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商品説明
六朝隋唐時代の学術史と宗教史を主要な研究テーマとしてきた著者の論集。2は、「宗教の時代としての六朝隋唐」「襄陽の道安教団」「道教の道系と禅の法系」など、主に「仏教」「道教」にかかわる文章を収録する。【「TRC MARC」の商品解説】
六朝隋唐期の学術史・宗教史研究にひときわ輝かしい成果を著わしてきた著者。
半世紀以上の研究生活で著わされた数多くの論文のなかから未再録の論文を厳選。
「宗教の諸相」と副題をそえる本書には、主に六朝隋唐期の宗教史を明らかにする16篇の論考を収める。
※『六朝隋唐文史哲論集Ⅰ―人・家・学術―』と同時刊行。
『六朝隋唐文史哲論集Ⅰ』「緒言」より----------
「ここにあらたに編むこととなった二冊の論文集、すなわち『六朝隋唐文史哲論集』を書名とする論文集のその(Ⅰ)に「人・家・学術」なる副題を、その(Ⅱ)に「宗教の諸相」なる副題をそえるのは、半世紀以上にも及ぶ私の研究生活を回顧するとき、まがりなりにも六朝隋唐時代の学術史と宗教史を主要な研究テーマとしてきたからにほかならない。」
「……当時の知識人にとっては玄儒文史の四学を兼修することが最大の理想となったのであって、このたびの論文集を、いささかおおげさにも「文史哲」なる名辞を用いて「六朝隋唐文史哲論集」と命名したのは、ほかでもなくそのような時代思潮を念頭においてのことにほかならない。すなわち、本論文集が対象とする時代においては、玄儒文史が諸学の総体を表わす名辞となったのであり、玄儒文史に代わる名辞を今日に求めるならば「文史哲」なる名辞がふさわしいであろうと考えたからであって、「文史哲」の「哲」の一字には玄儒文史の「玄」と「儒」を含意させたつもりである。」
「論文集はひとまず(Ⅰ)と(Ⅱ)の二分冊とし、二冊それぞれにそれぞれの副題をそえてはいるけれども、上述したところからもおよその理解が得られるであろうように、二冊の内容にはたがいに交錯する局面が少なくない。厚冊ながら、ほとんど同時に敢えて二冊を上梓する所以である。あわせて読み進めていただくならば幸いである。」
※『論集Ⅰ』と『論集Ⅱ』はたがいに切り離せない内容であるため、『論集Ⅰ』に全体の「緒言」を、『論集Ⅱ』に全体の「後記」を収めています。【商品解説】
目次
- 一 章 中国六朝時代における宗教の問題
- 二 章 宗教の時代としての六朝隋唐
- 三 章 五岳と祭祀
- 四 章 日中無影──尸解仙考──
- 五 章 許邁伝
- 六 章 仏道論争のなかの陸修静
- 七 章 襄陽の道安教団
- 八 章 五、六世紀東方沿海地域と仏教──摂山棲霞寺の歴史によせて──
- 九 章 六朝末隋唐初の儒林と仏教
- 十 章 隋唐仏教とは何か
収録作品一覧
中国六朝時代における宗教の問題 | 3−32 | |
---|---|---|
宗教の時代としての六朝隋唐 | 33−57 | |
五岳と祭祀 | 59−117 |
著者紹介
吉川忠夫
- 略歴
- 1937年、京都市生まれ。京都大学文学部史学科卒業、同大学院文学研究科博士課程単位取得退学。東海大学文学部専任講師、京都大学教養部助教授を経て、京都大学人文科学研究所助教授、同教授(1991~93年所長)。2000年、停年退官、京都大学名誉教授。花園大学客員教授、国際禅学研究所所長、龍谷大学文学部教授を経て、同大学客員教授。日本学士院会員。〔主著〕『劉裕』(人物往来社。後に中公文庫)、『王羲之─六朝貴族の世界─』(清水新書、清水書院。増補して岩波現代文庫。後に清水書院「新・人と歴史 拡大版」)、『侯景の乱始末記─南朝貴族社会の命運─』(中公新書。後に増補して志学社選書)、『六朝精神史研究』(同朋舎出版)、『中国古代人の夢と死』(平凡社選書)、『秦の始皇帝』(集英社。後に講談社学術文庫)、『魏晋清談集』(講談社)、『書と道教の周辺』(平凡社)、『古代中国人の不死幻想』(東方書店)、『中国人の宗教意識』(中国学芸叢書、創文社)、『読書雑志―中国の史書と宗教をめぐる十二章─』(岩波書店)、『顔真卿伝―時事はただ天のみぞ知る―』『六朝隋唐文史哲論集Ⅰ―人・家・学術―』(いずれも法藏館)など。
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