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キックさんのレビュー一覧

投稿者:キック

1,252 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

紙の本下町ロケット 1

2014/01/13 16:27

池井戸潤、絶対の代表作!

27人中、27人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

さすがに直木賞受賞作品です。掛け値なしに面白い小説でした。
 内容は、中小企業(とは言っても年商100億円ぐらいの優良企業)が、銀行からの理不尽な融資打ち切りや一流企業からの数々の無理難題等に、プライドを持って立ち向かい、見事に勝利していく爽快感溢れるストーリーです。最初はバラバラだった会社が、こうした出来事を通して、徐々に一体となっていく筋立ては、まさに池井戸氏の真骨頂だと思いました。
 また、主人公以外にも魅力的な人物が描かれています。銀行出身で外様と思われていたトノやホワイトナイト的存在の神谷弁護士、敵対する会社の中で唯一の理解者財前部長等々。私は、生真面目で線が細いと思われたトノの気骨溢れる行動や発言に結構感動しました。
 とにかく夢があって、感動シーンも多く、2日で一気読みしたのでした。

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紙の本

紙の本韓国人による恥韓論

2014/06/01 16:54

反日教~知らなければ何も始まらない

30人中、26人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

「嫌韓本」の類は読むと疲れるだろうと思い、意図的に避けてきました。ところが、本書は韓国人が匿名とは言え、自分の社会生命を賭け、韓国の現状と日本への警鐘(アドバイス)を書き記した本と知り、読んでみました。
 韓国では、老人の二人に一人は貧困で自殺率も高く、一方青年雇用率は40%を切っているとのこと。豊かな人はごく一部という矛盾だらけの社会の中で、唯一のはけ口(=心の拠り所)が「反日」。「韓国では、反日でないものは国賊扱いされ、見つかれば社会的に抹殺される(7ページ)」。そして「相手が日本なら、何をしてもいい(166ページ)」。さらに「東日本大震災の夜、喜びの叫びを何度も耳にした(59ページ)」とのことです。極めて歪んだ精神構造で、想像以上に常軌を逸した国だと理解できました。
 不都合な事態は、こじつけてでも全て日本の責任とし、反日だけを心の支えとするのが「反日教」とのこと。その教育を受けてきた韓国の若者が、社会の中枢となった時に、一体何が起こるのでしょうか。私たちは、このような理解しがたい国が隣にあることを、呪うしかないのでしょうか。

 ほんの数日前のことです、あるテレビニュースの番組で、著名な解説者が「韓国人は全てが反日のようにネットでは流布しているが、事実ではない。日本人は冷静にならないといけない」と、さも日本人が悪いかのように発言していました。自分の社会生命を賭けてまで真実を届けようとしている本と、薄っぺらい自虐的な日本人解説者のコメントと、どちらが信頼できるかは明らかですね。韓国の反日構造を知るためには必読の書です。

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紙の本

待ったなしの課題

26人中、24人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

少子高齢化が招く驚愕の近未来。
 社会福祉や社会インフラはもとより、ありとあらゆるものが先細りとなり、国力は減退し、国土は他国に侵略され、日本人は絶滅危惧種になるという惨憺たる末路でした。少子化対策や高齢者対策等が現状程度で推移するという前提つきながら、確度は高いと思います。
 次世代のためにも国家のあり方を抜本的に見直す必要があり、それは待ったなしの課題だと理解できましたが、足下のことしか考えない政治家や、保育園の建設さえも反対するような高齢者たちをどうすれば変えられるでしょうか。

 ところで、以前、農業関連の仕事をしていたのですが、20年前には既に、農業従事者の後継者不足と高齢化問題は「待ったなしの課題」と言われていました。ところが、掛け声だけで、抜本的な対策が打たれることはなく、農業のジリ貧状態は深刻化の一途です。日本人は「待ったなし」をそのまま先送りする国民性のようです。
 そして、今や日本全体を高齢化が直撃。「待ったなし」を先送りすると、日本民族がジリ貧になることは農業が実証しています。本書を読んで、オリンピックに3兆円もかけている場合ではないと思いました。

