紙の本
かなり壮大な話でした
2020/12/20 23:12
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投稿者:広島の中日ファン - この投稿者のレビュー一覧を見る
中身はほとんど、著者2人の対談形式で著されています。
野口さんが実際に宇宙に行って体験したことの記述が、あまりにもスケールの大きい内容で、ただただ驚きの連続でした。宇宙に人間が行くと、あらゆる世界観が一気に変わりそう、そう思える内容でした。
また、地球に住む我々人類はどう生きるのか、という哲学みたいな内容も当書に含まれています。さながら、岩波ジュニア新書みたいです。ブックカバーも本来の光文社新書とは違い、岩波ジュニア新書のようなオリジナルデザインですし。
紙の本
宇宙は身近になってきている。必読。
2020/12/05 10:33
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投稿者:ら君 - この投稿者のレビュー一覧を見る
目の前のことばかり見ていて、宇宙がこんなにも身近になっていたなんて知らなかった。
宇宙へアプローチするのは、国家から企業に移り変わってきている。一般の方が宇宙に行けることも、あり得ない夢ではなくなりつつある。
矢野さんと野口さんの対話に引き込まれて、一気に読み終えた。
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"生き物の存在を許さない世界"が印象的。コロナ禍の現状も含め、宇宙にまつわるバックヤードが分かり面白かった。野口さん3度目の任務成功を祈りながら。
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宇宙に関する物理的な話だけでなく精神論や哲学的な話もあり興味深い。3章にてチャレンジー号事故の話もあり尊い犠牲の上に成り立つ技術開発であることを再認識。対談者に矢野氏を選択したのも面白い。
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10月15日にSpaceXのDragon 2 でISSに向かう宇宙飛行士 野口聡一氏の矢野顕子との対談
宇宙飛行士とは宇宙とは宇宙で過ごすとはなど今回で3回目となる宇宙へ向かうひとの話にはさまざまに有益なことが多い。
打ち上げを迎えるまでに読んでおく必須の一冊。
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空間識失調
宇宙では筋肉が重力を感じないので自分の手足の位置がわからない。
耳石の縦方向センサーも働かない。視覚の横方向も基準がない。
指先
音は伝わらないが振動が伝わる。
温度は伝わらないがグローブのシリコンの硬さで温度変化が伝わる。
ISSのトラスを触り水平がわかる。
Memorial Trees
NASAジョンソン宇宙センター 事故死した人の木。
スペースシャトル 135回の飛行、2回の事故で14人が命を落とす。
60年間で 570人が宇宙へ行っている。
ISS
45分ごとに昼と夜 3か月ごとの補給 高度400km
片道6時間でISSへ。以前はソユーズで片道2日。最短で3時間も可能。
ISSへの輸送費用5800万ドル(ボーイング スターライナー)
ISSは無機質でグレーの世界。色も、動くものもない。
地上のほうが圧倒的に刺激的。
宇宙服
14層 120kg 0.3気圧の酸素 3時間かけて着る。7時間の船外作業に耐える。
下着は水冷式。
酸欠では苦しくなる前に意識がなくなる。
スペースX
実績と革新 変化への対応とスピード感ある実際のオペレーション。
100%内製化、開発から打ち上げまで同じメンバー(スペースシャトルは分業)
クルードラゴン
全自動でISSとドッキング
液晶パネルの操作+物理ボタン、
インテリアもヘルメット一体式の宇宙服も、白と黒
満足感よりも、全員の不満にバラツキが出ないことを目指す。
活動を止めることによる目に見えない社会的精神的マイナス。
状況に応じ、プロとしてできることをやる。小さい積み重ね。
多様性は強靭さにつながる。
矢野顕子
視力が弱く、手術するまで、
月が一つに見えない、星も見えなかった。
聴力に優れ、声で人を区別していた。
音で部屋の広さや車のエンジンの調子を知る。
ニューヨークでは何で有名かではなく、何ができるのか?
