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- カテゴリ:一般
- 発行年月:2006.6
- 出版社: 作品社
- サイズ:20cm/215p
- 利用対象:一般
- ISBN:4-86182-080-4
紙の本
チャベス ラテンアメリカは世界を変える!
著者 ウーゴ・チャベス (著),アレイダ・ゲバラ (著),伊高 浩昭 (訳)
いま世界で言動が最も注目されているベネズエラ大統領ウーゴ・チャベス。米国主導の弱肉強食の新自由主義に対抗し、キューバ、ボリビアとともに反米・自立化路線を邁進する姿を描く。...
チャベス ラテンアメリカは世界を変える!
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商品説明
いま世界で言動が最も注目されているベネズエラ大統領ウーゴ・チャベス。米国主導の弱肉強食の新自由主義に対抗し、キューバ、ボリビアとともに反米・自立化路線を邁進する姿を描く。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
ウーゴ・チャベス
- 略歴
- 〈ウーゴ・チャベス〉1954年ベネズエラ・バリーナス州サバネタ生まれ。同国大統領。
〈アレイダ・ゲバラ〉1960年ハバナ生まれ。小児科医。エルネスト・ゲバラの娘。
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著者/著名人のレビュー
ゲバラの解放の理想...
ジュンク堂
ゲバラの解放の理想を継ぎ、アメリカのラテンアメリカ支配に挑戦するウーゴ・チャベス・ベネズエラ大統領が、ゲバラの娘・アレイダのインタヴューに答える。
アメリカの弱肉強食の新自由主義に対抗し、キューバ・ボリビアと共に反米・自立化路線を邁進するチャベスの「ボリバリアーナ革命」の全貌を描き出す。
出版ダイジェスト:2008年5月
テーマ『ラテンアメリカは世界を変える! 混血の歴史―愛の交わり時に憎悪で』より
紙の本
ブッシュが最も倒したい男
2006/08/31 17:05
9人中、9人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:植田那美 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「ブッシュが最も倒したい男」という言葉を聞いて、あなたが最初に思い浮かべる人物は誰だろうか?もし、即座にウーゴ・チャベスの名を挙げられたとすれば、あなたには本書はおそらく必要ないだろう。もし、あなたの答えがマイケル・ムーアだったとすれば、本書は『アホでマヌケなアメリカ白人』の100倍ほど堅苦しい本だが、一読をお勧めしたい。もし、あなたが条件反射的にオサマ・ビン・ラディンやサッダーム・フセイン、その他テロリストと呼ばれる有名人を思い浮かべてしまったとしたら、ウーゴ・チャベスとは誰かということを知るためだけにでも、本書を手に取ってみることは悪くないと思う。
ウーゴ・チャベスとは誰か?「ブッシュが最も倒したい男」という本書の宣伝文は、彼をメディアの死角に追いやってきた日本では過大評価のように見えるかもしれないが、本書を読み終えてみると、実に簡潔にして的を射た表現だと思う。南米の産油国ベネズエラの大統領であるチャベスは、選挙によって民衆に選ばれた革命家であり、新自由主義的グローバリゼーションに対抗する「もう一つの世界」を象徴する存在でもあるからだ。米国は、OPECやラテンアメリカ諸国の団結、スラム住民への所有権の授与、土地改革、識字教育、先住民の権利保障といった改革を推進するチャベスを政権の座から引きずり降ろそうと必死になっているが、民衆の圧倒的支持を得た彼を「倒」すことはできずにいる。
本書は、キューバ革命の英雄であるチェ・ゲバラの娘アレイダによる、チャベスへのインタビューという形式を取っている。チャベスは、初対面のアレイダに対して「あなたはいつもここにいる」と言い、彼女の父ゲバラが彼の中に息づいていることを仄めかす。本書を通じて印象的なのは、チャベスという人物が、世界に新しい可能性を生み出しつつある歴史の創造者でありながら、つねに自らを歴史の中で相対化していることである。「指導者はある意味で、歴史によって条件づけられた歴史の囚人だ」という彼の台詞は、本書全体を貫くひたすら硬派なチャベスの知性と理想主義が、彼だけのものでなく、ベネズエラの、ラテンアメリカの、そして世界の民衆の意思によって作られたものであることを端的に示しているように思う。
本書を読み終えたとき、ふと想像した。いつか遠くない将来に、チャベスの娘がある人物にインタビューを申し込む日のことを。その人物は、初対面の彼女に向かってこう笑いかけるだろう。「あなたはいつもここにいる」と。そうやって歴史は語り継がれていくのかもしれない。「生きる者たちのために死んだ者は、死者とは呼ばれない」というチャベスの言葉の通りに。