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紙の本

紙の本ルーズヴェルト・ゲーム

2014/03/19 20:26

7対0からの逆転劇

25人中、23人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

待望の文庫化。即行で買って、一気読みしました。
 どん底からの大逆転劇。しかも勧善懲悪的な爽快感溢れる結末です。池井戸作品のお約束のパターンですが、これほど痛快なものはありません。通勤電車の中で、涙が出そうになり困ってしまいました。
 内容は、リーマンショックに端を発する景気悪化で業績が落ち込んだ中堅規模の電子部品メーカーが、ライバル企業の陰謀を打ち砕く復活劇と、廃部危機に陥った社会人野球部の奮闘劇の2本立てストーリーが、同時並行に互いに絡みながら進んでいきます。これも池井戸氏お得意の展開。巧みなストーリー構成に脱帽です。
 さらに、本作でも魅力的な登場人物が登場します。野球部監督の大道、野球部長の三上、マネージャーの古賀、職人気質の神山部長、創業者の青島会長、大番頭の笹井専務等々。なかでも笹井専務には良い意味で裏切られました。脇役達に比べると、主役(?)の細川社長の影が薄いように感じますが、本書はこの細川社長の成長物語にも仕上がっています。
 とにかく、池井戸作品は期待を裏切りません。お勧めです。

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紙の本

ヤマザキマリ氏は規格外の人物でした

18人中、17人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

「遠望ニッポン見聞録」を読んで感銘を受け、本書も読んでみました。本書は、ヤマザキ氏の自伝で、人生の節目に出会った人々や本のことを中心に語っています。

 ヤマザキ氏を含む我々の世代は、「新人類」と呼ばれ、「自分が傷つくことは避けようと行動する」と言われた世代です。「無気力」「自分勝手」「マニュアル人間」とも揶揄されました。また、戦後の貧しい時代に食べることさえ苦労した親たちから、「有名大学を卒業して、大企業に就職することがゴールだ」と言われ、安全で安定した生き方を目指し、コツコツと勉強した世代でもあります。だから、その子供たちである「サトリ世代」に対しては、もっと安全な生き方をするように育てているのでしょう。そんな同世代であるヤマザキ氏の、「新人類」ではない波乱万丈・破天荒な人生に、私は驚愕しました。
 「国境のない生き方」というのは、月並みな言葉では「自分の殻を破りましょう」ということだと思います。自分の殻に閉じこもると、その先にある広大な世界や自分の未来(可能性)が見えなくなるものです。だからこそ、今から人生を切り開いていく若い方には、本書を一読し、自分の未来について考える機会にしてもらいたいと思いました。
 また、母親のヤマザキ氏への影響力は半端ないものがあります。幼少期の親の教育(=躾)がいかに子供の人生を左右するかということが理解できますので、真似はできないと思いますが、子育て世代の方にも本書を一読することを勧めます。

 社会人になりたての頃、「若い時の苦労は買ってでもせよ」と、旧世代の方たちに私も散々説教されました。当時は「誰が好んで苦労なんか買うかよ!」と無視(反抗)したものです。しかし、今となってみると、確かに真理であったと、読後、素直に思いました。
 一方で、人生をやり直すとしても、ヤマザキ氏の真似は絶対にできませんし、結局、冒険はせず、安全で安定した平凡な道を探すような気がします。

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紙の本

紙の本沈みゆく大国アメリカ

2014/12/03 20:14

オバマの陰謀(オバマケアの真実)

