紙の本
よりハードボイルドさが増した?
2023/04/27 12:24
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投稿者:evocamino - この投稿者のレビュー一覧を見る
レイモンド・チャンドラーの「長いお別れ/ロング・グッドバイ」が新訳で。
これだけだったら買ってなかったかもしれないが
よく見たら表紙がエドワード・ホッパーの「ナイトホークス」。
自分の好きな小説の表紙が自分の好きな絵になっている、
これは買わないわけにはいかないだろう。
肝心の中身、旧訳と詳しく読み比べたわけではないが
今回の訳の方が、主人公フィリップ・マーロウの男くささが出ているような気がして
よりハードボイルドさが増したように感じた。
ハードボイルドが話題に上ることも昨今あまりないが
マーロウの映画が公開されることだし
この機会にもう一度盛り上がってくれることを願う。
紙の本
名作最新翻訳
2022/08/20 18:23
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投稿者:とるまさ - この投稿者のレビュー一覧を見る
清水俊二訳、村上春樹訳も現在読む事は可能である。それぞれとても趣がある。やはり良質な翻訳は新鮮なものがよい。いきいきとした現代の読み物として訳出された素晴らしい翻訳である。
紙の本
別れを告げるということは、ほんの少し死ぬことだ
2023/07/06 20:31
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投稿者:earosmith - この投稿者のレビュー一覧を見る
「別れを告げるということは、ほんの少し死ぬことだ」などハードボイルドなセリフの数々に引き込まれました。シリーズの他の作品も読んでみたくなります。
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さよならは言わないって言ってるのに最後にさよならって言ってるのは清水訳と一緒。村上訳の方がしっくりくる。でも三種類の訳で楽しめるのは名作だからこそ。
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自殺で、物語早々に退場したテリー・レノックスの影が全編最後まで覆う、饒舌な物語。
The Good Old days !
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テリー・レノックスという酔っぱらい男と友人になった私立探偵フィリップ・マーロウは、頼まれて彼をメキシコに送り届けることになった。メキシコからロスに戻ったマーロウは警官に逮捕されてしまう。レノックスが妻殺しの容疑で警察に追われていたのだ。しかし、レノックスが罪を告白して自殺したと判明。マーロウのもとにはレノックスからの手紙が届いた。ギムレットを飲んですべて忘れてほしいという手紙だったが……。
久しぶりにチャンドラーの作品を手に取った。
清水訳は若い頃に読んだが、村上訳は未読。
一連の「沢崎」ものを思い出させるのは、当然ですね。翻訳は違えど、こちらがオリジナルですから。
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往年の名作がベテラン翻訳者・田口俊樹氏による新訳版で登場。今作を含む<私立探偵フィリップ・マーロウ>シリーズ全七作は村上春樹氏による新訳版で読了しているが、同じ作品とはいえ、受ける印象は大分違った。田口訳の方が物語の筋や登場人物の個性がより明確になっており、シャープな翻訳の台詞回しはハードボイルド感増し増し。個人的にはやはりこちらが好み。作品自体は再読ということもあり、信念を貫き通すマーロウの美学やテリー・レノックスの抱える悲哀をじっくり味わえた。ハードボイルドの魅力を再認識した大満足の一冊。★500冊目
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今回で三度目の読了です。田口先生の新訳は最高の出来栄えでした。おかげで主人公マーロウの推理のあざやかさが今回よーく理解できました。
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CL 2022.6.26-2022.6.30
田口俊樹氏の新訳。
今読むなら多分一番読みやすくわかりやすくなっていると思う。
マーロウとテリー・レノックスのお互いへの想いが深い情緒があっていいなー
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読書会のため、新訳で。
クール。よく喫い、よく飲み、よく人が死ぬ。
テリー・レノックスは愛されキャラだなあ。
読後に残る一抹の寂しさが白眉かと思う。その寂しさの中には爽快感と言っていいようなものがあるんだよね。
ラストもカッコよく、決まっている。
