紙の本
いつまでも旅を続けて
2023/08/19 06:28
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
世之介の最期を知っているだけに、読んでいるうちに胸が苦しくなります。いつかまた番外編でもいいので、彼にまつわる物語を届けてほしいです。
投稿元:
レビューを見る
あ゛あ゛あ゛あ゛、
読み終わってしまったぁー。
日ごろからすると、ゆっくりペースの牛歩戦術で、一文字ずつ味わいながら読み進めていったのですが、それでも読み終わってしまったぁ。
また世之介に会えたと喜んだのもつかの間、もう(また)お別れが来てしまった。
後半からは、もうなんだか涙が止まらない・・・。
こうなったら、かくなる上は、「復活編」とか「エピソードゼロ」とか、どうにかなりませんか?
投稿元:
レビューを見る
もうとにかく横道世之介と言ったら奇想天外、摩訶不思議な人物である。人がやっていけない事を平気でやってしまう様な性格、そして「ドーミー吉祥寺の南」の人達がおもしろいったらありゃしない本当に心置きなく読んでしまった。世之介の死んでしまった元恋人の恋話なんかおもしろいおかしく読みました。ラストのエバへの手紙も感動したし、題名の『永遠と横道世之介』の深い意味を読んで理解しました。あなたもぜひおもしろい感動作を読んで見て下さい。
投稿元:
レビューを見る
世之介と出会って14年。
善良な人、といっても全然聖人なんかじゃなくて、むしろ俗人なんだけど絶対的にいい奴で…
人となりを説明するのにぴったりな言葉をついつい探してしまう。
まるで自分の友人かのように。
感想は上巻にまとめて書きました。
投稿元:
レビューを見る
今作は様々な登場人物の誕生の場面が数多く描かれており、命の尊さを感じると共に死生観について深く考えさせられた。私はこれまで、生と死について考える事に漠然とした不安があった。しかし、世之介の日常を追っていくうちに、向き合う事で日々の幸せに気づいたり大切にしたり出来るのかなとしみじみと思った。人の一生についての和尚さんの語った言葉が素敵である。
作者の伝えたいテーマが物語の色々な箇所にちりばめられており、再読である今回はそれを一つ一つ掬い上げていくような発見があった。私も〝誰かのことを思える〟幸せを胸に抱いて、そのとき感じた喜びの中に永遠を感じられる瞬間があったら良いなと思う。頑張れ!ってすごく愛のある言葉だなと感じた。
投稿元:
レビューを見る
タイトルの意味。
楽しみにしていた最終章の『十五年後』
ラストのエバくんへの手紙は堪えきれません。
二千花ちゃんとの溢れるエピソードはどれもすごくよくって。
その周りのその家族の想いが重くなく世之介節での表現も、ものすごくいい。
アタシもみたい世之介桜
もしかして?あの芸者さん?って⁉︎
ホームパーティーとコップで一番笑ったかしらん。
鎌倉迎賓館
「今、もっと好きになった」
リラックス
大切な、大切な本。
これから、何度想い出し再読するのかと。
読了後、すぐ今から思う次第。
投稿元:
レビューを見る
他の本のレビューにも書いたような覚えがありますが、著者の吉田修一さんは日本で五本の指に入る小説巧者だと思います。筆が達者すぎます。
ユーモアのある場面と緊張感のある場面の切り替えが絶妙に上手いです。
鳥肌が立ちそうになる文章も何か所かありました。
(P313、6行目~7行目とか、P343、13行目、P345、10行目)
引用したいのですがネタバレなしで書きたいので引用はしません。
ドーミー(下宿屋)で暮らす人たちと、亡くなった元婚約者の二千花、世之介の日常が交差しています。
もうすぐ父親になる同僚のエバと妻咲子。
好きな女の子のためにサーフィンを始める谷尻くん。
芸人になりたかった礼二。
引きこもりの一歩。
世之介の今の恋人のあけみちゃん。
二千花の両親の正太郎と路子。
世之介の両親の洋造と多恵子。
世之介はいいます。
「この世の中で一番大切なのはリラックスできてること」
他にも書き留めておきたい言葉を記します。
P349より
きっと世之介の言う通りなのだろう。
思い出になるには時間がかかるのだ。
そして逆に言えば、時間をかければ、すべては思い出になっていくのだ。
P374より
「…その人はね、きっと、この本、に出てくる一日、みたいな人だったんだよ。
なんでもない一日。
春の、夏の、秋の、冬の、
そんななんでもない一日みたいな人」
書いていて泣きそうになりました。
横道世之介よ永遠に!