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とても興味深く読めました。
私は矢野顕子さんのファンで、彼女が宇宙に対して並々ならぬ思いを抱いているのは知っていました。どんな思いなのかを知りたくて読んだのが理由です。
それも面白かったですが、野口宇宙飛行士の宇宙飛行についての思い、死と隣り合わせの空間での作業で感じること、今後の宇宙開発な宇宙産業についての考えなど、報道されてる事は一部の表面的な事で、その奥には色々な考えや思いがあって、そこがとても素晴らしかったです。
おそらく矢野顕子さんが、宇宙について勉強していて、自分の考え方や想像などあったからだと思います。
今はTwitterで野口さんから送られる写真を楽しみする毎日です。
宇宙には興味があるけど、難しそうで…と敬遠してる人に読んで欲しいです。
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55歳で、宇宙飛行士として現役であられる野口さん。
そのモチベーションに触れることができました。
生きざまが格好いい。
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地球が眩しすぎて、地球が昼の間は宇宙空間は真っ暗闇であること。
100%死の世界である宇宙空間にいると、100%生の世界である地球に躍動を感じること。
死の側から見ると、地球の命は特別だと感じられること。
地球に命があるのは偶然が重なった結果で、即ち奇跡であること。
命は危ういバランスで成り立っていること。
地球から離れて宇宙空間から地球を見るという「離見の見」によって、生きている地球を、地球の尊さを感じられること。
野口さんの分かりやすい説明によって、宇宙について様々なことを知ることができた。
常に新しいことに挑戦し続けている野口さんに感銘を受けた。
この本を野口さんがISSに滞在している今読むことごできたのは、大きな意味があると思う。
「石橋を叩いて渡ることが本当に信頼性を上げることになるのか。安全第一という名目で判断を回避しているだけではないのか。」
「カーリングが人生ではなく、人生の中にカーリングがある。」
「出来ることをする。一日一日を積み重ねる。」
ISSを追跡できるアプリをインストールしたり、野口さんのTwitterをフォローしたりして、私と宇宙の距離が少し近くなった気がする。
宇宙に行ってみたい。宇宙から地球を見てみたい。
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宇宙飛行士の野口さんが宇宙船外をさんずの川を渡る思いがすると表現していることがまず衝撃的だった。宇宙について、地球について、宇宙飛行士であることをとても素直に具体的に、わかりやすい言葉で話してくれている。
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無重力状態で夜になると、自分の足が曲がっているのか伸びているのか全くわからなくなるらしい。重力を感じないということでそんな影響があるんだと驚いた。
宇宙から見るかけがえのない地球についての野口さんの体験と矢野さんの憧れに満ちた対談は、コロナ感染が広がる2020年に行われた。遠くに想いを馳せつつ、日々を大切に感謝して過ごしたいと思った。
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この本の取材・文を担当された林公代さんが某ラジオ番組に出演しており、矢野顕子さんらしく音と宇宙との関連のことを取り上げていたことで興味を持ちました。
(某ラジオ番組→ http://bit.ly/3rcTXJw )
野口聡一さんと矢野顕子さんの対談を林さんが編集した本なのですが、各章の冒頭のリード文、見出し文、そして対談のまとめ方なども非常に巧く、とても読みやすい本だと感じました。
また、聞き手として理系人間では無く「いち宇宙ファン」である矢野さんを使っていることで、一般の宇宙関係の本とは違った切り口が生まれています。その点でこの本は非常に成功していると感じました。
全体は6章に分けられています。
第1章「宇宙で感覚や心はどう変化するか」では、地球上とは異なる宇宙での感覚の変化、そして感覚の変化が心理状態にどう影響するか、などの話題が取り上げられています。
興味深かったのは、宇宙服では熱遮断されていても手袋のシリコン素材が熱せられたり冷やされたりするために「硬さで温度を感じられる」こと。同様に宇宙服では無音なので船外活動では動作振動を指先で感じることで「音を感じられる」のだとか。指先の感覚ばかり使うために手の疲労度がとても高いのだそうです。