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客観的かつ簡素な文体の作品がこれほどドライに感じるなんて、読むまで分からなかった。
探偵モノだけれど友情に主軸を置いたストーリー。
感情移入できるような場面でも傍観者の立場で眺めている気分になる。
その反動か、“別れを告げるということは、ほんの少し死ぬことだ。”の一文がとてつもなく感傷的に思えた。
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本好きなら、好みの傾向が違えど聞いたことのあるはずなレイモンドチャンドラー作品「長い別れ」the Long Good -bye.である。
しかもこの本は最近人気の翻訳家によって、前編が翻訳化された作品。
あの村上春樹が大ファンで彼の翻訳もあるという超有名なハードボイルド作品だ。
文庫版で578ページという大長編。
ハードボイルド海外作品にそれほど食指が動かない私だが、藤枝市の私立図書館に最近入ったばかりなので、ちょっと勇気を出して借りてみた。
長い作品だったが、半分を超えるあたりからは、一気に読み込んだ。
最後の最後まで繰り広げられる推理と、陳腐なミステリーなどでみられる先が読めるような定番はチャンドラーが忌み嫌ったらしく、最後の最後まで読むものを飽きさせない作品だった。
長い長い作品で、もしかしたら読むという行為そのものを楽しむというジャンルが向こうにはあるのかもしれない。
後書きで訳者が、唯一チャンドラーがアバウトに描いてしまった「拳銃」の仕様などは、この作品もチャンドラーの愛読者によって繰り広げられる拳銃の扱いにも、研究者などにも、意見を聞き、リアルさを補った作品にもなっており、チャンドラーの長編一の名作となっている。
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酒が飲めず、煙草も喫わず、食に興味なし。
こんな私はこの作品は「冗長すぎる」と感じました。
また、作品中のメキシコ人の描かれ方が、
昔の日本での「謎の中国人」キャラクターと同じような印象を受けました。
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主人公マーロウだけでなく、警部補オールズ、作家ロジャーなど、魅力的な登場人物がたくさんでてくる。オースター作品でも思ったが、登場人物としての作家には著者の思想が色濃く反映されていて面白い。
263
「私は飲まないんだ。で、飲んでいる人を見れば見るほど、自分が飲まない人間でよかったと思ってる」
305
電話というものにはどこかしら強制的なところがあるものだ。機械に振りまわされているわれらが時代の者たちはそんな電話を愛し、忌み、恐れる。そして同時に敬意をもって取り扱う。たとえ酔っているときでさえ。現代人にとって電話は呪物にも等しい。
365
大量生産に質は求められない。そもそもそういう質を誰も求めなくなったのだよ。長持ちするものなど誰も欲しがらなくなったということだ。結果、スタイルを交換するようになった。これは商業的な詐欺みたいなものだ。スタイルを変え、いずれ流行遅れになる製品を次々とつくり出すというのは。
368
私の本は長い。大衆は長い本が好きだからね。馬鹿な大衆はぶ厚い本にはそれだけいいものが詰まってると思ってる。
556
別れを告げるということは、ほんの少し死ぬことだ。
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『長いお別れ』レイモンド・チャンドラー著 田口 俊樹 (翻訳)P578を読了した。もう午前1時だったけど、
(読書期間2023年1月18日PM9:50~2023年1月29日 AM1:00読了)時間はかかったけど、併読するからね。『ポワロと私』と、『グレン・グールド』と、でも、ゆっくり読めた。清水さんや春樹ちゃんの訳で6回以上読んでるのでね。何よりもマーロウを愛でる、テリーを眺める。良い感じだ。自分が老いてから読むチャンドラーもなかなか渋い。やんちゃさも目立つ。些細なところばかり気に入る。
夜中に書斎に入りベンジャミン・ブラック著の『黒い瞳のブロンド』を持ってきた。映画になるとか言ってたげど、少し楽しみにするかな。映画といえば『長いお別れ』も原作に忠実な作品を作って欲しかったな。アメリカでさ。ロバート・アルトマン監督の映画も悪くはないが求めているものと違う。ここに愛はあるのか(笑)。
評判は芳しくないがNHKが作った土曜ドラマ『ロング・グッドバイ』は戦後に日本が舞台という荒技は別にして。俺は気に入ってる。原作に近いちゃ近いだろう。そうむげにするほどではない。2019年に読書企画「レイモンド・チャンドラーの4ヶ月」というのをやった。集められるものを集めて16冊。
スペンサーの書いた続編2冊も入れてあるんだ。それに先程の『黒い瞳のブロンド』と後で追加したローレンス・オズボーンの『ただの眠りを』を入れて17冊とした。俺はこの最後の72歳のマーロウが気に入ったのだが何故か図書館で済ましている。買えばよかったのだがな。