。戦国時代の軍を相手に、自衛隊の武器を使って
戦う描写は、時代劇が好きではない人でも十分
楽しめる描写。
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現代の自衛隊が戦国時代にタイムスリップしてしまう。ヘリコプターや戦車などいろいろな現代の武器などをどのように使っていくかなど面白く読めた。
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自衛隊が戦国時代にタイムスリップする話。
奇抜なアイディアでとても面白かったが、随分、淡白な書き方で、中盤からはあらすじを読んでいるかのよう。
今だったら、これだけの話ならば、四巻組くらいになるのが普通では。
あとがきによれば、この本は元々は短編集の中の一編だったそうで、となればこれだけ淡白な内容であるのもうなずける。
それにしてももったいない。
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戦国時代の最低限の知識のある人向け。自衛隊成分がもっと欲しかった。さらっとしていて、上品。
解説は川又千秋。こちらもさらっとしているが、痒いところに手が届く感じ。
本編・解説共に、もっともっとお、という気持ちになる。
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歴史のもしも話。これがこうなっているのかー、と、実に楽しく読ませていただきました。
それにこんなに薄いのに、十分な読み応え。著者の創作のすごさに感心しました。
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歴史がお好きな方はおもしろいと思いますよぉ~
有名なアノ人やコノ人が出てきたり・・・
映画も見てみたいデス!!
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「戦国自衛隊」半村良
歴史SF。靄色。
うーん、正直なところ、期待外れだったかな。
行間から良くも悪くも「古臭さ」がただよう、昭和のSFって感じです。半村さんの作品の中でも、結構コアな部類である気がします。
まあでもこれが半村節な気もしますが。
突然のタイムトラベルの背景が何もなし。主人公達の心情描写もほとんどなし。それでも理不尽なまでのひっぱりがあったら面白かったんだけど、ちょっと・・・。これはかなり拍子抜けでした。
歴史をなぞるストーリー展開は好きな人には面白い、のかも。
あ、最後のタイムパラドックス解釈はさすが、と思いました。
残念ながら☆2つ。うーん・・・。
まあ古本だったのがせめてもの救い。
映画の原作は福井さんが新たに書いたもののようですね。勘違いしてました。
そっちも読んでみたいな。