14人中、13人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

「オバマケア」って、米国版の国民皆保険制度と思っていました。ところが、日本の皆保険とは似ても似つかない制度だったとは・・・本書を読んで驚きました。
 オバマは少数の大企業の利益のために、甘言を弄し、言葉巧みに米国民を騙していきます。制度施行後に騙されたことに気が付いても、後の祭りです。その中味はオバマケア以前の民間の保険よりも格段に悪くなっていて、まともな医療を受けられるのは、一握りの富裕層のみ。保険証を握りしめながら、盲腸炎で亡くなった女性の話は、あまりにも可哀想でした(112ページ)。
 「フロンティア精神」の遺伝子がないオバマにとって、米国が国家として沈没・解体されることは、大したことではないのでしょう。だからオバマは、米国民のためではなく、大会社の利益誘導のために働きます(献金欲しさからでしょうか?)。「オバマケアは中流消滅への最後のトドメ」とのこと(105ページ)。米国民にとって史上最悪の大統領に間違いありません。
 ただ、他人事ではありません。米国企業の次のターゲットは日本とのこと(165ページ)。安倍の新自由主義(アベノミクス)は、オバマ戦略の延長線上にあるように映ります。中でも医療改革は、成長戦略の一つと位置づけられ、TPPに反対する医療業界は農協と同様に成長戦略の抵抗勢力(=国民の敵)だと政府等に喧伝されています。このままでは、日本人も米国人と同じ轍を踏むのではないでしょうか。世界が羨む「日本の国民皆保険制度」を守るために、政治の動きには細心の注意が必要です。
 本作も渾身のレポートでした。堤氏の著作に外れはありません。

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紙の本

人間イエス

12人中、12人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

トンデモ本ではなく、歴史上の人物としてのイエスを20年間にわたって研究した集大成で、第一部は当時のエルサレム情勢、第二部は人間イエスの生涯、第三部はキリスト教の誕生という構成。
 本書で描かれたイエスは、ユダヤ教の域は出ず、民族の解放を目指す熱烈な革命家であって、普遍的な愛は説いていません。「愛が救う」みたいなことを唐突に言い出す従来のイエス像に違和感を覚えていましたので、本書は納得のイエス像でした。
 またイエスが唱えていた教えが、パウロによってユダヤ教とは縁を切った新しい宗教に変容したという結末に納得しました。

 ところで、本書は入門書ではないので、最低限のキリスト教の知識がないと、読み進めるのはきついと思います。読み応えのある作品ですので、事前に入門書を読んでおくことを勧めます。ちなみに、私は遠藤周作氏の「イエスの生涯」「キリストの誕生」の読後に、本書を読みました。

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紙の本

紙の本夜を乗り越える

2016/06/10 20:56

又吉氏渾身の読書論

11人中、11人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

「なぜ本を読むのか?」をテーマにした又吉氏渾身の読書論です。又吉氏の本に対する真面目な熱い思いに、感動しました。
 内容は、第1章は文学との出会い(高校卒業までの読書体験)、第2章は高卒後(上京)から「火花」執筆まで、第3章は本の魅力、第4章は太宰治論、第5章は近代文学(芥川龍之介、夏目漱石、谷崎潤一郎、三島由紀夫、織田作之助、上林暁)の読み方、第6章は現代文学(遠藤周作、古井由吉、町田康、西加奈子、中村文則)の読み方でした。
 一部抜粋すると、「自分の感覚の確認ができる」「今までなかった視点が自分の中に増え、物事の本質に近づくことができる」「他人の人生や判断を知る」「本をおもしろく読めないのは自分の責任だ」「本を読むことは無駄足じゃないし、遠回りでもない」「本の中に無駄な文章はひとつもない」「僕は小説に救われてきました」。
 本を自分の血肉とする究極の読書術です。とにかく熱い真面目な読書論で、本への熱い思いが溢れています。純文学を読み始める中高生には是非読んでもらいたい良書でした。 ただ「本をおもしろく読めないのは自分の責任だ」には参りました。私は、純文学を大学受験のために読んでいたようなところがあって、大学入学後、遠藤周作・夏目漱石・武者小路実篤以外の純文学は読んでいません。恥ずかしい限りです。又吉氏のように、深く読める自信はありませんが、純文学に再挑戦しようかなと思いました。・・・と言いつつも、本屋に行ったら、やっぱり大衆小説を手に取ってしまいそうです。

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紙の本

紙の本里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く

2014/03/30 17:40

目から鱗の刺激溢れる本です!

