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枢密院 近代日本の「奥の院」
著者 望月 雅士
「仮普請」の近代国家=明治日本。未熟な政党政治の混乱から「国体」を護るための「保険」として、枢密院は創られた。しかし「制度」は、制度独自の論理により歩みはじめる。そしてつ...
枢密院 近代日本の「奥の院」
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枢密院 近代日本の「奥の院」 (講談社現代新書)
商品説明
「仮普請」の近代国家=明治日本。未熟な政党政治の混乱から「国体」を護るための「保険」として、枢密院は創られた。しかし「制度」は、制度独自の論理により歩みはじめる。そしてついにはようやく成熟し始めた政党政治と対立し、政治争点化する。伊藤博文による創設から第二次世界大戦敗北、新憲法成立による消滅まで、その全課程を描く、新書初の試み。
目次
- はじめに
- プロローグ
- 第一章 枢密院の形成 1888~1911
- 1 枢密院の誕生
- 2 枢密院の始動と最初の改革
- 3 議会政治の開幕と枢密院
- 4 日清・日露戦争期の枢密院
- 5 日露戦後の枢密院
- 第二章 デモクラシーのなかの枢密院 1912~1923
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紙の本
責任なき国家機関
2022/07/16 09:16
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:かずさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
明治憲法下でベールに包まれていた枢密院。その成立ちから廃庁までを歴史的事実を踏まえて論じている。立法・行政・司法の他に天皇の最高諮問機関としての枢密院。
設立者の伊藤博文はこの機関を軽視。山縣有朋は官僚組織を守るため利用。明治憲法起草者は「憲法の番人」を自負し、時の内閣と対立。昭和戦時下体制へは最も批判的国家機関であったが政府案を否決することなく改革されることなく戦後廃庁。
議事録は一切公表されず、審議は今まで不明だった。明治からの歴史を考えるとき、この機関を詳細に書いたのは意義があると思う。