紙の本
しげちゃんとせっせ
2007/06/11 12:16
7人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:nory - この投稿者のレビュー一覧を見る
銀色さんの母、しげちゃんが脳梗塞になってしまった。兄、せっせによる介護記録のメールと、「つれづれノート」の続きを合わせたような本。
「づれづれノート」シリーズが終わってしまったので、銀色さんの最近の状況がわからなくなっていたのだけど、これでまた知ることができた。しかし、これは完全に「つれづれノート」では?
しげちゃんの写真を初めてみたが、銀色さんとそっくり。これまでのしげちゃんの素っ頓狂な会話はこの姿から出てきていたのかと思うと納得。
だいぶ症状もよくなってきて、大好きな相撲を見ているしげちゃん。ときどき、右手か左手を挙げる。勝つ方の力士を予想しているのだそう。声に出すと、どちらかの力士を応援することになるので、公平を期するために手で予想を明らかにする。
そして、これまた風変わりなお兄さんのせっせのメール。せっせはあまり冗談をいうような人だとは思ってなかったので、メールの文章のセンスにはまってしまった。いや、本人はいたってまじめに書いているのか?
『〜(略)特に幻滅するのは、パンツにうんこが付いていたりすることです。〜(略)〜なるべく人間性を保つためにも、厳しくお尻を洗って(ウォシュレット)拭くように注意すべきか。でもそれは77歳の脳梗塞の老人にあまりに厳し過ぎないか? なかなか難しいところです。』
それにしても、身内の借金やら子供の悪口やら、ここまで自分のことをさらけ出す覚悟には畏れ入る。周りの人たちからの厳しい反応も容易に予想できるのに、それも込みでの潔さ。
「うらない」から引き続きでわかったのだけど、銀色さんがここまで書くのは、自分の経験を書くことによって、人に気づいてもらったり、考えてもらったりするためなんだということだ。
人に教えるやり方というのはそれぞれで、直接的行為もあり、間接的行為もある。全然違う言葉から、はっと気づくこともある。人は何らかのコミュニケーションによってしか成長しないのだ。
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待ちに待ったつれずれノート!今度は脳梗塞のしげちゃんのこと。3日ぐらいに分けて読んでる。もったいないから。
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銀色さんの母、しげちゃんが脳梗塞に。兄・せっせの介護通信と、銀色さんのつれづれノート(の復活?)で綴られる日々。
病気、それは本人にとっても家族にとっても少なからず重い・・ものだと思うのだけど、読んでいて強く思うのは、こんな背景にも関わらず(もちろん意識して暗くならないように書いてる面も少しはあるとは思うが)、銀色さんは本当に何があっても変わらないんだなぁ・・。ということ。家族たちも。
今回のテーマはしげちゃんの脳梗塞なんだけど、他に銀色さんがいろいろ出している作品たちも・・根底のテーマは一貫してそういうことなんじゃないかな。と思った作品。
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脳梗塞になってしまった母、しげちゃんと。看病する兄せっせと、それを取り巻く家族のお話。
脳梗塞の看護なんて大変そうなのに、何故か楽しそうに思えるからすごいです。
銀色さん一家はみんな自由人・・・。
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著者が毎年出していた日記型エッセイ、「つれづれノート」が一昨年 14冊目を最後に終了し、寂しい思いをしていたファンは多いはず。脳梗塞で倒れたしげちゃん(母親)の闘病記を中心に帰ってきました!せっせが。カンチが。さくぼうが!おかえり〜。
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つれづれが終わってしまって、かなり悲しかった後に出たエッセイなので嬉しかった。銀色さん同様セッセも変わりものだな〜。
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「つれづれ」はもう出さない、と言っていたのでこちらの発刊は嬉しかったー。作者はいろいろと煩わしいことも多いでしょうが、やっぱり1年に1冊の発刊をお願いしたい。
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やっと読めた。風呂やトイレでゆっくり読んだ。
せっせから送られてくる介護記録をベースに日常を書いたもの。とはいえ、重苦しくもなく、どこかのほほんとしているのは筆者の性格なのか。
友人の紹介でいきなりこれを読んでしまったから、「つれづれ」のことは知らなんだ。
