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- カテゴリ:一般
- 発売日:2024/03/26
- 出版社: フィルムアート社
- サイズ:22cm/610p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-8459-2326-7
- 国内送料無料
紙の本
新たな距離 言語表現を酷使する(ための)レイアウト新刊
著者 山本 浩貴 (著)
言語表現を足場とする制作集団・出版版元「いぬのせなか座」主宰者による議論を集成した三部作の第1作目。いぬのせなか座の思想的背景をはじめ、言語表現やデザイン/レイアウトをめ...
新たな距離 言語表現を酷使する(ための)レイアウト
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商品説明
言語表現を足場とする制作集団・出版版元「いぬのせなか座」主宰者による議論を集成した三部作の第1作目。いぬのせなか座の思想的背景をはじめ、言語表現やデザイン/レイアウトをめぐる理論・分析を収録。【「TRC MARC」の商品解説】
私を書き留め、私を並べる。世界が組み換わる。
次世代の俊英・山本浩貴(いぬのせなか座)の待望の初単著、三部作で刊行開始。
小説、批評、詩歌、デザイン、美術、写真、映画、上演……多種多様なジャンルを行き来しながら
言語表現の技術や意義を再定義し、「新しい制作」の、さらには「この私の生」の可能性を拓く、鮮烈な思考と実践と実験の書。
本書『新たな距離──言語表現を酷使する(ための)レイアウト』は、三部作のうちの第一作目として編まれ、以後近々に続刊予定。
初単著が三部作という前代未聞のデビューに刮目せよ。
本書では、山本の主宰する制作集団・出版版元「いぬのせなか座」の思想的背景を明らかにすると同時に、立ち上げから現在まで培われてきた言語表現ならびにデザイン/レイアウトをめぐる議論を集約する。
生きることと表現を密接に関わらせることに重きを置くそのスタンスはどこから来たのか、昨今の言語表現を取り巻く状況(への抵抗)を含め整理する保坂和志論(Ⅰ章)にはじまり、山本の代表作にしていぬのせなか座立ち上げにあたっての長大なステイトメントでもある大江健三郎論(Ⅱ章)で、言語表現は「私を私の外で破砕的に書き直し掛け合わせていく場/技法」として設定される。そのさい重点的に問われることとなる「私が私であること」の避け難さや素材化は、詩歌や日記をめぐる各論(Ⅲ章)へと進むことで、事物や死をはじめとする切断性の形成と関わり「制作のデモクラシー」なるスタンスを築いていく。
さらに、荒川修作や宮川淳、マルセル・デュシャンや瀧口修造ら現代美術における議論を通じ(Ⅳ章)、広く芸術全般における言語表現の意義や転用可能性が模索される。言語表現は、私の外に私を発見させられる〈喩〉なる効果を操作して、孤絶した私の遍在から成る共同体を設計する技術の束となる。文章が書かれ並べられる「紙面」もまた、いぬのせなか座のデザインをめぐる具体的実践・対話(Ⅴ章)を経ることで、異種や事物を巻き込み複数でもって表現(不)可能性を試行錯誤していく実験の場として設定されるだろう。
その上で、全編を通じて形成された「私」と「私」を隔てつなげる距離をめぐる問いは、制作がもたらす特異な経験の質──山本が〈アトリエ〉と呼ぶそれ──からあらためて焦点を当てられ直し(Ⅵ章)、「死からの視線」や「擬場」といった概念を呼び込みつつ、インスタレーションや演劇、映画といったジャンルへと押し広げられていく。いぬのせなか座立ち上げ時に大江健三郎論を通じてなされた議論の最新形が示されると同時に、問いは自由意志や差別、法や演技といった主題に関わるものとして続刊『死と群生』へと引き継がれる。【商品解説】
目次
- 本書の構成と使用法
- はじめに──ここにあるアトリエ
- 資料 新たな距離とはなにか──いぬのせなか座の開始にあたって
- Ⅰ イントロダクション
- 生にとって言語表現とはなにか──保坂和志と表層の手前側のリテラリズム
- Ⅱ 私の所有、宇宙の配置
著者紹介
山本 浩貴
- 略歴
- 〈山本浩貴〉愛媛県出身。小説家/デザイナー/批評家/編集者/いぬのせなか座主宰。
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