12人中、11人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

「里山」は日本の原風景ですから、ノスタルジックな田舎暮らしを勧めている本かなあと勝手にイメージし、今まで読む気が起きませんでした。ところが、本書は新書大賞作品で、バカ売れしていると聞き、衝動買いしました。

 内容は、マネー資本主義とは別の生きる道(循環型の完結社会)を模索しようという野心的なものに仕上がっています。
 カネ本位の現代に、まさに逆転の発想です。しかも夢物語を語っているわけではありません。現在進行形で過疎地や離島で進んでいる話であり、若者が率先して行動に移していて、静かに浸透し始めているとのこと。本書では、日本国内での具体的な取り組みを紹介している(第1章・第3章)ほか、国家的取組としてオーストリアの実例が紹介されています(第2章)。オーストリアは、林業による循環型社会の効用に、他国に先駆けて気が付き、国家を挙げて取り組んでいるとのこと。結果、ユーロ危機の影響をほとんど受けていないという事実には驚きました。

 全世界が無闇に突き進んでいるマネー資本主義(=経済成長至上主義)は、国家間エゴの衝突を先鋭化させていて、日本も渦中にいます。ただ大借金を背負った日本が、アベノミクスでバラ色になるとは思えませんし、それゆえに漠然とした将来の不安は拭えません。この里山資本主義が、今後行き詰るであろうマネー資本主義のバックアップシステムとなり、地方が田舎が里山が復活する日を信じたいと思いました。
 一方で、里山資本主義とは対極にあるTPPが締結された時には、このバックアップシステムは大丈夫でしょうか?「地産地消」さえも非関税障壁とみなされ、断罪される可能性があると聞きます。そういったことも横目で睨みながら、里山資本主義の可能性と成功を切に願いたいと思いました。

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紙の本

トホホな歴史教育

11人中、11人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

「日本は連合国から占領を受けて以来、日本に誇りを持てるような教育が禁止され、今に至る(28ページ)」。また 「アーノルド・トインビーは『12、3歳くらいまでに民族の神話を学ばなかった民族は、例外なく滅んでいる』(37ページ)と述べている」とのことです。
 中国や韓国の「反日教育」は有名ですが、まさか自分の国が「忘日教育」をしてきたとは、唖然としました。確かに学生の頃、建国の歴史(日本神話)は全く教えられませんでした。未だに連合国の占領政策に縛られているとは驚きです。

 かく言う私も神話の時代に興味を持ったのは、1年くらい前からです。梅原猛氏の「天皇家のふるさと日向をゆく」等を読んで、日本人であれば日本神話を知るべきと思いました。日本神話は、日本人がどこから来たのかを考える契機となります。建国の歴史を知ることは、まさに日本を知ることです。
 「日本を、取り戻す」ためにも、日本の歴史を学び直す意義は大いにあると確信しました。

 本書は2部構成になっています。第1部は「日本はいつできたのか」と題して、歴史学と考古学の両面から、日本の国の成り立ちについて解説されています。また第2部は、中学校の歴史の教科書をイメージし、人類の起源から律令国家が完成するまでを書き下ろしています。
 とにかく、建国の歴史を知る入門書として、一人でも多くの日本人に読んでもらいたい本です。

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紙の本

紙の本〈株〉貧困大国アメリカ

2013/08/20 14:08

大資本に牛耳られる米国

10人中、10人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

読後の感想は、衝撃の一言です。 自由の象徴であるアメリカの真の姿(=裏の顔)が描かれています。この裏の顔は、日本で報道されることはありませんので、初めて知る話ばかりで、とにかく驚きました。
 
