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滅亡へのカウントダウン(下)
著者 アラン・ワイズマン (著) , 鬼澤忍 (訳)
ますます過密化する世界で、人口減少に転じた日本。著者はこの国で、いかなる希望を見出したのか?森達也氏推薦!増え続ける人口と悪化する地球環境。人類は滅亡するしかないのか。次...
滅亡へのカウントダウン(下)
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滅亡へのカウントダウン 人口大爆発とわれわれの未来 下
商品説明
ますます過密化する世界で、人口減少に転じた日本。著者はこの国で、いかなる希望を見出したのか?
森達也氏推薦!
増え続ける人口と悪化する地球環境。人類は滅亡するしかないのか。次世代に何を託せるのか。今はまさしくターニングポイントだ。
第13章「縮小と繁栄――日本」より。
「そして、いまや適正規模にまで人口が減りつつある日本は、ある問題に関する一つの実験場になろうとしている。すなわち、人類の安全と生存のために人間の影響を減らすには、地球上の人口を減らすべきだと、われわれが(あるいは、われわれの代わりに自然が)決断したときに直面する問題である。…人間が考え出したほぼすべての経済の尺度は、成長するか否かで定義されてきた。…
だとすれば、もしも人間の数が減り、必要となる住宅と物資が減ったら、どうなるだろう? より小さな社会への移行期間中に、年々消費者が減り、非生産的で困窮した過剰な高齢者を支える社会保障費を払い込む労働者が減ったら?
そして、補給可能なペースで資源を獲得してリサイクルできる最適な人口に実際に到達し、人間を養う地球との均衡が達成できたら、どうなるだろう? そのような理想的水準を維持するということは、それ以上は決して成長しないことを意味する。
それは可能だろうか? 人間は成長なしに繁栄できるだろうか?
日本は否応なく、それを試みる最初の近代社会になる」
著者紹介
アラン・ワイズマン (著)
- 略歴
- 1947年ミネアポリス生まれ。ジャーナリスト。アリゾナ大学で教鞭を執る。ホームランズ・プロダクションの上級プロデューサー。著書に「人類が消えた世界」など。
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紙の本
世界各地域の、現在進行形の問題をリアルに描写。
2018/06/04 20:36
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:たまがわ - この投稿者のレビュー一覧を見る
この下巻は、書き方に慣れたせいか、読みやすく面白く読めた。
第十一章がパキスタン。第十二章がイラン、十三章が日本、
十四章がネパールとインド、十五章がタイの、それぞれの地域の
現在進行形の問題や、人口抑制策や環境などについての話題。
第十六章以降が、総論のような感じ。
日本に関する部分では、「草食系」などという言葉も記されている。
著者によれば、
『われわれ人間は、現在の人口である七〇億人すら養えない。
われわれのうち一〇億人は慢性的に栄養不足で、毎日、
われわれの子供たちのうち一万六〇〇〇人が餓死している。
名誉教皇ベネディクト一六世などが力説するように、
食糧を平等に分け合いさえすればすべての人を養えるという理論は、
絵にかいた餅にすぎない。』
という。
まして、今後予測されているとおり、地球の人口が一〇〇億人を超えるようになれば
悲劇的な事態が起こりかねないと、著者は危惧する。
それに対する最も穏やかで効果的な対策は、人口抑制策なのだと、数々の事例を元に主張する。
もちろんそれは一人っ子政策のようなものではなく、妊娠を望まない人たちに避妊具を普及させるとか
そういった類の話である。
そのような政策への反発やその効果などは、世界各地域の実情を記した部分で、色々と紹介されている。
色々な材料を読者に示して、読者自身に考えさせるような本。
人口云々の話は別としても、世界各地域の現在進行形の実情がリアルに描かれていて、
その部分だけでも読み応えがある。