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大学の帰り道、フラリと寄った大きな書店。そこで銀色夏生さんの初単行本を手にとったのが初めての出会い。それ以来、新刊が出るたびに買ってしまう。
自身に起こる親の介護という問題を、独特の観点から綴ってあるエッセイ。プライベートを出す場面も多く、本人も書き続けるのに相当のパワーを使ったとのこと。
銀色さんの現実的で芯のある見方がとても興味深い。兄のセッセの介護への取り組みも興味深い。
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せっせによる介護通信、よかったです。
介護も、とてもせっせらしくて。
賑やかなおばさまたちのこと、
つれづれファンとして、以前から知っていたので
お写真で拝見して、フフフ♪と笑ってしまいました。
ほんとに、やり手!って感じです。
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最初は家族の中での重い内容かな?でも銀色さんなら彼女流に何か違う視点で書いてあるはずと戸惑いながら、期待しつつ買った本。
私の母も腰が悪く日々心配にくれながら買った本だった。
彼女の問題を抱え込まず、冷静に考えられる視点が好きだったー
私も気持ちが軽くなれなおかつ笑えたー
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銀色夏生さんのお母さんの介護記録。とはいえ、世話はお兄さんが担当。何か銀色さんの個人的情報を知ってしまったなぁという感じでしょうか。この介護シリーズで住所や実名を知ったような。おもしろくはなかったです。
まぁ、それでもつれづれシリーズがお休み中で銀色夏生さんの作品に飢えてたから?続編も買っちゃいましたが。三作目も出るみたいだけど、次はどうしようか。なんだかんだ言って買っちゃうのか。
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これの続編がこの間本屋で平積みになっていたのでじゃあ一巻目を読んでみようと思ったら売り切れ中。まあ急いで無いし図書館で借りるか、と思い借りてみました。…図書館でオケだったかな。
せっせ氏の抑揚の効いた文章はなかなかオツで面白かったです。それにしても頑固で悪く言うとちょっと依怙地な方ですね。水虫の件は呆れつつも笑ってしまいました。
良くも悪くも親戚との付き合いは他人と違い離れてしまえば終わり、とできない分始末に負えないものがあるんだなあ、と他人事のように思いました。いや、実際他人事なんですが。
そして銀色夏生氏の子育て日記はほとんど共感出来ずに終わりました。この方の娘を生きるのは大変そうだ。娘が優しくないと嘆く前に自分が優しくなるしかないんじゃないかなあなんてぼんやり思ったりしました。女性同士だから変に反発するんでしょうね~
子供は親を選べないからなあ、まあ逆も又しかり、だけど。
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銀色さんのお母さんしげちゃんが脳梗塞で倒れて
お兄さん(つれづれで有名なせっせ)がメールで
兄弟姉妹に送ったその後の介護状況と
そのメール内容への銀色さんのコメントなどが
日記形式でおさめられている。かんちやさくちゃんも
登場して面白く読める。
介護日記なんて、すごく重い感じになりそうだけど
せっせが面白おかしく(でもたまに爆発しそうに
なりながら)書いてあって良かった。
人事ではない介護、こういう風にやっていくんだな
って少しわかった感じ。いかに介護する自分が
壊れないようにするかが大事かも。
せっせにとってはばらとおむつという題名で
兄弟姉妹に送るお母さんの近況や介護への愚痴が
気晴らしにもなっていたんだなって思った。
次号続いているので、次を読むのが楽しみ。
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すごくおもしろかった。銀色夏生のお母さんが脳梗塞になり、その介護日記でもあるっていうので、ちょっと読むのをためらっていたんだけど、まったく想像していたのと違っていた。悲壮感や暗いところはまったくなくて、実際に介護しているお兄さんも、銀色さんもあっけらかんと淡々と受け止めていて、自然なユーモアがあって。終わってしまった日記シリーズの「つれづれノート」が戻ってきた感じで、子どもたちとの日々の暮らしの話が多くて楽しい。娘のカンちゃんが中2になっていて、銀色さんとけんかもするけど、大人どうしの会話みたいのができてておもしろい。テレビ批評とかもなかなか鋭いし。介護の話でも暗いところがないのは、やっぱり銀色夏生だからだろうなあとも思う。あの人たちはかなり変わった親子関係だし。自分だったら、あんなふうにあっけらかんと淡々とはできないだろうなあ。ぜひぜひ続編が出ることを願う。