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商品説明
情報や感情・経験はいかにして共有されるのか! 社会的コミュニケーションの全体像をダイナミックに描き出し、インターネットの普及がもたらすインパクトについて検証する。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
池田 謙一
- 略歴
- 〈池田謙一〉1955年生まれ。東京大学大学院社会学研究科博士課程退学。現在、同大学大学院人文社会系研究科教授。社会心理学博士。著書に「転変する政治のリアリティ」など。
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紙の本
現代社会を考えるうえで重要なコミュニケーションについて解説。インターネット時代の情報の意味を探る
2001/01/10 21:15
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投稿者:吉野 智之 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「コミュニケーション」について考える場合,何を連想するだろうか。一言では言えない筈である。個々人同士のものから,社会に向けての発信,さらに社会からの発信など,いずれもが「コミュニケーション」によって成立している。では、この概念をより深く掘り下げた場合,何が言えるだろうか。こうした根源的な問題を真っ正面から捉えた書物が上梓された。東京大学出版会から刊行されている「社会科学の理論とモデル」のシリーズ(全11巻)である。この叢書では従来,社会学,政治学,法律学,経済学などの各領域ごとに扱われていた事項を取り上げ,学際的に論じている。専門外の読者を想定し,各学問ごとに解釈の異なる概念を解説し,複眼的な視点を持つことの大切さを説く。ここで取り上げる本書は,そのうちの第5巻。研究者,学生必携の書である。
人間社会に限らず,「コミュニケーション」は重要である。特に言葉を獲得した人類においてはなおさらである。様々な問題が横たわり,切り口も多種多様であるが,ここではインターネット時代を踏まえた社会的コミュニケーションの全体像を描き出している。情報はどのように共有されるのか,個人的な発信が社会に与えるインパクト,社会的な発信が個人に還元・咀嚼され,さらに社会にフィードバックされる流れを追う。
本書は6章構成で,まず,社会生活におけるコミュニケーションの意味を考える。定義付けに始まり,人々が共有を求める姿を描く。また,コミュニケーションの3つの相(説得達成,リアリティー形成,情報環境形成)にも触れる。2章では個人的な情報処理から個々人間でのやり取り,また,聞き手の多い場でのコミュニケーションについて解説する。一方,3章以下では社会的な側面を眺め,メディア,インターネットの位置付け,双方向でのやり取りの可能性などを記す。巻末には分析に用いられた世論調査データを掲載してある。
(C) ブッククレビュー社 2000