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- カテゴリ:一般
- 発売日:2011/09/14
- 出版社: ポット出版
- サイズ:22cm/269p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-7808-0164-4
紙の本
ジュン 0 石ノ森章太郎とジュン
著者 石ノ森 章太郎 (著)
「ジュン」シリーズに関連する短編マンガとイラストをはじめ、小野耕世や竹宮惠子らによる解説、石ノ森章太郎の自叙伝やインタビューなど、雑誌や単行本等に発表された「ジュン」をめ...
ジュン 0 石ノ森章太郎とジュン
紙の本 |
セット商品 |
- 税込価格:15,620円(142pt)
- 発送可能日:1~3日
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商品説明
「ジュン」シリーズに関連する短編マンガとイラストをはじめ、小野耕世や竹宮惠子らによる解説、石ノ森章太郎の自叙伝やインタビューなど、雑誌や単行本等に発表された「ジュン」をめぐる資料を収集。【「TRC MARC」の商品解説】
石ノ森が青春をかけた実験作「ジュン」を完全復刻する全5巻(0-4巻)シリーズの0巻。
本巻では連載以外に書き下ろされた 「ジュン」をすべて収録。
また、石ノ森自身が「ジュン」を語る原稿、
漫画家、評論家による解説、 書きおろしイラストも全点収録し、
余すことなく「ジュン」を楽しむ一冊。
全てのカラー原稿をフルカラーで掲載。【商品解説】
目次
- 第1部
- ●ジュン小品集
- イラストギャラリー
- ジュンの伝説
- FANTASY WORLD JUN「はじめての……」
- 想い出のジュン
- ジュンその他の旅
- ファンタジー・ワールドジュン 雪の女は愛で死ぬ
収録作品一覧
ジュン小品集 | 7−140 | |
---|---|---|
ジュンといっしょに気球に乗って | 小野耕世 著 | 144−146 |
ジュンが教えてくれたもの | 竹宮惠子 著 | 147−149 |
著者紹介
石ノ森 章太郎
- 略歴
- 1938年1月25日宮城県登米郡中田町石森(現・登米市中田町石森)生まれ。本名、小野寺章太郎。
1954年『二級天使』でデビューし、その後『サイボーグ009』『仮面ライダー』『佐武と市捕物控』など次々と作品を発表。従来のストーリー漫画にとどまらず、『HOTEL』『マンガ日本の歴史』など、マンガの可能性を開拓。1985年、石森章太郎から石ノ森章太郎と改名。1989年「萬画宣言」を行う。創作活動以外でもマンガジャパン代表世話人や、(社)日本漫画協会常務理事をはじめとする様々な役職を兼務。
1998年1月28日逝去。享年60。
没後もなお様々な分野において、その作品群は大きな影響を与え続けている。2008年角川書店刊『石ノ森章太郎萬画大全集』が「一人の著者が描いたコミックの出版作品数が世界で最も多い」として「ギネス世界記録」に認定された。
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紙の本
またふたたびの
2011/12/02 12:59
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「漫画の神様」手塚治虫さんはあれだけの作品を描きながら、新鋭の漫画家たちに嫉妬ともいえる気持ちを持ち続けたといいます。
この本の主題である石ノ森章太郎さんの『ジュン』が1967年まんが専門誌「COM」に発表された時も手塚さんは「あれはマンガではない」と息苦しいほど嫉妬をします。かつて執筆の応援を頼んだこともある石ノ森さんにさえ、そんなふうでした。この騒動のあと、手塚さんは石ノ森さんのアパートをたずねてあやまったといいます。
このエピソードは手塚さんの死のあと、石ノ森さん自身が『風のように・・・ 背を通り過ぎた虫』(1989年)という漫画で描いています。(本書に収録されています)
同時にこの時、石ノ森さんは「漫画」ではなく「萬画」をめざすことを宣言しています。
手塚さんの漫画にあこがれ、手塚さんをめざした石ノ森さんはこの時はっきりと手塚漫画の先にあるものを意識したのではないでしょうか。
石ノ森章太郎さんは手塚治虫さんに負けないくらい代表作をたくさんもっています。『サイボーグ009』『仮面ライダー』『佐武と市捕物控』『龍神沼』・・・、そして『ジュン』。
その絵柄は手塚さんより青年向きであったと思います。手塚さんはたくさんの大人向けの作品も書いていますが、作風はどうしても子供漫画だったのではないでしょうか。石ノ森さんの描く少年なり少女の姿は青春期の鬱々とした心情を反映していました。だから、どの作品もどこか青春の哀愁の影がひそんでいるように感じました。
そのもっとも顕著な作品が「ファンタジーワールド」と名づけられた『ジュン』だったのです。
発表当時何作かを「COM」で読んだ記憶があります。ほとんど吹き出しのない漫画で、漫画の重要な表現手段のひとつであるコマわりを縦横無尽に変え、時にはそのコマわりさえ消してしまった大胆な挑戦は、その時すでに従来の手塚漫画からの脱皮をめざそうとしていたのかもしれません。
手塚さんはそのことに気がついていたのではないでしょうか。だから、この作品を否定しようとしたような気ががします。
私にとって石ノ森章太郎さんの『ジュン』は、漫画という言葉に置き換えられる少年期を脱するためにどうしても必要な作品だったといえます。
『ジュン』があったから匂うような青春期をむかえることができたように思います。
その『ジュン』にこうしてまた会えた。そのことがたまらなくうれしいのです。