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力作。消費税が零細事業者に過度な負担を強いる仕組みを説明している。確かにこの視点は現在の増税論議には欠けている。
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消費税分を価格転嫁できない中小零細企業の事を考えろっていう論点は納得。一方で、それが大企業に有利になって中小企業が太刀打ちできないからダメ、っていうのは社会主義的な空気を感じた。むしろ問題なのは税の徴収と活用の仕方だろ。あとは無駄の削減をどうするか
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消費税は事実上の売上税なのだ。
小売商と消費者との間における、消費税とは要するに物価なのだ。転嫁できるもできないも、とどのつまりは売る側の腕次第。
消費税が零細な事業者や日本社会の全体にもたらしている不徳の中には仕入税額控除の構造がもたらしている部分が小さくない。たとえば、1.課題な事務負担、2.徴税当局の恣意的な運用、3.輸出戻し税制度のようる著しい不公正。
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消費税が、中小企業の取引現場にどのような影響を与えているかを、ジャーナリストが取材をもとに暴く形で消費税のしくみを解き起こしていく本。
誰が得して、誰にどんな負担がかかるのか。
新聞など大手メディアの第一次情報だけでは絶対にわからない死ぬほど複雑な仕組みががんばって書かれている。
複雑なしくみをつくるための頭の良さと、難しいものを簡単にする頭の良さ。
俺は後者を持つ人と付き合いたいです。
とりあえずこの類の本の校正はやりたくない…。
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消費税増税の是非が問われる昨今であるが、そもそも消費税とはなんなのだろうと思いこの本を購入してみた。著者は消費税制度そのものに異議を唱えており、そうした批判的な見方で消費税の本質を紐解いていく。多少偏りがあるような気はするものの、国会での答弁や統計を基にした意見には説得力があり、一つの考え方としてかなり興味深いものだった。
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日本人全員に読ませたいくらいの重要文献。消費税というものがいかに無茶苦茶なものかよく納得できた。
本書を読まずに消費税論議について政府に判断をあずけることは奴隷か下手をすると家畜に身を落とすことです!
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税という名の暴力がある。国民・県民・市民・区民は税金と引き換えに何を手にしたのだろうか? あるいは失ったものの方が多いのだろうか?
http://d.hatena.ne.jp/sessendo/20101122/p4
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「消費税についての本質を捉えている」
としているが、
内容は消費税について反対していて
筆者も記述している通り
その主張は共産党のものに近い。
一般的に消費税の特徴として
・逆進性(税率を上げるほど、低所得者の負担が割増になる)
・間接税(納税者は業者で、税負担者は国民)
・益税(負担控除できる小売業者の収益源となる)
・消費・景気を冷え込ませてしまう可能性
などがあるがこれに対して
以下の点を主に主張している
・消費税は間接税と直接税の両方の特徴を兼ねている
(「消費税は価格に転嫁できる」というのは一般論で
大企業の価格競争に巻き込まれた零細企業や自営業者は
価格に転嫁できず、消費税のために売上を切り崩している)
・大企業にとってはむしろ歓迎すべきこと
(輸出する商品は、国内で消費されないので
収めた消費税が還付されるため、
実質消費税の納税義務がない。
消費税増税と合わせて討論される
法人税減税も大企業へのメリットとなる。)
・景気による収益状況を考慮せず徴税される消費税は零細企業を潰す
(消費税は「国民が負担している」と定義されているので
所得税などと違って、納税額が収益に左右されない。)
また、消費税についての歴史などについて
あるていど簡略化してまとめている。
その点で消費税について、
新聞やTVではなかなかわからなかった
論点が見えてきた。
それでも、僕個人の結論としては
消費税は上げざるを得ないと思う。
というのも現在日本が抱える
負債や財政赤字を解消するために
消費税増税は避けて通れないものだと思うから。
要するに筆者の主張を取り入れて
益税をある程度認めて
零細企業向けの控除範囲を広げるなどの優遇措置を増やす
などといった取り組みをする必要があるのではないだろうか。
この本の主張が正しいとは思わないが消費税について
多面的な見方ができるようになるためには
オススメの一冊ということで4つ星。
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[ 内容 ]
消費税とは弱者のわずかな富をまとめて強者に移転する税制である。
…大口の雇用主に非正規雇用を拡大するモチベーションを与えて、ワーキング・プアを積極的かつ確信犯的に増加させた。
…これ以上の税率引き上げは自営業者の廃業や自殺を加速させ、失業率の倍増を招くことが必定だ。
…消費税は最も社会保障の財源にふさわしくない税目なのである。
―誤解だらけの「消費税増税不可避論」に異議あり。
[ 目次 ]
第1章 消費税増税不可避論をめぐって
第2章 消費税は中小・零細企業や独立自営業を壊滅させる
第3章 消費者が知らない消費税の仕組み
第4章 消費税とワーキング・プア
第5章 消費税の歴史
第6章 消費税を上げるとどうなるか
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
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☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
