紙の本
悪友との出会い。
2002/05/10 16:59
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投稿者:DMSO - この投稿者のレビュー一覧を見る
しろばんばに続く2作目。夏の水泳教室で上級生の岡に飛び込み台まで連れて行かれ、置き去りにされた洪作。それを助けにきたのが藤尾、木部、金江、のちに洪作の悪友となる三人であった。
この三人はそれぞれ個性があり、特に木部の作る歌は見事。主人公は洪作だが、この三人の方が存在感があったりする。
紙の本
優等生洪作の変化
2016/08/21 22:46
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投稿者:mistta - この投稿者のレビュー一覧を見る
しろばんばの続編とも言うべきこの作品。
洪作は優等生だったはずだが・・・。
自由な下宿生活、そして、放埓さへの憧れ・・・。
平凡な友達である増田や小林との日常生活を満喫して
いたが、やがて、非凡な不良生徒藤尾達との出会いにより・・・
となる前段。
懐かしの湯ヶ島も登場し、面白く読める。
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井上靖自伝3部作の2番目。中学時代の多感な年頃が舞台。
女性というこれまで道の生き物への接し方と刺激的な友人との出会いは、主人公を少年時代からぐっと成長させるが、オトナになりきれないココロとのギャップがまた切ない。
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読書感想文の課題で読みました。すらすら読めたけれど難しい漢字と古語?で理解し辛いことが多かった。長々と延々と日常が続くだけで上巻で感想は書きにくいと思います:)
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『しろばんば』の続編。ちょうどこの作品の洪作と同じ年頃に、読んだ以来だと思う。複雑な家庭環境で繊細に立ち回っていた湯ヶ島時代の洪作に比べ、思春期を迎えちょっぴり”坊”の道をそれ始めた洪作に、当時はあまり魅力を感じなかった。オトナになり、今回再読して、物語の中の洪作が引き起こすあれこれを、まるで姉のような・・・母のような?・・・広い心持ちで受け止められたことで感慨にフケたのであった。
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「しろばんば」の続編。
中学生になった浩作が描かれている。
田舎では優等生で、勉強がよく出来た彼が
都会で揉まれつつ様々な経験をしていく思春期小説。
大正時代の地方都市の、遠く薄く、それでいて生々しい世界が描かれている。
おぬい婆さんと過ごした日々が全てだった幼少期に比べ、浩作が大人になり世界が広がった反面
色あせていく思い出のもの悲しさ。
旧制中学の雰囲気や友人とのかけひきなど、経験してもいないのに懐かしい気持ちにさせられる。
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娘の夏休みの宿題で本著を読み、感想文を書く課題があるため、試しに読んでみた。
以前から知っていたのだが、「しろばんば」本著「北の海」と三部作で、著者の実体験を元に書かれたとされる。
多分中学生くらいで「しろばんば」を読み、その後しばらくしてから井上靖でもまた読もうかと、何も知らず「北の海」を読み終わり、おそらく解説で三部作であることを知り、二作目を読み飛ばし三作目を読んだ事が判りショックを受け、その後どんな話題作が出ようともその著者の初期の作品から読むようになった、小生にとって実は罪深い作品たち。
前後の作品を読んだのが、もう何十年も前だがなんとなく覚えている。
確か続編(北の海)では、主人公洪作が柔道部に入り、寝技の練習で耳が餃子のようになってしまうのを覚えているが、本著で何故柔道を一生懸命やるようになったか伏線もあった。
どうでもいいことだけど、洪作の悪友の一人が理由があるにつけ無きにつけ「うわあ」と叫ぶシーンが何度と無く出てくるのだが、それを読んで宮部みゆき著「日暮らし」「ぼんくら」の登場人物の一人が、驚くとかならず「うへい」とリアクションするのを思い出した。
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読んでいると「礼も言わない」「挨拶もしない」といった
ことが原因の批判非難中傷がずいぶんたくさん出てくる。
人のうわさ話ばかりで物語が進んでいっているようで
本作は「しろばんば」ほど愛着を感じはしないのだが
それでもサクサク読み進められるのは
なんだかんだいいながら日本人の原点的な感覚に
馴れた心地よさを覚えるからなのであろう。
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30数年前に読んだ。今回再読。ほとんど内容を覚えてなかった。
淡々としていて山場もないけれど、瑞々しい。人物描写も味がある。
久々の文学作品。後編も読みたいけれど、いつになるかな・・・
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「しろばんば」の続編。
子どもの頃に読んだときは、続編があるとは知らなんだ!
中学生になった洪作の生活を描いています。
「しろばんば」と同じく、大事件が起こったり手に汗握らせたりすることなく、淡々と日常を描いているのに、次が読みたくてたまらなくさせる! 名作だー!
キラキラと眩しい先輩たち、仲はいいけど脱皮しきれない子どもっぽさが鼻につく同級生、美しいけれど性格の悪い親戚の女の子…
そんなものたちに翻弄されながら、少しずつ成長していく洪作。
あぁ、おぬい婆さんにもこの成長を見せてあげたい!
「子どもを産むなら女の子!」と思ってたけど、この洪作の青くさい、成長っぷりを見てると「男の子もいいかもなー」なーんて思ってしまった。
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耕作の中学時代が書かれている。
鞄をなくした時の表現が的確で、読んでいるこちらもはらはら。出てきてほっとしました。
かみきの家の姉妹の描写が印象的。
正月に帰った耕作が、叔父より読書感想文の宿題をもらうが果たして達成できるのか、次巻がたのしみ。
日常を描き出しているが、その表現が素晴らしく、ストレスなく読み進める。何気ない日常が過ぎる中で、次はどうなるのかと先を続けて読みたくなる希有な本。
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文章が全く肌に合わない。本は好きだけど流石にこれは壁に投げつけた。良い話だとは思うんだけど、文体が無理。ごめんなさい。
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「しろばんば」に続き、初めて読了。
「しろばんば」も面白かったが、その続編としても面白く読めるが、単一の作品としても十分に自立した優れた青春小説だと思う。嗚呼、我にも斯くも爽やかなる青春があれば!と思わずにはいられない。
「しろばんば」と同様、本作でもやはり、作者の分身でもある主人公・洪作の心情と成長が丁寧に、そして詩的に語られる。時にはハゲシク感情移入してしまうほどに。これまた名作だ。
三部作完結の「北の海」を次に読まねば。
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思春期の頃を思い出しながら読んだ。急に異性の目が気になり、大人から大人扱いされるたびに戸惑い子供扱いされると腹が立ち、自分と同じように子どもだと思っていた同級生が意外と将来についてしっかり考えていたりして、置いていかれたような感じがして、ちょっと悪ぶってみることに抵抗と憧れを感じたり……。沼津中での洪作はまだまだ子どもっぽくて、海を見ても「海は広い」「太平洋だからな」と概念や知識で言語化する増田と小林に対し、洪作は波音を感覚的に捉えている。3年振りの湯ヶ島帰省は間違いなく洪作の自我を揺さぶり大人への階段へと押し上げた。おじの寡黙さの奥に覗く洪作への愛情に思わず涙した。
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★評価は読了後に。
これ、「しろばんば」とかの続きの自伝小説かと思われますが、多分読んでいない。
何か良い、コントとまでは言いませんが、絶妙なボケとツッコミの応酬でこの作家のイメージからすると意外感あり。
ちょっと下巻が楽しみ。