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紙の本
殉教者 (講談社文庫)
著者 加賀乙彦 (著)
江戸時代初期、海と砂漠を5万3千キロ旅し、日本人として初めて聖地エルサレムの地を踏みローマに辿り着いた、伝説の巡礼者・ペトロ岐部カスイの生涯を描く。信仰の最奥に迫る壮大な...
殉教者 (講談社文庫)
殉教者
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商品説明
江戸時代初期、海と砂漠を5万3千キロ旅し、日本人として初めて聖地エルサレムの地を踏みローマに辿り着いた、伝説の巡礼者・ペトロ岐部カスイの生涯を描く。信仰の最奥に迫る壮大な物語。【「TRC MARC」の商品解説】
海を越え、砂漠を進む。
主(イエス)に捧げる巡礼の旅――
400年前、聖地エルサレムを訪れた初の日本人・ペトロ岐部カスイ。
ローマで司祭となり、キリシタン弾圧の嵐が吹き荒れる日本に戻った男の生涯。
構想30年。
著者渾身の傑作長編!
解説 姜尚中(東京大学名誉教授)
キリシタン弾圧の嵐が吹き荒れる江戸時代初期。
信仰と志を胸に、ペトロ岐部カスイは密かに長崎の港を後にした。
目指すは、聖地エルサレム。
時に水夫として海を越え、時に駱駝曳きとして沙漠を進む。
五年かけて辿り着いたローマで司祭となると、岐部は再び日本へと旅立ち――。【商品解説】
著者紹介
加賀乙彦
- 略歴
- 1929年東京都生まれ。東京大学医学部卒業後、精神科医として勤務のかたわら、小説の執筆を始める。『フランドルの冬』で芸術選奨文部大臣新人賞、『帰らざる夏』で谷崎潤一郎賞、『宣告』で日本文学大賞、『湿原』で大佛次郎賞、自伝的小説『永遠の都』で芸術選奨文部大臣賞、自伝的大河小説『雲の都』で毎日出版文化賞特別賞を受賞している。その他の著書に、『錨のない船』『不幸な国の幸福論』など多数ある。近年は、本書をはじめとした殉教者を描く歴史小説『ザビエルとその弟子』、ペトロ岐部の生涯を描いた『殉教者』を発表している。
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紙の本
よく調べたなぁと思う。
2023/01/17 14:24
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:トッツアン - この投稿者のレビュー一覧を見る
福者となったペトロカスイ岐部の生涯を小説にしたもの。資料の少ない中で、よく調べ上げ、まとめたなぁというのが正直な感想。
師牧者となって日本にもどり、残されたキリスト教徒を支えることを胸にエルサレム、アッシジを経てローマに至るまでの苦難がサラリと著されている。
ところどころに、気づきや分かち合いに似たものを感じさせられた。
ただ、小説として発表された頃の聖書では『癩病』という表現はなくなっている。実際のところ、訳せる言葉がなくこの病気に当てはめたというのが実情なことを考えると、医者でもある著者がこの言葉を使うことは勉強不足ではないか。特に、ハンセン病患者と共に歩む師牧者からは言葉の変更が強く求められ続けている。ユダヤ教の中で、病気そのものが汚らわしいものとして扱われているが、この言葉を使う限り当の患者の方々は神から厭われた人となってしまう。神がそんなことをするわけがない。ここは原文とおり『ツァラト(またはツァラート)』として扱って欲しかった。
資料としてよく調べ上げてまとめた割には、ペトロ岐部の情熱や悲壮感が感じられない。どこか気楽な男に感じられてしまい、突っ込みが足りないと思う。
ペトロ岐部については、『守教』という小説でも描かれているが、やはり突っ込みがたりないと感じた。
ペトロ岐部については、遠藤守作の『銃と十字架』が一番切実なものとして迫ってくると感じた。
そういう意味で、この小説は浅いと思う。