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[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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消費税がどのような税なのか、漫然と社会保障に必要な国民に平等にかかる税だから、目的税として税率を上げて広く薄く国民全員で負担していくすばらしい税だ!というのが大間違いの大企業・金持ち優遇のとんでもない税だと言うことがこの本には詳しく、資料等を元に書かれている。
特にサラリーマンと自営業者を分断して税を払わない中小企業の経営者を悪者にして、消費税を肯定させるPRを電通を通じて膨大な費用を使い納得させている。
しかし、本質は強気を助け弱気をくじく最悪の税制だと認識しました。
消費税の増税論議をただ他人事のように肯定する前にぜひ一度読んでこの消費税のカラクリをしっかり知ってもらいたいです。
国民に平等に薄く広くかけられる消費税というイメージは作られたもので、大企業には莫大な戻し税や人件費も派遣を利用することですり抜ける優遇など、この最近出てきた雇用の社会のひずみなど、消費税が原因だったことがよく分かります。
輸出企業にとっては国内で支払った消費税が海外輸出製品となった段階で全ての消費税が返還され、それが利益になったりしている。
もうけた企業が累進課税でもうけた部分にかかる税であれば不公平はないが、利益の出ていない赤字の中小企業・自営業者にもまったく同じようにかかる税、確かに消費税を中小企業・自営業者が適正にもらうことが出来れば問題はないのかもしれないが、実際は値引や適正でない価格でも自腹で吸収している中小企業や自営業者がその消費税のおかげで廃業や倒産に追い込まれている。
自殺者の比率に自営業者が増えていること、そして小泉改革時代も含め今だに自殺者が3万人を超えているひずんだ国、日本。
消費税をこれ以上税率を上げれば確実に中小企業・自営業者はばたばたと倒れていき、大手のチェーン店や大型のスーパーなどがふえ便利にはなるだろうが、日本という国や地方や地域というところでがんばっていたそれらの産業や商店など皆無となり、パートや契約社員・派遣社員ばかりになったおかしな国に突き進んでいくことになります。
立ち止まれ!消費税増税はバラ色の未来などほとんどないぞ!
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まさに「カラクリ」。
消費税の実態とはこういうことだったのかと開眼した。
マスコミ・政府にこれほどまでに情報操作されていたのかと憤りを感じた。
物を買えば、代金を支払えば当然消費税を払っているつもりでいたけれど、決してそうではなかった。
結局得をしているのは富裕層なのか。
消費者のおかげで潤った大資本であるなら、法人税なり富裕層の所得税からいただくのがいちばんなのでは。
経済的余裕のある人および大資本は、納税というかたちで社会貢献をしてはいかがでしょう。
そしたら企業イメージももっと良くなるのではないでしょうか。
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消費税増税が当たり前のようになっている中、そもそも消費税はどんなもの明らかにしている。以下、内容の紹介。
法律上の消費税は実際は売上税である、つまり消費者が納めている訳ではなく事業者が払っている(これは国税庁自信が裁判で主張している)。消費者からのいわば”預かり税”というのはあくまでも”いわば”。実際は中小下請けが実質的に負担を被っている(税率分の値下げを元請けから強いられるし、商品の値上げもしにくい)。輸出企業は原材料費用や下請けに支払ったとされる消費税分の還付を受ける(輸入品に消費税は掛からない。免税店と同じ)。だから輸出で稼ぐ経団連の主要企業は消費税の税率があがった方がうれしい。さらに、給料は消費計算の控除対象にならないので、個人事業種や派遣社員化によって経費扱いにすることで節税せざるを得なくなり、派遣社員化を促すモチベーションになっている。
税金は公平であるのではなく公正であることが求められる。利益に応じて負担(応益負担)するようになってしまったが、これを支払能力に応じて納める(応能負担)に戻すべき。つまり、一時期より半分以下になっている所得税の累進課税状況を適正に戻す方が、全うな税金である。
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消費税反対論
1,逆進性
2,益税
3,消費活動が減少し経済成長を下げる
説得力のある論じており、勉強になる。
あとがきに書かれている、非課税、仕入れ税額控除の不公平については、もう一冊描き上げてほしい。
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消費税増税の動きの裏側について論じた本。消費税増税で社会保障の充実を図り、これと併せての法人税減税で経済成長させるという人口に膾炙する論調を斬る。
消費税は最も滞納の多い税。滞納総額8988億円の内、消費税が占めるのは4108億円と半額近くにのぼる。元々納税義務者となっているのは業者であり、特に経営の苦しい自営業者や中小企業の滞納が多くなっている。消費税増税は彼らにトドメを刺すことであり、日本の失業率を上昇させること必至だ。
また、86年の衆参同日選挙で中曾根政権が「大型間接税を導入しない」という公約を掲げたにもかかわらず、翌年に竹下内閣が強行採決させたことも言及している。背景にはリクルート事件の偽証により、国内に「増税で政治腐敗を止めよう」という空気が広がっていたことがあった。
タイトル通り、昨今の消費税増税論が危ういものであることを喝破した本。経済政策や財政再建に力を尽くした上で増税を吹っ掛けるならまだしも、現時点での消費税増税には私も反対するという考えが強固なものになった。
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消費税をお客さんからとっていないお店もあるけどお店は税務署から消費税を納税させられる。むしりとられる。