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商品説明
きょう、母さんが死んだ。この出来事から、寡黙なムルソーの運命は動き始める。アルジェリアの海、太陽、風を愛する青年は、激しく照りつける「太陽のせい」でピストルの引き金をひき…。「異邦人」新題・新訳。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
野崎 歓
- 略歴
- 〈野崎歓〉1959年生まれ。東京大学助教授。専門はフランス近・現代文学、映画論。著書に「フランス小説の扉」「五感で味わうフランス文学」など。
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紙の本
文学部の授業って,この様な感じですか?
2006/08/16 23:06
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:タケノスケ - この投稿者のレビュー一覧を見る
私は文学部出身ではありませんが,もしこの様な授業なら受けてみたかったと感じました。
中・高の国語の授業はあまり憶えていませんが,構成だけとってみれば,確か本書の様だったと思います。それは,教科書に素材(全文または抜粋)があり,先生が解説するというもの。本書も最初に著者による新訳があり,三日分の講義として,三回に分けられた講座があります。
しかし,「理想の教室」だけに並の授業とは解釈の深さが違います。一つの物語の解釈にこれだけの広範囲の知識を総動員するのかと驚かされます。
初回のタイトルは「ムルソー,きみはいったいだれなんだ?」とあります。読み進めていくうちに自分自身と重なる部分を発見し,「よそもの」の新題に鳥肌が立つ思いもしました。おそらく,大半の人が同じ感覚に襲われるのではないかと思います。
主人公の人物像を押さえたところで,二回目から物語の背景や事件について解釈がなされていきます。そして最後の最後に,著者の考える結末が…。
一回分の講座も一時間半位で読めるので大学の講義そのもので,私を含め「異邦人」挫折組には,良い道案内といえます。