第2章「死の世界」第3章「生の世界」はタイトル通り対になっており、宇宙という生のない世界、また事故により生が一瞬で消え去ることへの心の持ちようなどが取り上げられています。
第4章「3度目の宇宙へ」は、スペースシャトル、ソユーズ、クルードラゴンと3度とも異なる乗り物で宇宙へ向かうことや、だいたいのひとは一度の宇宙で「キャリアとしては十分」なのになぜ3度目を目指すのか、ということが取り上げられていました。
キャリアパスや生活面で、宇宙飛行士とアスリートとの比較が取り上げられていたのもとても興味深い内容でした。
立花隆「宇宙からの帰還」でも、宇宙飛行士たちの燃え尽き症候群のことが取り上げられていました。その本の初版が出て40年になろうとする現在でも宇宙へ行った人数は本当に限られています。
そして宇宙飛行士もアスリートも、国の威信や資金などを背負わされていること、セカンドキャリアというべき「日常」への適応の難しさ、などで共通している点があると。
非常に面白い内容ですし、また非常に考えさせられました。どちらも一般人からはかけ離れた人たちであるため、期待などが山のように降りかかり、彼らへ必要以上に負担を掛けているのだと。
そして、アスリートたちは、能力主義に偏重するのではなく、弱さをも公開することで心理的に救われることがあるとのことでした。
(なおアスリートと宇宙飛行士の当事者研究の紹介はRCAST NEWS 106号に掲載あり http://bit.ly/3oNgmvt )
第5章「スペースX」第6章「宇宙に飛び出すことは地球を知ること」は、現在進行形の宇宙開発の話でした。正直なところスペースX社のニュースは個人的にあまり追いかけておらず、第5章の内容でとても分かりやすく把握出来ました。スペースX社だけではなく競合相手であるボーイング社のことも。コンパクトにまとまった会社であるメリットは他の業界���もありますし、この第5章はビジネス書として読むこともできそうです。第6章はまとめ的な章でした。
私が子どもの頃には、50年ぐらい経てば宇宙旅行へ行く人も居るのだろうな、と思っていました。いまようやく宇宙旅行時代への端緒についたところ。正直なところ、遅々として進まず、といった印象です。しかし、これからの10年ぐらいでグンと進むのかもしれません。
「宇宙からの帰還」にも書かれていましたが、宇宙へ行くことで心理的大変革が生じることも少なくないはずです。宇宙旅行した人が多くなり、国境など見えない一つしか無い地球を慈しむ心が多くの人に生まれる、そのことを願っています。
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本屋さんで購入してた本。
買ってよかった。面白い。
私は怖がりなので、宇宙の話は非常に興味深いけどホラー映画を見ている体験に近いものもある。場面を想像しては恐ろしくなり…小説とは違う方向で気持ちが忙しく、良い読書体験だった。
小さい頃、死んだ後のことを想像して、暗い闇に吸い込まれるような、とてつもなく怖い気持ちになったことを思い出す。
閉所が苦手だし、私は絶対に宇宙には行けない。
宇宙の黒は地球上の黒とは違う話。
コロンビア号の話。
最新の宇宙開発の話。
私は地震にも台風にも雷にも人一倍恐怖を感じてしまうのだが、野口さんはこういった場面をどう捉えているのだろう?聞いてみたいと思った。
そして宇宙へ行くというリスクに考えを及ばせると、私の日々感じている地震や台風に対する不安が小さいことのように思えてくる気もする。怖いけど。
宇宙関連の本を図書館で予約した。
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矢野さんが部屋で手をたたく話、目をつぶってにおいを嗅ぐとか触ってみるとかみたいなものかなと思った。水泳を始めて、泳げるようになる話とかすごく素敵。
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100%命に満ちた地球と100%死の世界である宇宙空間を隔てているのは、薄い大気の層一枚。一切の生を許さない宇宙の中で地球だけが命を内包し眩しい光を放っているという言葉に奇跡と神秘を感じます。現在ISSに長期滞在されている野口さんからは宇宙からの光景がインターネットを通じて発信されていますが、やはり体感しないと得られないものは多いようです。気配もなく、音もなく、絶対的な闇は想像しても難しい。スペースXとボーイングの違いなどを話もとても面白かった。