 内容は、第1章から第3章は遺伝子組み換え食品等の「食ビジネス」、第4章は「公共サービス」、第5章は「政治とマスコミ」の裏事情のルポとなっています。
 株主利益のためなら、何でも買い漁る大資本の実態が浮彫りとなっていて、国家がその大資本(=多国籍企業)に牛耳られていく姿は、まさに恐怖です。そこには国民の安心・安全等は全く視野に入っていません。視野にあるのは、大資本の利益のみです。
 「50州からなる合衆国は、究極の地域主権」(206ページ)であり、『レーガン政権以降、一貫して「自由市場」を掲げてきたアメリカ。皮肉なことに、規制を緩めつづけた先に行き着いたのは、少数の大企業による市場の独占だった(72ページ)。』とのこと。「橋下市長」が言うところの道州制(地方分権)は、バラ色ではないことが良くわかりました。

 ただし、本書に書かれている事柄が、どこまでが真実かを確認できる手段はありません。普段から新聞報道等を注意深く観察し、裏を読み取るくらいの洞察力でフォローするしかありません。
 そう言えばアメリカでは、「財政の崖」問題が今秋にも再燃する可能性があるとのこと。この論争の陰に隠れて、「真の問題から目をそらさせる(239ページ)」ような動きが、果たしてあるのでしょうか・・・。

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紙の本

紙の本歯はみがいてはいけない

2016/10/07 20:54

目から鱗の歯みがき術

10人中、9人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

目から鱗の歯みがき術。なにも「歯をみがくな」と言っているわけではなく、「間違った歯みがき習慣を改めよ」という本です。
 具体的には、起きたらすぐに「歯みがき」、デンタルフロスを使う、鏡で口の中を確認して「歯みがき」、歯ブラシは、一ヶ月以内に新しいものに交換、いつでもどこでもデンタルフロスが使えるように常備、定期的に歯科医院で歯垢と歯石をとる。私が通院している歯科医院からも、ほぼ同じことを言われていて、納得の内容でした。
 加えて、良い歯科医院を見分けるポイントも示されていますので、本書は万人にお勧めします。

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紙の本

崖っぷちの国民皆保険

11人中、9人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

堤氏による、アメリカ合衆国の医療制度にかかるレポートの続編です。今回も現地取材を基にした渾身のレポートとなっています。
 前巻では、「オバマケア」は少数の大企業の利益のための制度であり、「中流消滅への最後のトドメ」となると喝破。「米国企業の次のターゲットは日本だ」と警鐘を鳴らし、締めくくっていました。本巻では、「日本の国民皆保険制度」を守るためにどうすれば良いかということに力点を置いたレポートとなっています。
 「ずっと前から、アメリカは日本の国民皆保険制度については邪魔だ邪魔だと言い続けてきた(73ページ)」。そして、「いまの日本は、国民皆保険制度をはじめ、貴いものを守る代わりに、ないがしろにして、外国に安く売り飛ばすような、間違った方向に進んでいます(211ページ)」。つまり、素晴らしい制度である国民皆保険について、国民はあまりにも無知であることから、その隙につけこみ形骸化しようとする動きが顕著になっているとのことです。
 「政府やマスコミが医師たちを積極的に仮想敵にし始めたら要注意です(130ページ)」。確かに、医療改革はアベノミクスの成長戦略の一つと位置づけられ、TPPに反対する医療業界は農協と同様に成長戦略の抵抗勢力(=国民の敵)だと政府等に喧伝されています。さらに政府は国家戦略特区で、国民皆保険制度を形骸化させ、日本全国に拡大させていく手法を取ろうとしているそうです(203ページ)。しかも、その利益は日本国民ではなく、米国企業が享受するという仕組みです。
 