とてもよい物語でした!
投稿元:
レビューを見る
苦しいときあの頃は良かったと思い浮かべるシーンは案外何でもない日の風景だったりする。そうやって思い浮かべるあの人この人の記憶にいつも世之介は居るのだろうなと思う。
世之介、ありがとう。
また人生の折々できっと君を思い出す。
投稿元:
レビューを見る
ああ
世之助が終わってしまった
人を思いやり
自分に素直で
誠実に生きる
それが尊い人生なのだと
それが世之助なのだと
あなたが居た世界と
居なかった世界とは
やっぱり少し違う
そんなあなたになりたし
僕にとって世之助もあなた
素晴らしい人生でした
投稿元:
レビューを見る
世之介読者なら知っている、「その日」のこと。
それでも世之介のその日までの一年間に、世之介がどうやって過ごしていたのかは知らない。
世之介が、その周りにいたたくさんの人たちの心の中に何を遺していったのか。
そのひとつひとつを丁寧に丁寧にたどっていった。もしかすると、「その日」が来ない世界線なのかも…なんて思いながら。
18歳だった世之介が、大人になり、38歳を超えて、何を抱え、何を思い、どこに向かっていたのか。
昨日と今日と明日が続く何気ない時間。自分の中でも重なっていくそんな時間の中で、世之介と過ごした思い出が私に教えてくれる。
「大丈夫、生きるのは最高だ」と。
投稿元:
レビューを見る
いや、もう、ラストはわかって読んでるんだけど、なんでこう世之介に惹かれるのか。登場人物と同じ気持ちにさせられるというか。
二千花ちゃんの両親の馴れ初めあたりもすごくよかったし、世之介の両親もいいし、家族、幸せって何だろうっていう答えのない答えっぽいものが詰まってる感じが好き。
投稿元:
レビューを見る
下巻には素敵な言葉が散りばめられています。結末がわかっているだけに、胸がいっぱいになり、立ち止まってはこれまでの世之助の人生に思いを馳せました。
また大学生の世之助にも会いに行こうと思います。
投稿元:
レビューを見る
読み終わった後で、何とも言えない良い気持ち、すごく温かい気持ちになる。そして、世之介のように生きていけたらと思う。
投稿元:
レビューを見る
読み終わってしまった…
噛み締めながら読んだ下巻、本当に本当に心に沁み渡った。
世界で一番大切なのはリラックスすること、という世之介の言葉が心に響く。
吉田修一さんが、作家になって世之介に出会えたことが一番の幸せとおっしゃってるインタビューを読んだことがあるが、読者の身としては、吉田先生、世之介と出会って私たちに紹介してくれてありがとう、と言いたい。
肩肘張って生きていくのではなく、世之介に、いいね〜リラックスしてるね〜、俺がいうのもなんだけどリラックスしすぎじゃない?と言われるような生き方を少しでもしたい、なんて考えてしまった。
きっと数年に一度、読み返すのだろうな、私。
投稿元:
レビューを見る
【人生ってさ、自分のためだけに使っても時間が余るような気がするんだ。誰かのためにその時間を使えるなんて、そんな幸せな人生はない】
一番好きな小説の最終章。
いままで、世之介は馬鹿でもあほでもなく、ただのんきな優しいやつだと思った。けど、出生の話とあけみちゃん、二千花との関係を見るとどこか芯があってしなやかで強い人間に映る。
大人になるにつれて社会のこととか見えてきて、色んな複雑なこと考えなきゃいけなくなってくる。ただ世之介は自分の目の前の人に100で向き合い続けてる。
半径5メートルを全世界だと思って生きている人。孫悟空とアラレちゃんと一緒に、筋斗雲に乗れる人。
世之介見習って人に優しくするために、自分に余裕を作ってあげる努力をしたい。
そうめんにみょうがを入れる余裕、たまには金麦じゃなくてプレモル買ったり、古本屋で文庫本大人買いしたり。
初めて世之介に出会ってから10年くらい。横道世之介、映画横道世之介、続横道世之介、永遠と横道世之介。自分の青春時代を一緒に過ごしてくれてありがとう。
また会いに来ます