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紙の本
さくら、うるわし (角川文庫 左近の桜)
著者 長野まゆみ (著)
大学進学を機に実家を離れたものの、やっかいなものを拾う“体質”はそのままの桜蔵。事故にあって迷い込んだ先で、浮世の罪の重さをはかると服を脱がされ…。生と性、死の気配が絡み...
さくら、うるわし (角川文庫 左近の桜)
さくら、うるわし 左近の桜
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商品説明
大学進学を機に実家を離れたものの、やっかいなものを拾う“体質”はそのままの桜蔵。事故にあって迷い込んだ先で、浮世の罪の重さをはかると服を脱がされ…。生と性、死の気配が絡み合い、夢と現が交錯する連作小説第3弾。〔2017年刊の加筆修正〕【「TRC MARC」の商品解説】
小旅館「左近(さこん)」の長男・桜蔵(さくら)は、母と弟が暮らす家を離れ、父・柾(まさき)の元から大学に通っている。柾の庶子ではあるが特に不自由はなく、柾の本妻である遠子(とおこ)とは、気軽に連れ立って出かけられるほどだ。複雑な家族関係に不満はないが、誰からか継いだ、不可思議な体質は困りものだ。見えないはずのものを見てしまうだけでなく、その者たちに魅入られ、身体をほしいままにされてしまう。それも、集まってくる者たちはいずれも桜蔵を「いい女」と呼んではばからないのだ。
耳を求めさまよう犬、男か女か判然としないマネキン――この世ならぬものたちが桜蔵の身体を求め……。生と性、死の気配が絡み合う珠玉の連作幻想譚。【商品解説】
目次
- その犬に耳はあるか
- この川、渡るべからず
- ありえないことについての、たとえ
- その犬の飼い主に告ぐ
- 解説・門賀美央子
収録作品一覧
その犬に耳はあるか | 5−67 | |
---|---|---|
この川、渡るべからず | 69−138 | |
ありえないことについての、たとえ | 139−197 |
著者紹介
長野まゆみ
- 略歴
- 東京都生まれ。女子美術大学卒業。1988年『少年アリス』で文藝賞を受賞。2015年、『冥途あり』で泉鏡花文学賞、野間文芸賞を受賞する。『新世界』『となりの姉妹』『箪笥のなか』『よろづ春夏冬中』『メルカトル』『カルトローレ』『45°』『ささみみささめ』『兄と弟、あるいは書物と燃える石』『フランダースの帽子』『銀河の通信所』「左近の桜」シリーズなど著書多数。
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電子書籍
さくら、うるわし
2022/11/23 11:15
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ゆん - この投稿者のレビュー一覧を見る
『その花の名を知らず』の読後に再読。
1話目の『その犬に耳はあるか』は前作の『咲くや、この花』の中の『灰かぶり』と同じくマネキンの話で、4話目の『その犬の飼い主に告ぐ』は前作の『迷い犬』『桜守』と同じく犬を連れた男の話。設定が被っているせいか、軽く混乱。顔が黒い犬(クロツラ)は、日本テリア? アヌビス? 『迷い犬』で奈落に落ちていく桜蔵は、数匹の犬をしたがえて中空を翔る男の姿を見た。『その犬の~』に冬の星座がいくつかでてくるが、『迷い犬』で桜蔵が中空に見たのも実は星座で、それは犬を連れたオリオンだったのでは…と思うのは深読みし過ぎ? 古代エジプトではオリオン座はオシリス神で、『灰かぶり』のアダムとも繋がる。オリオンとオシリスに共通するのは死と復活。
『この川、渡るべからず』は、事故に巻き込まれた桜蔵が三途の川から戻ってくる話で、これも前作の『黒牡丹』が先行している。『黒牡丹』は雷と牛という『左近の桜』寄りの道具立て。『この川~』は雰囲気がかなり変化しているし、桜蔵の成長と柾の弱さが垣間見えて、ちょっと切ない感じ。なんとなくだけど、桜蔵の父親は桜生な気がした。
紙の本
幻想なのか現実なのか
2021/10/11 18:13
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:るう - この投稿者のレビュー一覧を見る
どこかあやふやな存在である桜蔵の物語も三冊目。
ますます桜蔵の出生も謎めいてきて、両親や弟と血の繋がりがあるのかもわからなくなってきた。
そうなると父親との関係性が妙に生々しく感じる。
次は謎が明かされるかな?