 小泉・竹中が一億総中流と言われた日本社会を根底からぶっ壊し、格差社会に移行させました。さらに安倍が仕上げようとしている新自由主義(=アベノミクス)は、オバマ戦略の延長線上にあり、富める者はますます富んでいき、中間層以下は脱落します。まさに今、集団的自衛権の議論を隠れ蓑としながら、その陰で安倍は何をしようとしているのか、我々は細心の注意を払う必要があります。
 強欲資本主義は日本国民から何を奪おうとしているのかを知るために、本書は必読の書だと思いました。

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紙の本

紙の本韓国人による沈韓論

2014/09/07 15:44

セウォル号沈没事故から読み解く韓国の反日構造

10人中、9人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

シンシアリーさんによる韓国論の第2弾です。即買いしました。
 本書では、セウォル号沈没事故と反日を対比させ、現在の韓国人の思考・行動を浮き彫りにしようという内容でした。
 『韓国で言う「謝罪」とは弱者を決める手段であり、謝罪させることで無条件で自分のせいではなくなることになり、同時に「相手が自分より下になる」』とのことです(228ページ)。また、韓国人は『自分が所属している集団だけを「ウリ(私たち)」とし、それ以外を「ナム(他人)」としながら、事あるごとに「ウリだけ団結」します(138ページ)』。つまり韓国民を団結させ、分裂を防ぐ最強の「ナム」は日本であり、反日は最強の国策となっています。
 『慰安婦問題で国家として「謝罪」した日本は、永遠に韓国の「下」であるわけだから、韓国に隷属するまで、謝罪と賠償しろ・・・もはや「謝罪しても無駄だ(許さない)」という流れになっていて、朴大統領の「千年恨む」はその延長線上の発言(224ページ)』。つまり、日本へは永遠に謝罪と賠償を求めるということです。ところで、平身低頭でペコペコする都知事の姿こそ、韓国人にとって「正しい日本人の姿」だったでしょうね。
 この同じ構造が、今回のセウォル号沈没事故の「被害者だから何をやってもいい」という態度に表れている。つまり『大統領が謝罪したから、犠牲者家族は大統領より「上」になり、「被害者」という名の、無敵の権力者が生まれた(246ページ)』という分析です。
 「反日」=「憎しみ」、「憎む」=「愛国」という構図の中で、この思考・行動パターンは「反日」に止まらず、社会生活の中に広く浸透してきており、このままでは「沈韓」するだろうという予言の書でした。

 とにかく、韓国人による韓国論ですので、説得力があります。シンシアリーさんは奇跡的に「反日教」に洗脳されなかったからこそ、自国を客観的に見ることができるのでしょう。自国に居ながら、自国を完膚なきまでに批判するわけですから、その覚悟と勇気には感服します。引き続き、韓国のナマの情報を発信してほしいと思いました。

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紙の本

紙の本オレたち花のバブル組

2013/08/28 19:24

基本は性善説。しかし、やられたら、倍返し

9人中、9人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

前作も面白かったですが、本作はそれを凌ぐほどの快作です。
 二つの話が同時並行に走り、意外な形で最後に合流します。また、読者をハラハラさせる仕掛けがいくつもセットされていて退屈させません。加えて、本作ではサブ主人公(近藤)が半沢に匹敵するような大活躍をする等々、巧みなストーリー構成に感服。一気に読み終わりました。こんなに面白い小説があったとは、知りませんでした。TVドラマに感謝です。
 なお、TVドラマではやや劇画チックな演出をしているため、滑稽で思わず吹き出すようなシーン(例えば金融庁の検査官を店頭にて頭取以下が出迎えるなんて、ありえません)が散見されますが、小説ではよりリアルに展開していきます。銀行を舞台に、こんなに面白い小説を書く池井戸氏の次回作に、ますます期待します。

 私個人としては、仲が良かった同期が畑違いの部署に異動させられたため、心身症となり、今ではある部署に塩漬けとなっています。彼にも、近藤のように復活する日が来れば良いがと、祈らざるを得ませんでした。

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