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商品説明
武装警備員としてイラクに赴いたK。何が日常で何が非日常か。日本と戦地を隔てるものは。誰が敵で誰が味方なのか。心に浮かぶ想念と荒涼とした紛争地の風景を淡々と描く表題作に「市街戦」を併録。『文學界』掲載を単行本化。【「TRC MARC」の商品解説】
風が吹いている。おれは、その風を肌でしっかりと感じながら、
レンジローバーの後部座席で揺られている。
英国系の石油プラントを守るため、イラクの紛争地帯に進んで身を投じた武装警備員のKは、キルクークからアルビルへ伸びる国道を北上していた。
荒涼とした紛争地。戦火はおさまったかに見える地で、わき上がる問いに答えは出ない。
なぜこの地にやってきたのか、戦争とは何か、何が戦争を作り出すのか。敵は誰なのか。
大義なき戦争、警察国家が撤退した後の世界の風景を淡々と乾いた筆致で描き出す21世紀の戦争文学。著者デビュー作「市街戦」を併録。【商品解説】
収録作品一覧
戦場のレビヤタン | 3−82 | |
---|---|---|
市街戦 | 83−161 |
著者紹介
砂川 文次
- 略歴
- 〈砂川文次〉1990年大阪府生まれ。神奈川大学卒。元自衛官、都内区役所勤務。「市街戦」で第121回文學界新人賞を受賞。「戦場のレビヤタン」で第160回芥川賞候補。
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