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- カテゴリ:一般
- 発売日:2020/06/04
- 出版社: 早川書房
- レーベル: ハヤカワ・ミステリ文庫
- サイズ:16cm/429p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-15-184101-9
読割 50
紙の本
博士を殺した数式 (ハヤカワ・ミステリ文庫)
ヘイゼルのもとに、極秘の“方程式”をある人物に届けてほしいという養祖父の遺書が届き…。数学の世界に放り込まれた素人探偵が方程式をめぐる殺人事件に翻弄されつつ、祖父の死の真...
博士を殺した数式 (ハヤカワ・ミステリ文庫)
博士を殺した数式
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商品説明
ヘイゼルのもとに、極秘の“方程式”をある人物に届けてほしいという養祖父の遺書が届き…。数学の世界に放り込まれた素人探偵が方程式をめぐる殺人事件に翻弄されつつ、祖父の死の真相に迫る暗号謎解きミステリ。【「TRC MARC」の商品解説】
著名な数学者の突然の死、つづく不可解な殺人事件。一連の謎を解く鍵は、ある数式の保管を博士に依頼された孫娘の書店主が握る⁈【商品解説】
方程式を守れ——著名な物理学者アイザックは書店主の孫娘に遺書を託す。素人探偵が連続殺人事件の真相に迫る暗号謎解きミステリ【本の内容】
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紙の本
謎解きが魅力の数学ミステリー。
2020/06/29 23:16
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ゲイリーゲイリー - この投稿者のレビュー一覧を見る
数学者の祖父から届いた遺書には、秘密の方程式をとある人物に渡してほしいと書かれていた。
本作は、その方程式に秘められた謎や祖父の死の真相、等々複数の謎を解明していく数学ミステリーである。
数学ミステリーと言っても、数学に馴染み深くない方でも十分に楽しめるのが本作の魅力の一つであろう。
主人公のヘイゼルは理系学者一族に属するも、数学が苦手な人物である。
つまりヘイゼルは読者と並走する形で謎を追うことになるのだ。
また、謎が新た謎を呼ぶ展開や、謎解きゲームに近い要素を多分に含んでいるのでテンポがとても良かった。
そして本作の巧みな点は物語が三人の人物(ヘイゼルとヘイゼルの兄であるグレゴリー、ヘイゼル達の叔父であるフィリップ)の視点によって進むことである。
各々の葛藤や秘めた思いが徐々に明かされていき、意外な形でそれぞれが繋がっていく構成も見事だった。
数学を背景にしたことや話の展開及び構成が好みだったがゆえに、ラストの展開が個人的には微妙だった。
事態が収束へと向かっていくのがやや性急に感じられたのと、話の締めくくりに既視感が拭えずもう少し独創性が欲しかった。
とはいえ、本作がデビュー作でありながらもエドガー賞の最優秀新人賞にノミネートされたのは納得できるクオリティであった。
本著者の次回作も楽しみだ。