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商品説明
中国南北朝期の北朝で隆盛を誇り、隋唐仏教に大きな影響を与えた地論宗の思想や歴史について論じる。逸文などの重要資料も収録。2016年3月に韓国・ソウルで開催された国際学術大会での発表論文等をもとに書籍化。【「TRC MARC」の商品解説】
中国南北朝期の北朝で隆盛を誇り、隋唐仏教に大きな影響を与えた地論学派。本書は地論学派の思想面のみならず史的側面も扱い、特に教学大成者である浄影寺慧遠にスポットを当てる。また、資料篇には地論学派研究には必須となる資料を収める。
第1論文は中国仏教史における宗派の定義を概括的に論じる。
第2論文は「大斉故沙門大統僧賢墓銘」を中心に関連資料を読み解き首都鄴城における地論宗隆盛の様を描く。第3論文は肇論疏や智顗・吉蔵が引用・言及する地論師の学説を敦煌写本等に追跡し、その存在を再確認する。
4・5論文は仏身説・煩悩説を主題とし、独特な教義の形成過程を解き明かす。第6論文は六相解釈の変遷過程を跡づけ、華厳宗成立以前の六相説が多様な論理と形態とを備えていたことを明らかにする。第7論文は教理集成文献(敦煌写本)を考察の基盤に据え、四量説の形成と展開を検討する。
第8・9論文は法上撰とされる『十地論義疏』を取り上げ、大正85所収テクストの誤りの多さを指摘する。その上で『十地論義疏』の注釈に着目し、法上の解釈が弟子慧遠によって継承・発展されると共に時には批判されることを明らかにする。第10論文は教理集成文献S613V第21章前半を対象とし、このアビダルマ教理が主に『成実論』に基づくことを明らかにする。第11論文は『涅槃経疏』(擬題)を取り上げ、仏性概念の特色を真性(真如)依持思想と修行論から分析する。
第12論文は慧遠伝の根本資料『続高僧伝』のテクスト問題を扱う。道宣の生涯の事跡を検証しながら日本古写経本と諸系統の刊本大蔵経とを対校して『続高僧伝』の増広・編纂過程を解明する、という新たな方法論を提示する。
第13論文は『大般涅槃経義記』の異本である敦煌写本『涅槃義疏』第7巻の修訂の跡を分析し、現行本完成に至るまでの改訂作業の実態を明らかにする。第14論文は大正85所収『地持義記』巻第4が『地持論義記』の残巻である可能性(第17論文により確定)を検討した上で、校定テクストを提示する。第15論文は『勝鬘経義記』『十地経論義記』を対象とし、両書の識論には『大乗起信論』の影響が強いこと、『十地経論義記』の段階で識論の基本的枠組みが確立したこと等を明らかにする。第16論文は慧遠の諸注釈書に頻出する「別章」ないし「~章」への参照指示を整理・分析する。
第17論文は従来知られていない論義の古写本を資料として、『大乗義章』が日本古代、特に三論宗によって積極的に受容・研鑽されていたことを明らかにする。附録として新資料・寛信筆「大乗義章抄」の部分翻刻を収める。
資料篇1は地論宗諸師の著作の逸文と他学派の諸師が引用・紹介する学説とを集成し、訳注を施す。資料篇2は北朝で編纂された3種の経録の、資料篇3は北周から隋の智度論師慧影撰『大智度論疏』の逸文集成である。資料篇4は地論宗と慧遠とに関する先行研究の目録である。
13名の執筆者による17論文4資料からなる本書は、地論宗研究の現時点での集大成といえよう。【商品解説】
目次
- 序 池田将則
- 凡 例
- 論文篇
- 第一部 地論宗の歴史と思想
- 一 陽の光の下に覆い隠されたもの
- ――宗派問題を再び議論する 王 頌
- 二 僧賢と地論学派
- ――「大斉故沙門大統僧賢墓銘」等の考古資料を中心として 聖 凱
- 三 〝地論師〟考弁 昌 如
- 四 地論宗の仏身説 大竹 晋
収録作品一覧
陽の光の下に覆い隱されたもの | 王頌 著 | 5−37 |
---|---|---|
僧賢と地論學派 | 聖凱 著 | 39−63 |
“地論師”考辨 | 昌如 著 | 65−104 |
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