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商品説明
【コスタ賞伝記部門(2019年)】ポーランド工作員、ヴィトルト・ピレツキ。収容所に潜入し、収容所内でレジスタンス組織を立ち上げ、ナチスの犯罪を暴き、破壊する。それが彼の任務−。ナチス最大の悪の震源地でスパイ活動をした男の足跡を追う。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
ジャック・フェアウェザー
- 略歴
- 〈ジャック・フェアウェザー〉イギリスの作家、ジャーナリスト。『デイリー・テレグラフ』紙のバグダッド支局長、『ワシントンポスト』紙の映像ジャーナリストなどを経て、著述業に専念。
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紙の本
51頁の写真「射殺されるために連行されるポーランド人女性」に衝撃を受けた
2023/05/05 00:07
1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Haserumio - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書の中核人物であるヴィトルト・ピレツキの『アウシュヴィッツ潜入記』は既に入手済みであったのだが、積ん読状態となっていたところ、本書が出たのでこちらを先読み。彼の記録のみならず、同時期の多くの収容者やレジスタンス活動家たちの動きや国際政治の動向を含めて再構成された内容であるので、「アウシュヴィッツ」をめぐる歴史の全体像が把握でき、本書から入って正解でした。(なお、本書を読んで、1985年3月に評者がバックパッカーとしてクラクフやアウシュヴィッツ(オシフィエンチム)を旅した際の記憶が脳裡に立ち昇り、強烈な読後感が倍加しています。)それにしても、ピレツキたちの命を賭した度重なる「報告」にもかかわらず、英米の動きの鈍さには呆れました。ひどいね。(チャールズ・ポータルなんて、万死に値するかと。)
「ポータルの評価は正しかった。・・・ ただし、彼は理解していなかった-一九四〇年にアウシュヴィッツを攻撃していれば、世界に収容所の存在を知らしめることができたはずで、たとえ成功しなくても、ナチスの戦争犯罪を止めるという介入の前例をつくることができただろう。」(155頁)
繰り返しめきますが、本書は、アウシュヴィッツそのものの歴史(当初はポーランド人の収容施設であったものが、ソ連兵の捕虜収容所ともなり、やがていわゆるユダヤ人問題の「最終的解決」のための殺人工場と化していく流れを含めて)に関しても得るところの多大な良書です。なお、訳はまずまず読みやすかったのですが、ところどころ日本語の意味がとれない箇所がありました。